第18話 真島と松崎
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
数日後
花「名前ちゃん、すごく悲しいことがあったんだけど聞いてくれる?」
仕事が始まる前に花枝が落ち込んだ様子で話しかけてきた。
『どうしたんですか?』
花「昨日さ、セレナに行ってみたら閉店しててさ」
『!!』
セレナは今、閉店になっている。
ママの麗奈が亡くなったが事件として扱われること無く処理されたようで警察が入ることもニュースになることもなかった。
セレナが閉店している本当の理由を知っている人は限られた人数だ。
『そうなんですね、残念です』
花「急すぎてビックリよね。実家に帰っちゃったのかしら」
そのままでいい。
花枝はただの一般人なのだから。
裏社会と関わるようなことなどあってはならない。
精一杯笑って誤魔化す。
花「あそこ居心地良かったんだけどなぁ。
また良い場所探さなきゃな」
『そうですね』
また隠し事を人にしている。
自分に好意的に接してくれる人に隠し事をするたびに心が痛み、人との距離が離れていく。
花「じゃあ今日も頑張りましょ」
『はい!』
開店前はよく料理の手伝いをしている。
しかし今日は心がざわついており集中できずにいた。
『った・・・』
花「どうしたの今日は」
何度か小さい失敗を重ね、ついには包丁で指を切ってしまった。
花枝に心配され、少し外の空気を吸ってきてはどうかと提案されたため、言葉に甘えて店の外で深呼吸をしていた。
『はぁ・・・どうしたものかな・・・』
真「ん?名前やないか。どないしたん、店ん外で」
ため息をつくと、前から真島がやってきて名前が外にいることを不思議そうに聞いてきた。
『あ、吾朗ちゃん。
あのさ、東城会って今大丈夫?』
真「・・・なんやいきなり?」
怒っているとかではないが声が低くなる真島。
名前は、東城会の跡目争いもしくは100億に関する人たちが殺されるところを見たことを小さい声で話した。
そしてそれを花枝にも誰にも言えず1人でモヤモヤしていたことも話した。
真「そっか、店長はんにはどこまで教えとるん?」
『・・・何も。本当に、何も』
真「そりゃ1人でモヤモヤするやろな・・・。
最近出来た彼氏には言っとんのか?」
まだ言えないと言うと、それはそうだと相槌を打たれる。
と、そこへ
翔「あれ?名前と・・・どなた?」
翔がやってきた。
名前と真島を交互に見て首をかしげる。
お互いの名前を伝えると、真島と翔は会釈をしていた。
翔「ていうか、名前ちゃんすごい人と知り合いなんだね」
翔の言葉に、真島も名前も顔を見合わせる。
真島を「すごい人」と表現したからだ。
色々な意味があるが、東城会では有名な人だ。
裏社会の人だったのではないかとドキドキする。
『吾朗ちゃんのこと知ってるんですか?』
翔「え?知らないよ。
いやいや、凄いじゃん。格好が」
『ああ、そっちですね』
ホッとする。初対面であの格好の人を見たら“怖い”か“変な人”、などの感想が出てくるだろう。
もちろん、色んな意味で“凄い”も。
翔「もしかして名前ちゃんが言ってた探してた人って真島さんのこと?」
そんな話していたなと思い肯定する。
そこでふと、静かだった真島の方を見るとどこか難しい顔をしていた。
『吾朗ちゃん?どうしたの?』
真「あん?あ、いや、何でもあらへんよ。ちょっと桐生ちゃんと喧嘩しすぎて疲れたかもしれんのぅ」
翔「喧嘩?
ははっ、名前ちゃんは面白い人と知り合いだね」
面白いは否定しないと答えると、笑顔のまま翔が話し出す。
翔「どこかで聞いたんだけどさ、
今出会ったり関わりのある人って、前世でも親交があった人だとか」
『(ビクッ!?)』
“前世”という言葉に強く反応する名前。
翔「どうかした?ちょっと怖い話だった?
カフェでバカップルが話してたんだっけなー、だから信憑性皆無だよね。
“君とは前世でも会ってるってことだよ、運命だね”とか言っちゃってさ」
『・・・』
なんて笑いながら話してくる。
しかし名前は顔が曇り出していた。
真「名前、そろそろ店戻らんとあかんちゃう?」
『え、あ・・・やばっ』
店の方を見ると、少し列ができていて花枝が1人で対応していた。
『ごめんね、お店戻る!また来てね』
そう言って店に戻る名前を目で追う真島と翔。
真「名前泣かせたらただじゃ済まさんで」
翔「ははっ、肝に銘じておきますよ」
目を合わせずにそう会話した後、翔は去り真島も事務所へ向かうことにした。