第4話
夢小説設定
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無事お風呂に入りホカホカになった名前は、先ほど選んだ浴衣を見に纏い、椿に連れられて広間へと向かう。
椿「名前様は苦手な食べ物とかあります?」
『・・・ないです』
椿「?本当でございますか?」
歯切れが悪い様子の名前に追及する椿。
『・・・・・・・・』
椿「本当のことおっしゃって結構ですよ、気を遣わないでください」
『・・・ピーマン、嫌いです』
申し訳なさそうに話す名前に、椿は話してくれたことが嬉しかったようでお礼を言ってくれた。
しかし、言いにくそうに話を切り出す。
椿「しかし名前様、今日の夕飯なのですが・・・ピーマンを思い切り使っておりまして・・・」
もう既に配膳が終わっているかもしれないと話すと名前は少し笑みを引きつらせながら答えた。
『・・・頑張ります』
そんな話をしながら広間へ着くと、真ん中に大きなテーブルがあり、そこに五条父、五条悟が座っていた。
椿「失礼します、名前様の準備ができました」
『失礼します・・・』
椿に続いておずおずと入っていき、五条悟の隣へ座った。
するとすぐに食事が運ばれてくる。
椿の方をチラ、と見ると頭を何度も下げていた。
ピーマンはメインの横に素揚げにされて鎮座している。
椿の言った通り、思い切り使われていた。
五条父「揃ったな、ではいただきます」
『いただきます・・・』
悟「・・・・」
五条父と名前は挨拶をして、五条悟は手だけ軽く合わせ食べ始めていた。
苦手なものから頑張ろうと、ピーマンを小さくちぎって食べてみようとする。
せっかく作ってくれたから、と思っていてもやはり口には合わず一口食べて固まる。
『さとる、さとる・・・』
悟「ん?」
隣にいる悟に小声で話しかける名前。
悟は身体を傾け、小声を聞き取ろうとしてくれた。
『・・・ピーマン、好きですか?』
悟「ま、普通。
あ、何?ピーマン苦手?」
名前の皿にたくさん残っているピーマンを見て察した悟が聞く。
小さく頷くと、悟はぎゃははと笑って「お子様だねー」と言っていた。
大きな声で周りにバラす悟に、せっかくご飯も用意して、泊めてくれると言った五条家の皆に失礼になってしまうのではないかと泣きそうな顔になる。
『さとるの、ばかぁあ!』
悟「あ、おい、ちょ!泣くなって!」
五条父は何事かと2人を見ていたが、椿が名前は遠慮して苦手な食べ物もなかなか教えてくれなかったことを話しフォローを入れていた。
五条父「そうか、ピーマンが苦手だったのか。遠慮せずに言って構わないよ、もう家族のようなものだからね。
悟も人の苦手なものを笑っちゃいけないよ」
悟「へいへい」
そう言うと、悟は名前の皿にあったピーマンを食べた。
五条父「名前さんの好きな食べ物は何だい?」
『・・・・・・えっと、お豆腐・・・です』
五条父「お豆腐か。分かった、明日は豆腐料理にしてもらおう」
『あ、いや、そんな』
気にしなくていいと言うように両手を前に出してブンブン横に振ると、名前の目の前の味噌汁が揺れた。
よく見ると入っていた豆腐が増えている。五条が入れてくれたようだ。
悟「いーんだよ、“ありがとう”って言っとけ」
『・・・ありがとう、ございます』