第6話
夢小説設定
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黒「『!!』」
エレベーターから出てきた人影。
それは五条ではなく、五条を刺した男だった。
『黒井さん、下がって。
玄武っ』
名前は玄武を白い光として出し、男に向けて放つ。
シュッ
ドォン!
しかしそれは男の素早い動きにかわされてしまった。
「なんだ、お前も術師か。ガキなのに大変だなぁ」
『・・・?』
男は憐れむような表情を見せた。
しかし、次の瞬間にはニヤリと笑う。
『さとるは?』
「俺が殺した」
『っ玄武!!』
名前は殺気を感じて玄武を出し、自分と黒井を守ろうとするが一歩間に合わなかった。
男は名前たちとバリアの間に入り込み
ザシュッ!
黒「なっ・・・・」
黒井は胸を刺された。
そしてギラリと光る目が名前を捉えた。
ドガッ
ズザザザッ!
名前を蹴ると、天与呪縛のフィジカルギフテッドである男の力は強く、小さい名前は吹き飛んでしまった。
『ぅう・・・』
歩いて薨星宮の奥に向かおうとする男を目で追う。
行かせてはダメだ、と子どもでもわかる。
痛む身体に鞭打ち、手を伸ばす。
「あ?」
男の目の前には白い光が。扉をバリアが守ったようだった。
ガンッ!
ガンガンッ!
叩いても蹴っても破れない光。
何だと思って周りを見ると、扉に向けて手をかざしている名前が見えた。
「フッ、お前か」
目に見えない速さで名前の目の前まで来ると、うつ伏せになっている名前を立たせ
ゴッ
『あ"っ!』
腹部に膝を思い切り入れた。
ミシミシ、パキッと骨が軋みヒビが入る音が聞こえた。
『こふっ・・・』
名前は、血を口から吐きながら気を失った。
「・・・(恵と同じくらいの歳か)」
倒れている名前を見下ろしながらそんなことを考えていた男は、扉の前のバリアがなくなっていたことに気づき、進んでいった。
ーーー
『・・・』
名前が目を開けると、家入が目の前にいた。
硝「あ、起きた?」
『さとるはっ!?すぐるさんっ、黒井さん・・・理子ちゃんは・・・』
硝「落ち着いて。五条と夏油は無事」
宥めるように話す家入。
ホッとするが、家入の言葉に含みを感じて問う。
『・・・理子ちゃんは?黒井さんは?』
硝「亡くなったわ」
『え・・・』
家入は、詳細を教えてくれた。
五条は一度やられたが、反転術式で自分を治癒していたこと。
薨星宮の本殿前で天内が銃で撃たれ、一緒にいた夏油も手も足も出ずに刀で切られたこと。
夏油は既に治療が終わり、五条とともに盤星教の施設に、天内の遺体回収と男を打ち倒すために向かっているということだった。
硝「名前、あなたは流石に戦線離脱。今、夜蛾先生が上に抗議しに行ってる」
『・・・・・』
黙って俯いている名前の顔を覗き込み、心配そうに家入は声をかけた。
硝「ホント大丈夫?五条たちいつ戻ってくるかわからないから先に帰ってな」
ふるふると首を小さく横に振る名前。
すぐに五条たちが無事かどうか知るにはここにいた方がいいと思った。
硝「・・・わかった。私も一緒に待つわ」
『・・・ありがとう』
五条たちが帰ってきたのはそれから2時間後だった。
傑「ただいま帰りました」
悟「・・・」
家入と名前、そして戻っていた夜蛾は五条の雰囲気の違いに気づいた。
『さとるっ!!』
名前はそんな五条に気づきながらも、生きていた安心感から抱きついた。
悟「名前も無事で良かった」
五条は名前を受け止めると優しい顔で頭を撫でた。
夜「悟、今回の件で上層部に抗議を入れさせてもらった。名前を任務に連れていくなど言語道断だと」
悟「ありがとうございます」
夜「名前も安心してくれ。もうこんなことはない、高専入学までは上層部は一切名前に干渉しないと縛りを設けた」
“縛り”という言葉にいち早く反応したのは夏油だった。
傑「“縛り”ということは先生も何か“縛り”を設けたんですよね?」
夜「ああ・・・名前には悪いが、中学卒業後は必ず高専に入学させることになった」
いくら嫌になっても、これで高専、呪術界から逃れることはできない。
苦肉の策だと申し訳なさそうに話す夜蛾。
悟「大丈夫か?」
『・・・大丈夫だよ。できる。』
強がっていることは五条たちにはまるわかりだった。
だが縛りを設けた以上避けられない。
そのためには自分たちが必死に守る、そして一緒に強くなって自分で自分を守れるようになってもらおうと思っていた。
悟「・・・わかった。とりあえず今日は帰って休もう」
名前を抱き上げ、夏油たちに挨拶をして歩きだした。
『・・・さとる』
しばらく歩いたあと、五条にしがみついたまま小さい声で話しかける名前。
『今日は、一緒に寝ていい?』
悟「ははっ、そんなこと?寝るまで手ぇ繋いでてやるよ」
『・・・・ありがと』