第12話
夢小説設定
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12月24日
百鬼夜行当日
『・・・今日、か』
名前は全員の無事を祈ることしかできなかった。
自分は今呪力も練れない。
何も出来ない自分に腹が立つが、何もしないことが勝利のためだと思い続けてきた。
蹲って膝に頭を埋める。
『はやく・・・誰か・・・・・
独りは・・・イヤだよ
悟・・・』
「あーあ、可哀想に」
聞き覚えのある声が頭の上から聞こえた。
東京、新宿には、五条、狗巻、パンダを始め、たくさんの呪術師が集まっていた。
たくさんの呪霊と2人の呪詛師と対峙していると、伊地知が走って五条のもとへ現れる。
五条は、夏油が新宿に現れないことを不思議に思っていた。京都にいるのであれば連絡が来るはずだと。
一度考えるのを止め、伊地知の話を聞くことにした。
伊地知に乙骨についての調査報告を受け、それを聞いて1つの答えに辿り着いた。
乙骨は今、高専で待機している。
里香を出してしまうと敵も味方も全滅する可能性もあるため前線には出さない算段だった。
しかしそれが夏油の狙いだとしたら。
乙骨を1人にさせ、里香を手に入れる。
そして、高専には拘束されているが名前がいる。
悟「パンダ!!棘!!」
近くにいたパンダと狗巻に声をかける。
ゆっくり説明している暇はない、ぐいっと2人を掴みながら必要な情報のみを与えていく。
悟「今から2人を呪術高専に送る!」
パ「はぁ!??」
悟「夏油は今高専にいる。絶対、多分、間違いない」
五条は呪文を地面に書いていく。
悟「勘が当たれば最悪憂太と真希2人死ぬ、あと名前が連れていかれる!!」
五条も新宿の呪詛師を倒したらすぐに行く、悪いが死守だと伝え、2人を高専に送った。
そして改めて呪詛師と対峙する。
「アンタノ相手ハ俺ダヨ、特級」
悟「悪いけど、今忙しいんだ」
五条は急いで高専へ向かうべく、目隠しを取った。
『傑さん、何で・・・ここに・・・』
目の前でにこやかに自分を見る夏油。
名前は呪力が練れないため後退るしかできない。
傑「ここだよ」
トントンと首元を人差し指で触る。
自分の使役している呪霊の場所はわかるようだ。
傑「さ、行こうか」
『いや!やだ!』
首を横に振りながら夏油から離れようとする名前に夏油はにじり寄っていく。
傑「だって高専の上の連中はこんなところに名前を閉じ込めるような奴らだ。
そんな奴らと一緒にいるより、私たちと新しい世界を作ろうじゃないか」
『っ!?(身体が、勝手に・・・)』
夏油が手をかざすと、動きたくないのに身体が勝手に立ち上がり夏油の伸ばした手をつかんでしまう。
『まさか、呪霊・・・』
首から入り込んだ呪霊に身体を操られているのかと言うと、夏油は正解だと言う。
傑「こんな強行手段ホントは嫌なんだけど仕方がないよね」
夏油は、呪霊の力で自分に抱きついてきた名前を抱え上げ、その場を後にした。
外に出ると、夏油が帳を下ろしたのか空が黒くなっていた。
『傑さん、お願い、もうやめよ?』
傑「ククッ、可愛い名前のお願いでもさすがに出来ないな」
夏油が歩いていると、目の前に真希が立っていた。
『真希!』
真「おい、お前名前を離せよ」
傑「悪いが猿と話す時間はない」
夏油は呪霊を出して真希に襲いかかった。
一瞬で真希は血だらけになり吹き飛ぶ。腹部から血が溢れ、足はあり得ない方向に曲がっていた。
『真希!!!』
傑「弱いな」
『酷い・・・
(・・・あれ?)』
夏油が他の呪霊を間近で操っている間、名前は自分の身体が動くことに気づいた。
近くで他の呪霊を操っている間は名前の中の呪霊は何もできないのではないか。
その時
バコン!!
ガラガラ
高専の壁をぶち破りパンダが現れ、夏油にパンチを繰り出していく。