第17話 告白
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翔「言いにくいこととかあるかもしれないけどさ、何でも受け入れるから。
安心して話してほしい」
コクンと頷く名前。
花枝にも思ったが、親密になっていくにつれきっと隠し事が出来なくなってくる。
きっといつか、自分の過去や記憶について話す時が来るのかもしれないと思った。
駅に着くと、改札手前で向き合う。
翔「今日はありがとう。
名前と付き合えることになって嬉しいよ。」
そう言うと名前の頭を撫で微笑んだ。
名前もそれに答えるようにはにかむ。
翔「また連絡するね、おやすみ」
『おやすみなさい』
翔と別れると電車に乗って自宅へ帰った。
初めて恋人ができた期待と不安を感じながら。
ーーー
翌日
名前が出勤すると花枝がすぐに寄ってきて昨日はどんなデートをしたのか聞いてきた。
花「で、で?告白は?」
鼻息が荒くなる花枝に若干引きながらも答える。
『・・・・されました』
花枝は目を輝かせ、何て返事をしたのか聞いてくる。
付き合うことにしたと話すと「キャー」とテンションが上がっていた。
話をしながら作業をしているともう開店時間が近づいていたため慌てて準備をする。
何とか開店時間に間に合いいつも通り仕事を始める。
真「おーう、久しぶりやなぁ!」
『あ、吾朗ちゃん!』
数日ぶりに真島が店にやって来た。
腹部を刺され重体だったにも関わらず数日で復帰するのも化け物レベルだが、そこはツッコまずにいた。
真「元気やったか?」
『うん』
真「あー、何やここに来ると安心するわ。
トラックで突っ込んだ疲れも吹っ飛ぶってもんやな」
沈黙が訪れる。
名前は、今真島が何と言ったか聞き取れていたが、意味がわからないと訝しげな目で見た。
真島も「うっかり言ってしまった」という顔になっていた。
『トラックで?どこに突っ込んだの?』
真「あー・・・、まぁ・・・桃源郷っちゅう風俗店なんやけど」
『なんで?』
淡々と質問をしてくる名前に、真島も焦る。
真「・・・桐生ちゃんと決着つけよ思てのぅ。
まあ、周りに怪我人もおらんかったし」
『そういう問題じゃないでしょ!
人に迷惑かけないでって言ったよね!?』
名前は急に大きな声を出す。
店にトラックで突っ込んだ後店はどうするのか問い詰めると動揺しながら真島組でなんとかすると言っていた。
口喧嘩の雰囲気を感じ取った花枝は近くに寄ってきた。
花「どうしたの2人とも。
名前ちゃんが大声を出すなんて珍しいわね」
花枝に状況を説明すると、やはり真島がやりすぎだと怒っていた。
反省している真島と落ち着いてきた名前を見て、そろそろその場を収めようと話題を変えようとする。
花「そういえば真島さん!
ついに名前ちゃんに彼氏できたんですよ!」
真「・・・・はぁ?
いきなりやないか。相手はどこのどいつなん?」
父親のように話す真島に苦笑いする花枝。
『最初はお弁当買いに来てくれたお客さんだったんだけどね、いろいろ話してくうちにさ』
真「へぇ。
ま、何かあったら言い。俺はお前が決めたことは基本的に否定せんようにしてるからのぅ」
『うん、また今度紹介するよ』
真「ただ、しょーーーもない男やったらそいつボコボコにしたるからな」
怖・・・と思いつつ、優しい人だと伝え、花枝も見た限りはただの害のないイケメンと言っていた。
真島は少し安心したようだった。
花「さて、そろそろお客さんが増える時間だから仕事に戻ってください」
真「はいはい、ほなまた来るわ」
絶対危ないことしないでよ、と念を押し真島に別れを告げた。
仕事に戻りながら2人は先ほどのことを話している。
花「ふふっ、名前ちゃんに彼氏できたって言った時真島さんちょっと寂しそうじゃなかった?」
『え、そうでした?』
自分にはいつもの真島にしか見えなかったと呟くと花枝は笑って答える。
花「真島さん、名前ちゃんのお父さんみたいだったわよ」
『あんな自由奔放なお父さんヤだなぁ』
でも一回結婚してたんだった、もしかして子どもいるのか?など想像していた。
2人で笑い合いながら仕事を進めていた。
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