第24話 失踪
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トントン
『っ・・・・』
ノックの音がし、ビクッと震え身構える。
入ってきたのは花枝さんだった。
目を覚ましていたことに一瞬目を見開いた後、小さく笑って声をかけてくる。
花「・・・名前ちゃん、起きた?」
・・・・起きなきゃ良かったと思ってる?
『・・・・はい』
花「気分はどう?先生呼ぶわね」
・・・・殺されかけた気分はどうってこと?
花枝さんの言葉ひとつひとつがネガティブに変換されてしまう。
翔さんに言われたことが頭の中を埋め尽くしていた。
自分は疎まれている、憎まれていると。
少しして医師と看護師が病室に入ってくる。
入ってくる時に若干だが恐る恐る入って来る様子があった。
看護師は私の様子を少し伺うと笑顔になり、包帯変えましょうか、と言ってカーテンを閉める。
看護師は手際よく包帯を変えていく。傷の状態などをカーテンの外にいる医師にもわかるよう伝えながら。
包帯を変え終えると、カーテンが開き医師にいくつか質問された。
医「安定しているようで良かったです。ただ、もう少し様子を見ましょうか」
花「わかりました。」
医師は私を刺激しないように診察をしていた。
腫れ物を扱うかのように。
そして異常がないと判断すると病室を出ていった。
花枝さんは医師が出ていった後も世間話をしていたが、何も耳に入ってこない。
返事も碌にせずに窓の外ばかり見ていた。
花「今日は帰るわね、ゆっくり身体を休めてね」
花枝さんの方を見ることもできなかった。
花枝さんはどんな顔をしているのだろう。
うんざりしてる?
怒ってる?
それとも私と離れられて喜んでる?
花枝さんが出ていった気配がし、ゆっくりと部屋を見渡した。
テーブルの上に何着か服があった。
合鍵を花枝が持っているため、それを使って服を持ってきてくれたのだろう。
事件の時の服は穴だらけで血塗れのはずだ。
ボーッとしていると、外から子どもの声がした。
「お母さん!退院おめでと!」
「ありがとう」
外を見ると、退院した母と娘の再開シーンだった。娘の後ろには父らしき人も笑顔で見守っていた。
『お母・・・さん・・・』
ーー「呼ばれたら速く来るんだよ!鈍くさいね!」
ーー「役立たずの男からは役立たずしか生まれないのかしら」
昔の情景が思い出される。
次に思い出すのは真島との出来事だった。
ーー「上から見えてたで、あない走って。
何かに追われとったんか?」
ーー「ほれ、こっちきぃ。確かチョコがあったわ、食べ」
ーー「きっと前世の名前に会うても嫌いにはならへんよ。名前は心もキレイやからな」
涙が一筋、頬を垂れた。
お母さん・・・
吾朗ちゃん・・・
そして私は点滴を引き抜き、立ち上がった。
〈名前sideおわり〉