第16話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
とある建物の地下に向かっていく五条と名前。
まだ名前は小脇に抱えられている。
『ここは?』
悟「んー?見れば分かるよ」
階段を下りると、テレビの音が聞こえる。
誰かがテレビを見ていたようだった。
後ろを向いていて顔は見えないが、見覚えのあるピンクの髪。
『悠仁くん!?』
悠「!?」
バコーン!!
『え?』
声をかけた瞬間、虎杖が可愛い生き物に殴られた。
どこから聞けばいいのか、頭を回転させる。
とりあえず
『生きててよかった・・・』
安心したように話すと、虎杖も「ただいまっす!」と元気に答えてくれた。
状況を確認する。虎杖を殴ったのは夜餓の呪骸で、呪力のコントロールの練習をしているのだと分かった。
しかし、心臓を抜き取られたにも関わらず生き返っている意味が分からなかった。
『でも、何で?宿儺の力?』
悠「うん」
悟「はい、そこで名前に大事な大事な質問があります。」
『(え、怒ってる?)』
周りから見るといつもの飄々とした五条だ。しかし、昔からの付き合いである名前には、雰囲気の違いが分かった。
悟「悠仁は生き返るとき宿儺の生得領域で色々話してたらしいんだけど、その中で“苗字の巫女を自分のものにする”って言ってたみたいでさ。
宿儺と何かあった?何かあったなら何で言ってくれないのかな?」
『(笑顔が怖い・・・)』
名前は、宿儺と戦ったときに玄武以外も出したこと、四神全て使えると知られたときに“巫女の生まれ変わり”だと言われたこと、殺されてもおかしくなかったが殺しはしないと言われたことを話した。
悟「・・・何で言わなかった」
『・・・心配かけるかと』
五条の怒っている雰囲気に、俯きながら答える。
悟「傑の百鬼夜行の時も何も言わずに勝手に高専の奥に行って心配かけたよね。
何も言わない方が迷惑かけるの、知ってる?」
『っ・・・ごめん、なさい』
悟「これからは全部話して。一緒に考えるから」
『うん・・・』
「何だ、巫女には思い人がいるのか」
「「『!!』」」
突然聞こえた声にピクッと反応する3人。
声のする方を見ると、虎杖の頬に口が出ていた。
『宿儺・・・』
悟「ねぇ、巫女って何?なぜ名前を自分のものにするなんて言うの」
五条は捲し立てるように宿儺に問う。
宿「ククッ、必死ではないか。
まぁ、良いだろう、教えてやる。
巫女は数百年前、俺のものだったからだ」
『・・・それと私、どう関係してるの?』
宿「名前には言ったであろう。巫女は俺に呪力を分け与えて死んだと。
しかし、本当は“自分が死にそうになったから俺に呪力を分け与えた”。最後の力を振り絞って。
その時に言われたのだ、“また私を見つけたら、愛してください”とな」
『でも、私は・・・』
宿「記憶の有無など関係ない。俺が巫女を見つけたから言われた通りにする、ただそれだけだ」
よくわからない理論だ。
これで本当に他人の空似だったらどうするのだろうか。
ガシッ
『わっ』
突然五条に肩を捕まれる名前。
悟「数百年前のことなんて知らないよ。
今は名前は僕の恋人。絶対に渡さないよ」
宿「クククッ!では俺の力が戻ったら真っ先にお前を殺して巫女を奪ってやろう」
五条も宿儺も目は見えていないが、睨み合っているような空気が流れる。
宿「その時まで精々仲良くするんだな」
そう言うと宿儺は虎杖の中に戻っていった。
『悟・・・』
悟「心配しなくて大丈夫。僕は最強だから負けないよ。
名前は宿儺には絶対渡さない」
『うん・・・』
悠「あの・・・」
今まで蚊帳の外だった虎杖が気まずそうに声をかける。
悠「名前先輩と五条先生って・・・」
悟「恋人♪」
虎杖に衝撃が走った。
口をパクパクさせながら頭の中を整理しているようだった。
五条はそんな虎杖なんてお構い無しというように、用事があるから後は名前と特訓してと言って出ていった。
言われた通りに呪力のコントロールを特訓していくが、五条と名前のことで動揺し、すぐに呪骸に殴られていた。
悠「ちょ、待って無理っす、集中できない」
『何でよ』
しばらく殴られ続ける虎杖だった。
しかし、名前に呪力のコントロールのコツを聞いたり、安定した呪力を出せるようにわざと驚かせたりしてしごかれ、少しずつ殴られる頻度が減っていった。