第29話 闘う理由
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翌日
花「結局いつもの時間になっちゃったわね」
いつもより少しだけ早く閉店したが、納品の業者が遅れていたため、すべての仕事が終わるのはいつもより遅い時間だった。
花「早めに帰って、って真島さんは言ってたけど何かあるのかしら」
『わからないです・・・ん?』
その時、バラバラバラバラ・・・
『え、ヘリコプター?』
花「何か近くない?」
嫌な予感、きっとこれなのかもしれない。
見た所、このヘリコプターは一般人のものでも病院関係のものでもない。
『花枝さんっ、早く駅まで向かってください!』
花「えっ!?名前ちゃんは!?」
『真島建設に行きます!』
そう言うと鞄を持ち急いで真島建設に向かって走り出した。
ヘリコプターはどんどん地上に近づき、どこかに降り立った。
真島建設前に着くと、真島建設の社員たちがいた。
『西田さんっ』
西「名前ちゃん!?何してるの!親父に早く帰ってって言われなかったの!?」
西田に声をかけると驚かれた。
真島建設の社員たちが外に出ているということは、極道関連か神室町ヒルズ計画関連か。
『吾朗ちゃんは?』
西「今神室町の見回りに行ってる。あのヘリコプターにはきっと近江連合とか、東城会を潰そうとしてる人が乗ってる」
桐生に東城会を助けてほしいと頼まれたから、それを遂行しようとしているのだろう。
『1人で?』
西「俺等はもうカタギだから来るなって・・・」
『っ・・・行ってくる!』
後ろから呼び止める声が聞こえるが、居ても立っても居られない。
走り出す名前。
神室町には、所々に男が倒れていた。
『(吾朗ちゃんじゃないよね・・・)』
道端に倒れている人が真島ではないことを確認しながら歩く。
近くを歩いていた人が、ミレニアムタワーに眼帯の男が向かっていたと話す声が聞こえたため、そちらへ向かう。
桐「名前!」
『桐生さんっ、狭山さんっ』
ミレニアムタワー近くまで来ると、桐生と狭山が走ってきた。2人も真島の所に向かっているのかもしれない。
『吾朗ちゃんがっ』
桐「ああ、きっと独りで闘ってる」
3人で辺りを見ながら真島を探す。
すると、ザワザワしている道路で真島を見つけた。
よく見ると身体や頭から血を流してフラフラいる。
『吾朗ちゃん!!』
桐「真島の兄さん・・・!」
3人に気づいた真島はホッとしたように口角を上げる。
真「お、遅いわ、桐生チャン・・・。千石組の兵隊、全員ブッ倒したで・・・」
そう言うと限界が来たのか地面に倒れ込む。
3人が駆け寄り、桐生が真島を抱き起こした。
桐「兄さん!」
真「約束やったからなぁ・・・ちゃんと・・・守ったでぇ?」
真島はホッとした顔から真面目な顔になる。
早く東城会の本部に戻れと桐生に話す。
ヘリコプターを飛ばしたり、千石組の組員を行進させたのは桐生を神室町におびき出すためだったと。
桐生がいない間に東城会本部を乗っ取ることが目的だった。そして、裏で近江連合の千石組を手引したのは、東城会の新藤だと。
『新藤・・・って、錦山さんの後継でしょ?
東城会だったんじゃないの?』
真「あのド阿呆・・・金で寝返ったんや。
早う行けや、桐生チャン・・・ぐはっ」
話していると吐血する真島。
『吾朗ちゃんっ!』
薫「っ・・・ここは私に任せて!」
名前と狭山が真島を支え、桐生に行くよう促す。
桐生は真島の心配をしながらも、東城会本部に向けて走り出した。
『ん・・・重・・・』
薫「私が支えるわ」
名前の力では真島を支え続けることができなかったため、狭山が背中に手を回した。
女性とはいえ警察官。ある程度鍛えているのか安定して支えていた。
そして近づく真島と狭山の顔。
真「アンタ・・・近くで見るとえらいベッピンさんやないかい〜。
ワシの女に・・・」
薫「無駄口きかないで!静かにしてなさい!」
『まだ余裕あるなら自分で歩いて病院行く?』
真「冗談やないかい・・・」
狭山が真島を見ている間、名前は西田らを呼び病院に連れて行ってもらうことにした。
外傷が少しだけだったため、包帯やガーゼ等で傷口を塞ぐと帰って良いと言われた。
タクシーに乗り、真島建設に帰ってきた真島。
真「名前・・・まだおったんか?」
『心配だったから・・・』
真島建設の事務所には西田とともに名前がいて、真島は目を見開く。
もう時刻は12時を過ぎており電車もなくなってしまう。
真「心配かけてすまんの」
『無事で良かった』
真「今回のは、桐生チャンとの約束を守るための闘いやからオッケーやんな?」
以前地下闘技場で、ホントは闘ってほしくないが何かを守るための闘いなら目を瞑ると話していた。
今回は桐生との約束、そして東城会を守る闘いだった。
『・・・無茶しないでって言っても、聞かないんでしょ?』
真「・・・・」
困ったような表情の名前だが、真島は対象的に迷いのない真っ直ぐな表情をしていた。
『じゃあ、死んじゃダメってだけ言っておくね』
真「フッ、俺は簡単には死なんわ!」
強気に答える真島に、名前もフフッと笑みが溢れる。
『元気そうだから、もう帰るね』
真「送ろうか?」
『大丈夫、またね』
手を振って真島建設の事務所から出ていく名前。
真島建設の社員は、2人のやり取りを見て「尊い」と思っていたとか。