第3話
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ガララッ
勢い良く名前を抱っこした五条が教室に入ってくると、席についていた夏油が立ち上がり、家入は目を見開いていた。
傑「良かった、無事だったか」
『すぐるさん!』
夏油を見てホッとする名前。
硝「その子が五条が助けたっていう子?可愛い!」
五条が床に名前を下ろすと、家入は名前を抱き締めた。
可愛い可愛いと頬擦りをしている。
硝「クズ共しかいないから癒されるわ」
悟「どういうこと?」
家入は五条を無視し、名前に話しかける。
硝「私は家入硝子。この男たちと一緒に勉強してるの」
『しょうこさん』
名前を呼ぶと、家入は「可愛い!」と言って再度抱き締めた。
夜「今日はもう放課の時間だ。悟、明日また高専に連れてきてくれるか?」
家入は、名前が五条と帰ることに驚いていた。
夜蛾はその辺も含めて明日話すと伝えた。
悟「よし、じゃあ帰るか。あ、実家の方に帰るって言ってねぇや」
『バイバイ、しょうこさん、すぐるさん』
挨拶をすると、五条は名前と手を繋いで歩いて出ていった。
ーーー
五条家屋敷
『わあ、広いですね』
悟「ま、一応御三家って言われてるからね」
門を潜ると、お帰りなさいと着物の女性たちが迎えた。
「そちらが名前様ですね」
悟「そ。丁重に扱って」
「はい、承知しました」
屋敷の中に入ると、大きな部屋に通される。
五条父「帰ったか、悟」
悟「ただいま。で、この子が苗字名前。」
ずいっと五条は父の前に名前を出す。
名前は目を丸くして五条と父を見比べる。
五条父「驚かしたならすまないね、私は五条家当主であり、悟の父の剣(ケン)だ」
『よろしく、お願いします・・・剣さん?』
どう呼んだら良いかわからず、探り探り声をかける。
五条父「ああ、それで構わない。」
『父様に守られたときに、“五条を信じろ”って言われました。何でかわかります?』
五条父「・・・苗字家は御三家の間で有名でな。禪院家と加茂家は危険視しているようだった。
私はそうは思えず保護するべきだと主張していた。
だからじゃないかな」
悟「じゃあ俺が名前の封印を解けたのは・・・」
信頼の置ける有名な呪術師が五条家しかいなかった、だから五条家の人間でなければ封印を解くことができないようになっていたのだろうと理解した。
『・・・ありがとうございます』
難しいことはわからないが、守ってくれたことはわかる。お礼を伝え頭を下げた。
五条父「頭を上げてくれ。お礼を言われる立場ではないんだ。
むしろ君だけしか救えなかった私を許して欲しい」
頭を下げ合う父と名前をぼんやりと見ていた五条。
「悟」と急に呼ばれ、父に目を向ける。
五条父「正式に高専を卒業したら当主になってもらいたい。だから、名前さんのこと、頼んでもいいか?」
悟「わかった。でも学校はどうすんの?さすがに義務教育は出た方が良いでしょ」
そこは大人の力でなんとかすると話す。
まだ4歳だ。少し時間はあるためゆっくり考えることにした。
五条父「名前さん、ここにいる間は、ここが家だと思って過ごしてくれ」
『・・・ありがとうございます』
五条父は、侍女を呼ぶと名前を部屋に連れていって欲しいと頼んだ。
侍女が了解し、「参りましょう」と手を引いて連れていこうとする。
『さとるは?』
一同「・・・・・」
名前が五条を「さとる」と呼んだことに固まる一同。もちろん、呼ばれた本人も固まっていた。
なぜ高専ではあんなにゴリゴリの探り合いをしていたのに、ここでは急にフランクになってしまったのか。
ギャップに驚いていた。
五条父「はははっ!おしとやかな子かと思ったが、もしかしたら良い意味で違うのかもしれないな。
安心してくれ。お風呂に入ったらご飯にしよう、その時には悟に会えるよ」
『はい。後でね、さとる』
五条父が大笑いしているのを聞きながら侍女と一緒に客室へ向かう。
「今日はここをお使いください。今お召し物をお持ちしますね!」
広い部屋にポツンと取り残される名前。
『広い・・・』
スパンッと襖を開けて入ってくる侍女。
手には浴衣が数着握られていた。
「名前様!どの色がお好きですか!?」
『え、えっと・・・これで・・・』
適当に紺色のものを指差すと、侍女は目を輝かせていた。
「わぁあ!それ、似合うと思いますよ!
じゃあお風呂行きましょ!1人で入ってました?それともお母様と・・・あ・・・」
母の話を出すと、名前が悲しむと思ったのか申し訳なさそうな顔をしていた。
『気にしなくて大丈夫ですよ。
お風呂は母様と入ってました。でも大変なら1人でも入れます』
「いえ!ぜひご一緒させてください!」
『えっと、じゃ、・・・じゃあ・・・お願い、します・・・』
押しに負け、一緒に入ることに。
五条もこんなに猫可愛がりされていたのだろうか。
あんな性格になるのも頷けると思った。
名前と入浴した侍女は椿と言うらしい。基本的には椿が名前の身の回りの世話をすることになったと教えてくれた。
第3話 終