第2話
夢小説設定
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名前の頬をぺちぺち叩く五条に、夏油は「やめろ」と制止する。
その間も呪霊は絶え間なく襲ってきている。
『・・・ぇ、呪霊・・・いやっ!』
目が覚めた名前は、いきなり呪霊が出てきたことに驚き手を呪霊に向ける。
するとバリアのようなものが3人の周りにでき、呪霊が入ってこれなくなっていた。
悟「なんだ?」
傑「守っているのか?この子が・・・
!!(眼が、グレー・・・?)」
名前は玄武の力を出していたため、眼が灰色になっていた。傑が気づくがもともとの色かわからず、触れずにいた。
『・・・』
名前は放心している。
そして周りを見て、目を見開く。
『母様?父様?兄様?・・・みんな?』
誰1人周りに家族や知り合いがいない。
五条と夏油は、家族を探しているであろう名前にどう声をかけていいかわからず静かに見つめていた。
『母様ぁ・・・ぅう・・・ぅわぁあん』
悟「うわ、泣いた」
傑「こら、悟」
誰もいないと気づき、事件が夢ではなかったと思い知らされる。
止めどなく涙が溢れ、悲しみに暮れる名前。
『ぅええぇん、母様ぁあ、父様ぁ、兄様ぁああ・・・』
悟「こういう時どうすりゃいいんだ?」
傑「・・・自己紹介か?」
夏油は名前の頭に手を乗せ、名前に声をかける。
傑「私は夏油傑。君は?」
『ぅええぇん!』
自己紹介をしても泣かれる夏油にプッと吹き出す五条。夏油が青筋を立てて次は悟だと話す。
五条は乗り気ではなかったが、このままいるのもと思い話しかけることに。
悟「・・・五条悟。お前は?」
『うう・・・ひっく・・・ご、じょー?』
傑「!?」
五条の名前を聞き、嗚咽をもらしながら不思議そうにする名前。
五条も夏油も含め、3人で見つめ合う。
悟「やっぱ最強だから有名なのか?」
『・・・五条を、信じろって・・・父様が・・・』
涙を堪えながらも必死に知っていることを話す名前。
悟「五条を・・・?」
『はい・・・・ん?』
名前は、自分のポケットに何か入っているのに気づく。それは母からの手紙だった。
『これ、母様の字・・・でも漢字いっぱいで読めないです』
悟「ほら、読んでやるよ」
五条を信じろと言われたことや、自分が封印を解いたことから、少しずつ名前に同情し始めている五条。
手紙を受け取り、読み始めた。
“愛する名前を救ってくれた方へ。
これを見てくれているということは、名前は救われたのですね。
名前は、私たち苗字家に伝わる禁術で眠りについていました。
その禁術とは、苗字家の一番呪力の強い人間に、周りの人が呪力を全て与えるというものです”
悟「呪力を、与える・・・?」
傑「呪力が一番強いって・・・この子が?」
お互い疑問点はあったものの、読み進めていく。
“代々、苗字家は他人に自分達の強い呪力を分け与える力があり、それを狙われてきていました。
そのため、禁術を使った後に名前の封印を解く時には細心の注意を払わなければならず、封印を解ける人間をこちらで限定する必要があったのです。
信頼の置ける人間にしか封印を解けないように。
禪院家と加茂家は、苗字家のことをよく思っていません。もし一族が襲われることがあれば、禪院家と加茂家の仕業だと思ってください。”
傑「五条を信じろって、そういうことなのか?」
悟「俺は知らん。今の当主が何か知ってるんじゃね?」
“名前を救ってくれた方、あなたにお願いがあります。
名前の家族である父、母、兄は、何事もなければ禁術で名前に呪力を与えた後消滅します。何も残りません。
名前には吸収した分の呪力が付与され、きっと莫大な力になるでしょう。
四神の力が継承されればなおさら。
名前の反対のポケットに入っているネックレスを名前につけてあげてください。それが名前の力を狙う大人から守る方法です。”
傑「ちょ、ちょっと待て。情報量が多すぎる。」
悟「とりあえず、おい、反対のポケットに何か入ってるか?」
五条が名前に話すと、名前は手紙が入っていたのと反対のポケットに手を入れる。
『・・・あり、ました』
ポケットに入っていたものを取り出すと、革製のコードに透明な宝石のような飾りのついたネックレスが出てきた。
ネックレスを名前が自分でつける。
するとフッと周りの空気が軽くなり、それと同時に3人を守っていた光が消える。
『あ・・・』
急に力が抜けたのか、名前はペタリと座り込む。
悟「!!」
傑「悟!」
と、その拍子にバリアが消え、周りには数十体の呪霊がいた。
五条が術式順転“蒼”で、夏油が呪霊操術で敵を祓っていく。周りに呪霊がいなくなると、もう呪霊は湧き出てこなかった。