第16話
夢小説設定
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『ごめんなさい、悟。私が弱かったから』
悟「いや、名前のせいじゃないさ。
1年みんなを気に掛けながらだからしょうがない」
呪術高専内、検死室。
宿儺に心臓を抜かれ亡くなった虎杖がベッドに寝かされていた。
名前は、自分がもっと強ければ、と責任を感じていた。
悟「・・・わざとでしょ。」
五条は同じ空間にいた伊地知に自分の考えをぶつける。
悟「特級相手、しかも生死不明の5人救助に一級以上の術師が名前だけ、他は1年なんてあり得ない」
五条が無理を言って虎杖の死刑を先延ばしにしたことを面白く思っていない上層部が、五条がいない間に始末しようとしたのではないか。
悟「名前が死んでも良し、他の2人が死んでも僕に嫌がらせができて一石二鳥とか思ってたんじゃない?」
『・・・』
伊「いや、しかし、派遣が決まった時点では、本当に特級になるとは、しかも2体・・・」
カタカタ震えながら答える伊地知に五条は続ける。
悟「犯人探しも面倒だ、上の連中全員殺してしまおうか」
本気で怒っている五条に、入ってきた家入が声をかけた。
硝「珍しく感情的だな。名前はともかく、彼も随分とお気に入りだったんだな」
悟「僕はいつだって生徒思いで名前のことが大切なナイスガイさ」
『私は大丈夫、それより伊地知さんをいじめないであげて』
家入も、伊地知は自分たちと上の間で苦労していると話す。伊地知は、自分の苦労を知ってくれている家入にキュンとしていた。
『あ、そろそろみんなが帰ってくる時間だ』
悟「うん、会ってきな」
時計を見ると、2年生が遠征から戻る予定の時刻になっていた。
先に検死室を出て校舎の方へ向かった。
宿儺に言われたことは、五条にも誰にも言えなかった。
確証は無かったし、なによりまた夏油の時のように足手まといになるのが嫌だった。
『はぁ・・・強くならなきゃ』
ため息を1つ吐き、前を向くとみんながいるであろう場所に向かった。
校舎前では、2年生と1年生がワイワイガヤガヤしていた。
真「これじゃ私が血も涙もねぇ鬼みてぇだろ!!」
パ「実際そんな感じだぞ!!」
棘「ツナマヨ」
『なになに?何の話?』
一同「名前(さん)!!?」
突然現れた名前に、全員驚く。
『恵くん、野薔薇ちゃん大丈夫?』
名前は2人の精神を気遣っていた。
同じ仲間が亡くなるのは精神的に来るだろう。
恵「・・・とりあえずは。」
ギャーギャー言っている2年生を見ながら話す3人。
野「ていうか、何、あの人たち」
さすがに煩いと思ったのか、伏黒にあの人たちは誰なのか聞く釘崎。
恵「2年の先輩。名前さんの同級生だ。
禪院先輩、呪具の扱いなら学生一。
呪言師、狗巻先輩。語彙がおにぎりの具しかない。
パンダ先輩。
あと1人乙骨先輩っていう、名前さん以外に唯一手放しで尊敬できる人がいるが、今海外」
釘崎は、個性豊かなメンバーに困惑していた。
野「名前さん以外ヤバイ人たちじゃない?」
『ははっ、面白いよね。
ま、良い人たちだから、気楽に関わって大丈夫だよ』
そこへパンダが声をかけてくる。
喪中にすまんな、と可愛く手を合わせている。
パ「お前たちに“京都姉妹校交流会”に出てほしくてな」
釘崎は頭に“?”と生八つ橋を浮かべている。
伏黒はなんとなく知っていたのか、2・3年がメインのイベントではないのかと聞いた。
真「その3年のボンクラが停学中なんだ。人数が足んねぇ。だからお前ら出ろ」
京都姉妹校交流会とは、東京校と京都校それぞれの学長が提案した勝負方を1日ずつ2日間かけて行うものだ。
だいたいが1日目が団体戦で2日目が個人戦になっていた。
野「戦うの!?呪術師同士で!?」
真「ああ、殺す以外なら何をしてもいい、呪術合戦だ」
パ「逆に殺されないよう、ミッチリしごいてやるぞ」
1年生の2人は真希にやるか聞かれ、死んだ仲間のために強くなると決意し、「やる」と力強く返事をした。
野「でも、しごきも交流会も、意味ないと思ったら即やめるから」
恵「同じく」
『ふふっ、どっちも頑張れー』