第26話 大阪の思い出
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マ「疲れてる?話しながらマッサージしようか?もちろんお代はいらないよ」
『え、良いの?』
怪我をしているから肩だけ揉んでほしいと話す。
怪我の心配をされたが、転んだと誤魔化しておいた。
さすがに本当のことは言えない。
マ「肩、凄い硬いよ。緊張することとかあった?」
『・・・あった』
マ「そっか。名前ちゃんは昔から頭が良かったからね。気を遣い過ぎちゃうんじゃないかな」
肩を揉んでいるマコトの手をチラッと見ると、あの時の時計をしていた。
その視線に気づいたのか、マコトは名前に声をかけた。
マ「そういえば、時計、ありがとう。名前ちゃんたちでしょ?直してあの土地に置いてくれたの」
“あの土地”とは、“カラの一坪”のことだろうか。自分はそこまでしていなかったが、きっと真島がそこに置いたのだろうと推測できた。
『まぁ、そんなとこ』
マ「私ね、来週中国に引っ越すんだ。家族と一緒に」
マコトは今は結婚していて子どももいると言う。
慌ただしい日常を過ごしていると幸せそうに話すマコトに嬉しくなった。
マ「名前ちゃんは彼氏とかいないの?」
心臓が跳ねた。
松崎の話が出るとこうも動揺してしまうのかと。
『いたけど、最近別れちゃった』
マ「え、ごめん。」
『大丈夫。最低な男だったから』
どんな男だったか逆に気になる、と笑ってくれて少しホッとする。深掘りされたら辛くなりそうだったから。
マ「でも最低な男なんて別れて正解だよ。名前ちゃんにはもっと良い人がいるはず!だってこんなに可愛くて良い子だもん。」
『・・・・私ね、みんなが思ってるほど良い子じゃないんだよ。
だからバチが当たるの』
マ「え?」
名前はハッとする。
何を相談しているんだと。もうすぐ日本を発つマコトにこんな重いことを言って困らせたくない。
『なんでもない、ごめんね』
マ「名前ちゃん、言いたくないなら詳しくは聞かない。
でも私は昔名前ちゃんに助けられたのは確かだよ。
名前ちゃんは良いことたくさんしてる。そりゃあもしかしたら名前ちゃんを良く思わない人も中にはいると思う。
でもね、名前ちゃんを大好きな人はたくさんいるはずだよ。何に怖がってるか分からないけど、大丈夫。
大丈夫だから」
マコトは名前を抱きしめた。
母の暖かみとはこんな感じなのかなと思うと、ポロ、と涙が溢れる。
『怖がらなくて良い?』
マ「うん。怖くないよ」
『怖く、ない?』
マ「うん」
ギュッとマコトを抱きしめると、不思議と気持ちが落ち着いてきた。
『マコトお姉ちゃん、ありがとう。
頑張れそうだよ』
マ「そう?良かった。中国に行く前に会えて嬉しかった」
『私も。たまには日本に遊びに来てね』
マ「うん」
もうすぐ次の患者さんが来る時間だ。
ずっと話し続けているわけにはいかない。
もう一度抱きしめ合い、笑い合って別れた。
ーーー
『吾朗ちゃん、お待たせ』
ほぐし快館を出たところに真島がタバコをふかして立っていた。
名前が声を掛けるとタバコを吸うのを止め、手を上げてアピールした。
『・・・・・』
真島のところに行こうとしたところ、名前は目を見開いた。そんな名前の様子に真島は不安に思った。
また何かに怯えているのかと。
しかし
『もう、見えない・・・・』
真「何がや?」
『黒い影・・・・みんな、ちゃんと人だ』
今度は真島が目を見開く。
こんなに急に治ると思っていなかった。
マコトと何を話してきたのだろうか。
真「マコトと話しできたからやろか」
『そうかも。怖がらなくて良いって言ってくれたの。
なんか、お母さんみたいって思ったんだ』
スッキリした顔の名前を見て真島は安心した。
これで東京に戻っても大丈夫だろう。
しかし、念の為あと一泊大阪で過ごすことにした。
次の日はたこ焼きを食べたり蒼天堀で釣りをしたりしてゆっくり過ごした。
名前の体調や精神に変化は無かったため、東京へ戻ることに。
花枝や真島組の組員たち、病院にしっかり連絡を入れて。
ーーー
『すみません、迷惑をかけて』
名前は病院に戻り、診てくれた医者や看護師に謝罪していた。
医師「驚きましたが、安定したようで良かったです。
もう怖くないですか?」
名前はもう大丈夫だと伝えた。
傷の方も開いてはいないため、今日1日入院して今後のことを考えていこうという話になった。
『ありがとう吾朗ちゃん。そろそろお仕事戻らなきゃじゃない?』
自分が大阪に行ってしまったために真島は仕事ができていなかっただろうと思い、仕事に戻るように伝えた。
真「そうやな。真島組解体の準備せなあかんからな」
『・・・・・・・え?』
名前は真島の言葉に目を丸くした。