第21話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
峰の気配がなくなると、名前は小さい声で狗巻に話しかける。
『・・・きっと地下だね』
棘「しゃけ」
『私、かなり峰に気に入られたみたいだからこのまま引き付けるね。棘くんも警戒されてないから動けると思う。
あの付き人みたいなおじいさんは呪力無さそうだからきっと大丈夫』
棘「高菜」
『うん、気を付ける。棘くんもね』
名前が峰の気を引いている間に、釘崎と伏黒を探し出して救出しようという話になった。
食事が運ばれてきた。
毒物や薬系を疑ったが、20時に来ると言っていたのだ、薬を盛るメリットが無いだろう。
味付けも普通だったため、気にせず食べ進めた。
20時
トントン
『!来た』
棘「こんぶ」
峰の気配がする。
名前を呼びに来たのだろう。返事をすると鍵を開けて峰が入ってきた。
峰「ご飯は食べたかしら?」
『はい、美味しかったです!ね、お兄ちゃん!』
何度も頷く狗巻。
峰は良かった、と微笑んでいた。
峰「じゃあ名前ちゃん、いらっしゃい。温かい飲み物も用意するわ」
『お兄ちゃんは寝てて良いからね。お休み』
狗巻は手を振りお休みと挨拶をした。
峰は手を名前に向けてきたため、自分から手を握り、早く話を聞きたいと歩き出した。
峰「ふふっ、そんなに焦らないで。もう、可愛いわね」
峰は名前に手を引かれ、自室へ向かっていく。
名前が積極的な理由は鍵を閉めさせないことだった。
思惑通り、忘れたのか狗巻はすぐ寝るだろうと思ったのか、鍵をかけずに峰の自室へ向かった。
後は名前が峰を引き付け続けられれば救出はできるだろう。
そこからはまだ考えていないが。
峰の自室に着く。
客間とあまり離れてはいなかったが、物音が聞こえたりするような距離ではない。
峰「どうぞ、ソファに一緒に座りましょ」
『はいっ』
名前は峰に寄りかかりながら話を聞いていく。
『“神力”って何なんですか?』
峰「選ばれたものに使える特別な力よ」
とりあえず知らない振りをして話を聞いていく。
どうやったら使えるようになるのかと質問する。
峰「名前ちゃんも“神力”自体はあるけど使えないって感じなのね。
聞いたら後戻りできないけど、良いかしら?」
じっと名前を獲物を見つけた蛇のような目で見る峰。
『はい、峰さんのように選ばれた者になりたいです・・・』
名前もそんな峰を見つめ返す。
すると峰の滑らかな指先が名前の頬をなぞる。
峰「ホントに可愛い子ね、何も知らない純粋な子・・・」
『(え、そっち系?)』
妖艶な表情で名前を見てくる峰に心の中では狼狽えつつも表面には出さないように必死に堪え、照れたような演技をする。
峰「お兄ちゃんには内緒にできる?」
コクンと頷く。
峰「“神力”を使えるようにするには、“血”が必要なのよ」
『・・・血?』
峰の術式は赤血操術的な何かなのかと思ったが、次の言葉を聞いて絶句する。
峰「“神力”を持った若い人間の血を浴びるの」
『それって・・・』
峰「生け贄ってこと。ほら、儀式の部屋があったでしょ?あそこでね。」
自分が座った場所でそんなことが行われていたのか、と鳥肌を立てた。
きっと報告にあった“呪物”は、儀式に使われ呪いが溜まったあの台のことだったのだろう。
であれば回収の必要は無さそうだ。壊して帰ろう。
そんな事を考えていると、峰は今まで何度も儀式を行い、この治癒の力を手に入れたと話す。
『(反転術式が血で使えるようになるなんて聞いたこと無い。血はきっと別の、術式の強化か回復か・・・)』
峰「運良くね、2人生け贄にちょうど良い人間が手に入ったのよね。
明日にでも私と名前ちゃんでその儀式をしましょうか」
生け贄にちょうど良い2人、絶対に釘崎と伏黒だ、と確信を持つ。
ということはまだ殺されてはいないだろう。
峰がしてきたことは暴いた。
後は峰を拘束し、高専に連れていくだけだ。
『でも、ちょっと、血・・・怖いです。しかもそんな、他人の血なんて・・・』
峰「ふふ、大丈夫。私に身を任せてれば全てね。
ほら、こんな風に」
トサッ
『(待って、私このまま襲われる!?そんな趣味無いんだけど!!?)』
名前はソファに押し倒され首筋に峰の唇が這わされた。
身体を仰け反らせて逃れようとする。
『ちょ、や、ダメですっ』
峰「嫌がってるとこも可愛い、誘ってるみたいよ?」
『(ちーがーう!!!)』
峰は名前の服のボタンを外し始める。
峰「あら?このネックレスは何?」
『ぁ、それは・・・』
服の下に入れていたネックレスが見つかる。取られたらおしまいだ。
取られずに服を脱がされても色んな意味でおしまいだが。
峰「・・・ま、いいわ。」
『(良かった・・・いやいや良くない良くない!!
棘くん早く!!!)』
服のボタンが全て外され、峰の手が素肌に伸びようとした時
アオォオオオン!!