第22話 焦燥
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何ヵ所も切りつけられ、さらに精神的に追い詰める言い方をしている翔。
名前が前世で人を殺したことによる罪悪感に苛まれていることに目を付け、身近な人も名前を憎んでるかもしれないと下卑た笑みで話していた。
名前が絶望する姿を見たくて。
心身ともに痛め付けられた名前は、ベッドに血の海を作り、目は光を失っていた。
『は・・・はぁ・・・』
翔「ははっ、最高。
じゃあ、そろそろ・・・前は銃で一瞬で殺しちゃったから、次は簡単には殺さないよ」
『や、いや・・・・』
恐怖から、逃れようとするが身体はボロボロで動かすたびに激痛が走り動けなかった。
そして名前の細い首に翔の手が押し付けられる。
翔の手の力が強められていく。
『っ・・・ぁ・・・』
息が出来ない。もがこうとしても出来ない。
絶体絶命だ。
翔「最期まで足掻いてくれよ?
楽しませてよ」
『ぐっ・・・・っ・・・』
名前は心の中で思った。
誰か、助けて・・・・
誰かって、誰?
自分を助けようと思う人なんて
いないんじゃない?
みんな、私を憎んでる
みんな、敵
死んでしまえばいいと思ってる
辛い
つらい
苦しい
意識が闇に飲まれそうになった時
ゴンゴンゴンゴン!!!
ドゴォ!
天井が破壊される。
翔「誰だ!!?」
『っ・・・』
音がした方に顔を向けつつも依然首に力を入れたままの翔。
『(もう・・・限界・・・・・・・)』
意識が遠退いていく。
最後に聞いたのは
真「名前に何してくれとんじゃああ!!」
真島の怒号と誰かが殴られるような鈍い音だった。
ーーー
遡ること2時間半
〈真島side〉
寺田のヤツ、周りにイエスマンばっか置きよって。
昨日幹部会に顔を出したは良いが、寺田とその側近や新参ものの奴らのペースに飲まれていた。
さらには若頭を金を稼いだヤツに任せるなんてな。咄嗟の機転で俺が金を持っていかなかったら東城会はどうなっていたことか。
ため息を付きながら真島組の事務所でテレビをみていると、携帯が鳴った。
真「なんやねん、今良いとこやっちゅうに」
無視しようとしたがずっと音楽が鳴り続ける。
面倒だと思いながらも携帯を開くと、弁当屋の店長からの電話だった。
今は開店前なのに何事だと思い、出る。
真「なんや?」
花《名前ちゃんがまだ出勤してなくて。
何か聞いてます?具合悪いとか》
寝坊でもしとるんとちゃうか?と聞くと、時間にはしっかりしているし、何度電話をしても出ないと返事がある。
嫌な予感がする。
花《何か嫌な予感、するんです》
真「奇遇やな。俺もや」
真島組が名前の家に向かうと店長はんに伝え、店長はんはいつも通り店を開けるのであれば開けといてほしいと言った。
名前が出勤してくるかもしれないから、と。
真「お前ら、名前の家に向かい。
直接インターホン押したり大家に鍵もらったりして名前が中におらんか確認せえ」
花《あ、鍵なら、私合鍵預かってるのでお店に来ていただければ・・・本当は店を閉めればいいんですけど》
真「使えるもんは使こうてええよ。じゃ、弁当屋によって鍵もらってから向かい」
事務所にいた数人に声をかける。
声をかけられた奴らは急いででかけていく。
花《名前ちゃん、大丈夫でしょうか・・・》
真「心配しなや。また何かあったら連絡する」