第11話
夢小説設定
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『・・・・』
どのくらい寝たのだろうか。
目を開けると、五条と家入が話をしている声が聞こえそちらに目を向ける。
『悟・・・硝子さん・・・?』
ゆっくり身体を起こすと五条が近づいてきて背中を支える。
名前は五条を見た瞬間になぜか涙が溢れてきた。
『悟・・・ごめんなさい・・・任務、ちゃんと・・・できなかった・・・』
五条は背中を擦りながら話す。
先程までのピリピリした雰囲気は消えていた。
悟「僕もごめん、キツく言っちゃったね。
驚いて、どうしたら良いかわからなくなった」
『怒ってない?』
悟「怒ってない。むしろ謝りたい」
名前だって混乱しているのに焦ってしまったことを謝罪された。
ホッとして硝子を見ると微笑んでいた。
しかし、安心したのも束の間、五条は真剣な顔で話す。
悟「聞いたよ。痣、消えないんだって?
多分ね、傑の呪霊が名前の中にいる」
『え・・・でもアラートも鳴ってないよ』
高専の敷地には、登録されていない呪力を感知するとアラートが鳴る仕組みになっている。
どういうことだと不思議そうにしていると、五条が絆創膏を触りながら話す。
悟「僕じゃないと気づかないくらい小さい呪力だからね。
名前の強い呪力で隠されてるんだろう。
まったく、やってくれるよ。
(まるでマーキングじゃないか)」
先程の不快感は呪霊のせいだったのかと納得する。
硝「さて、もう夕方だ。2人はどうする?」
悟「ああ、帰るよ。
名前、しばらく高専の敷地から出るときは僕と一緒じゃないとダメだから。今日は寮に帰るよね?」
『え?う、うん。寮に帰る予定だった』
悟「じゃあ近くまで送る」
1人で大丈夫だと言うも、危ないからと一緒に行くと言われた。
『ホントに大丈夫だってば』
名前は、何度も断り続ける。家入は五条の話を断り続ける名前の不自然さを感じとるが、それが何かはわからなかった。
悟「何かあってからじゃ遅いの」
『いや、ちょっ』
五条は名前の返事を最後まで聞かず、エスコートするようにベッドから下ろし、そのまま手を繋いで医務室を去っていった。
硝「過保護だねぇ。いや、嫉妬の塊かな」
と家入が呟いていたことには気づかなかった。
寮の近くまで来ると、五条は手を離して名前に問いかける。
悟「ホントに大丈夫?全然元気無いけど。
もしかして傑に何か言われたとか?」
『ううん、何もないよ。報告した通り。ちょっと疲れただけ』
名前は夏油に会ったことは報告していた。しかし、会って里香の話をしたことしか言っていなかった。
五条は納得していないような雰囲気だったが、名前が逃げるように寮に入っていくと何も言えなくなり踵を返した。
悟「(何で、こういう時には素直に僕を頼ってきた名前が、こんなに避ける?)」