第6話
夢小説設定
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ーーー
時は流れ2007年春
五条と夏油は、3年に進級と同時に特級呪術師になった。
名前は約束通り、上層部からの干渉もなく自分のペースで呪術を洗練させていっている。
『とっきゅう?』
悟「1人で国を壊すことが出来るくらいの人間ってこと。つまり最強。な?」
傑「ああ・・・」
夏油はどこか浮かない顔をしている。五条に話を振られてもどこか上の空だ。
夏油も以前の天内理子護衛の任務が終わった後から雰囲気が少し変わった。
『?』
ガララ・・・
夜「おはよう、早速で悪いが悟、任務だ。
お前1人で事足りるだろうから行ってこい」
悟「はーい」
五条は夜蛾と一緒に来ていた補助監督と共に教室を出ていった。
傑「・・・・・」
夜「傑、お前も任務だ」
夏油にも単独の任務が振り分けられ、向かっていった。
家入と名前は、2人で反転術式の実験と呪力譲渡の訓練をしていた。
数時間で夏油は戻ってきた。
近場で、難しくない任務だったようだ。
しかしやはり浮かない顔をしている。
夏油は任務帰りで休憩をしていた。そこに名前も一緒にいる。
『大変だった?』
傑「いや、すぐに呪霊を祓って取り込んで終わったよ」
名前は、夏油の呪霊操術が気になっていた。
『いつもどうやって使える呪霊増やしてるの?』
傑「・・・食べる」
言いにくそうに話す夏油。
『美味しいの?』
傑「美味しいわけないよ」
『ピーマンとどっちが美味しくない?』
傑「ふふっ、名前はピーマンが嫌いなのか。
嫌いな食べ物なんて可愛く思えてくるくらい美味しくないかな」
夏油は5歳の子に何を相談しているんだと思っていたが、なぜか話してしまう。
名前には打ち明けたくなってくる。
『そんなに美味しくないのに頑張ってるの?
すぐるさん強いね、えらいね!』
傑「!!」
誰にも言って来なかった呪霊の味、夏油は自分だけがわかっていることが人のためになると思って生きていた。
しかし、昨年の星漿体の任務の後から感じ始める呪術師と非呪術師との関係性への違和感、五条との格差、様々なことが折り重なり自分の心に限界を感じ始めていた。
名前は何気なく、純粋に聞いて感想を言っただけなのだがそれだけで救われたような気がした。
傑「ありがとう、名前」
『ん?どういたしまして!』
名前は返事をした後、家入の所に戻ると言って走っていった。
傑「・・・不思議な子だ」
夏油は名前の後ろ姿を見てそう呟いていた。
名前が去って少しすると、後輩の灰原がやってきた。
任務で遠出することを意気揚々と話す灰原に、夏油も笑みがこぼれる。
と、そこへ髪の長い女性が目の前に現れる。
この出会い、ここでの会話が夏油の運命を変えることになった。
ーーー
2007年9月
高専の中には、帰ろうと手を繋いでいた五条と名前が焦った夜蛾に引き留められ話を聞いていた。
『・・・え?』
悟「・・・は?」
驚愕する2人。
夜「何度も言わせるな。傑が集落の人間を皆殺しにし、行方をくらませた」
任務先の集落の人だけでなく夏油の両親も手にかけているかもしれないと話があった。
悟「んなわけねぇだろ!!」
受け止められず大声を出す五条だったが、夜蛾も何がなんだかわからないと憔悴した表情になると何も言えなくなる。
名前もなんとなく話がわかり、泣きそうになっている。
『すぐるさん・・・』
数日後、夜蛾、五条、名前が高専にいると五条の携帯が鳴った。
電話は家入からで、夏油が新宿にいるとのことだった。
五条は術式を使用し、夜蛾、名前とともに瞬間移動で新宿へ向かった。
夜「俺たちは待機しよう」
『・・・はい』
ここは夏油の親友である五条に任せようと、夜蛾と名前は近くで待機していた。
五条が近くにある階段で項垂れていた。
夏油の説得に失敗したようだった。
夜「何故追わなかった」
悟「・・・それ、聞きます?」
夜蛾は聞いても無駄だったと謝罪した。
悟「先生、俺、強いよね」
夜「ああ、生意気にもな」
悟「でも、俺だけ強くても駄目らしいよ。
俺が救えるのは、他人に救われる準備のあるやつだけだ。名前みたいにさ」
『さとる・・・』
覚醒し最強になった五条、呪詛師となり呪術師だけの世界を作ろうとしている夏油。
2人と名前はこれからどうなっていくのだろうか・・・。