第18話
夢小説設定
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七海によって攻撃は防がれた。
七海は虎杖を庇うように前に出、数十メートル先で腹部を押さえて膝をついている名前を一瞥する。
それに気づいた名前は、辛そうにしながらも血塗れの手で七海に“大丈夫だ”とアピールした。
七「説教は後で。現状報告を」
悠「2人、助けられなかった・・・。
名前先輩も、俺を庇って」
七「あなたたちはもっと自分のことを考えた方がいい」
七海が身体の傷のことを聞くと、虎杖は身体に穴が空いてるけど大丈夫と答えた。
七「名前さんはヤツの手に触れられて?」
悠「そんな感じ。」
話をしていると、真人が腕をもとに戻しながらやってくる。
真人「なんだ、ピンピンしてんじゃん、七三術師」
お互い無事で何よりだと話す真人の鼻からは血が出てきており、虎杖の攻撃が入っていたことがわかった。
すると七海は虎杖にいくつか質問する。
そこで、虎杖の攻撃は真人に入ること、真人の術式は虎杖に効かないことが推測できた。
『ゴホッ、私も、多分殺されない・・・
それに、肉体を改造できない・・・』
少しずつ近くに寄っていた名前が七海に話しかける。
七「だとしてもあなたは酷いダメージを受けてます。
後は私たちに任せてください」
『・・・あいつは私が隙を作って悠仁くんが叩く、が一番効率良かった、と思う。
危なかったら、玄武出すから・・・』
七「わかりました」
七海と虎杖は目を合わせ、かなり冷や汗をかいている名前の負担になることはできないと考えた。
七「ここで必ず祓います」
悠「応!!」
七海と虎杖は交互、もしくは同時に真人に攻撃を仕掛けていく。
身体の形を変える際に、呪力の溜めの時間があることに気付きそこを狙うことにした。
そして追い詰められた真人が、虎杖に向かって改造人間を繰り出す。虎杖なら人間は殺せないだろうと。
『玄武っ』
その思惑に気付き、名前は光の円を飛ばし改造人間を倒すが、数体虎杖のもとへ向かっていく。
虎杖は真人の攻撃、改造人間を一度避けるため渡り廊下の屋根に乗ったため、名前も援護ができなかった。
七海と真人が戦いながら話をしている。
次は七海を改造人間にして虎杖と戦わせようかと楽しそうに言う真人。
真人「泣いちゃうかな?現実と理想の擦り合わせが出来ていない馬鹿なガキは」
七「それは違います。彼は今まさにその擦り合わせの真っ最中。
どちらかといえば、馬鹿はアナタです」
パリンと窓を割って校舎から虎杖が降りてくる。
改造人間を倒してきたようだ。
そして再び七海と虎杖で攻撃の雨を降らせる。
肉体を変える隙も与えないほど攻撃を繰り出し、真人は身近に“死”を感じていた。
そしてその瞬間
真人「領域展開、“自閉円頓裹”」
真人が領域を展開し、七海と名前が飲み込まれた。
七「クソッ」
『ごめん、七海さん・・・私が、領域の外にいられたらすぐに破れたのに・・・』
そこも見越して真人は名前も領域の中に入れたのだろう。
すぐに壊されるかもしれないが、玄武を出し七海を守る。
七「名前さん・・・」
真人「今はただ、君に感謝を」
七「必要ありません、それはもう大勢の方にいただきました。
悔いはない」
『諦めちゃ、ダメ・・・』
名前は必死に呪力を練りバリアを強化する。
真人の術式は身体に触れることで即時肉体を改造できる。
それが領域展開で必中効果が付与されれば、近づかれた瞬間負け、死が確定する。
その時
バリンッ
虎杖が“帳”を破って入ってきた。
真人の“自閉円頓裹”は入った瞬間に魂に干渉する。
真人「しまっ・・・」
虎杖の裡には触れてはいけない“魂”がある。
真人の頭の中に再度宿儺が現れる。
宿「言ったはずだぞ。
二度はないと」
ズバッ!
「「『!!』」」
いきなり真人の胸から肩にかけて切りつけられたように血が吹き出る。
天上天下唯我独尊、己の快・不快のみが生きる指針。
両面宿儺、彼にとって七海が死のうと真人が死のうとどうでもいい。
唯一の好奇はただ1人
愛慕の情を向ける相手もただ1人
それ以外は心底どうでもいい
バシュッ
真人の領域が破られた。
悠「何が起こったんだ・・・?」
虎杖は困惑したが、すぐに真人を殺せるという思考になり、真人に真正面から向かっていく。
真人は最後の呪力を振り絞って巨大化する。
しかし、虎杖にとっては的が大きくなっただけ。
拳を思い切り腹部に叩き込んだ。
七「!」
『な、なみ・・・さっ』
七「わかってます!」
パァン
真人は虎杖の攻撃を受け、風船のように破裂した。
本体はそこにはいない。
本体は大きい身体をカモフラージュに、排水口から逃げようとしていたのだ。
真人「バイバぁーイ」
いち早く気づいた七海が追いかけ、排水口に入ろうとする真人を切りつけるが間に合わず。
七海は猪野に連絡をし、追ってほしいと伝えた。
『ゲホッ!!』
・・・ドサ
ドッ
七海は音のした方を見る。
すると虎杖と名前が倒れ込んでいた。
名前は激しく吐血し、血溜まりを作っていた。
七「虎杖くん!!名前さん!!」
七海は急いで高専に連絡し、迎えに来てもらった。