第19話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『・・・・・』
名前は目を開けた。
硝「お、起きたか。良かった」
目の前には家入。
前回の任務の後、虎杖と名前はすぐに家入の所に搬送され治療を受けた。
虎杖は身体が穴だらけだったにも関わらず、治療後すぐに起きて七海の所に向かっていた。
名前が起きたのはそれから数時間後だった。
硝「内臓やられてたぞ、だいぶ出血していたから血液も補填しておいた」
2人分一気に治療した家入は呪力の消費が多く、疲れが見られていた。
『硝子さん、顔色悪いよ。ごめんね』
硝「なぜ謝るんだ。辛かったのは名前だろう。
そういえば五条が出張から帰ってきてるぞ。呼ぶか?
ちなみに名前は今日1日絶対安静だからな。傷が治っているとはいえ、重傷だったんだ」
『うん。悟、呼ぼうかな』
硝「ああ、呼んでおこう。来るまで休んでな」
『うん』
暫く家入と一緒に待っていると五条が走ってやってきた。
『悟・・・』
悟「大丈夫!?大ケガしたって七海から連絡があったけど」
『うん、硝子さんに治してもらったから大丈夫』
硝「内臓損壊、出血多量」
悟「え?本当に何があったの。珍しい」
名前は任務でのことを話した。
今回の呪霊は自分を知っていた。禁術のことも。
そして“名前は殺しちゃダメだ”と言っていたこと。
『動揺したらその隙をつかれちゃってさ。
まだまだだね、私も。』
悟「あんまり心配かけないでよ」
『ごめん』
悟「でも、前の呪霊といい意志疎通が普通にできるレベルが増えてるって、結構あちらさんも手強くなってるってことだ」
五条は特級レベルの呪霊が増えてきていることに疑問を持っていた。
『しかも徒党を組んでる可能性がある』
悟「注意しなきゃだね。苗字家のことも漏れてるって相当だよ」
2人で真面目な話をしていると間に家入が入ってきた。
硝「まぁ、そういう話も大事だが、今は名前を休ませてやったらどうだ?」
悟「そうだね。僕がいるから硝子は帰ってていいよ」
硝「そう?じゃあ帰るわ」
『ありがとうね、硝子さん』
家入は「お大事にな」と言って去っていく。
家入を見送ると、五条は名前に向き直る。
悟「名前ももう寝な。寝るまで手繋ごうか?」
『ふふ、相変わらず過保護。
お願いします』
今日は高専の医務室内で休むことにした。
名前はベッドから手を出し、五条はそれを掴む。
悟「七海は何してたんだよ、名前に怪我させて」
『七海さんとは最初別行動だったの。だから責めないで』
困ったように笑う名前。五条も本気で怒っているわけではないがそう言われるともう七海を責められなくなる。
悟「身体はもう変わりないの?」
『うん。どこも違和感も後遺症も無さそう、でも今回は体力結構使ったから疲れた』
悟「そっか。ゆっくり休みな」
『うん。悟も帰ってもいいからね?』
出張明けで疲れているであろう五条を労う。
しかし五条は首を横に振った。
悟「寝るより名前を見てたほうが疲れが吹き飛ぶよ」
『何それ』
ふふっ、と顔を赤らめながら笑う名前に、「それそれ、その顔」と五条は癒されていた。
少し話をすると、名前はもう寝ると言って目を瞑った。
体を横に向けて体を丸め、両手で五条の手を握り締めた。
悟「お休み」
五条は名前の頭を撫で、心地良く眠れるよう促した。
寝息が聞こえてくると、五条は名前の額に唇を付けた。
悟「守られるだけのお姫様にさせてあげたいんだけどね・・・」
きっと呪術界にいるうちは無理であり、なにより名前も守られるだけなど嫌がるだろう。
『・・・ふふっ、さとる、それ・・・ライオンじゃなくて・・・カエルだよ』
悟「どんな夢?」
突然不思議な寝言を言い始める名前に吹き出し、考えることをやめてベッドに突っ伏す。
悟「お休み」