第17話 告白
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翌日
『おはようございます』
できるだけいつも通りに振る舞えるように意識して挨拶をする。
花「おはよう」
花枝は特に気にした様子はなく返事してくれた。
ホッとして業務に移る。
昨日あんな事件があったとは思えないほど神室町はいつも通りだった。
自分はただの一般人だ。ずっと気にしていてもできることは少ない。
仕事に集中しよう、何かあれば桐生、もしくは同じ東城会にいる真島などから連絡があるだろう。
閉店までいつも通りだった。
真島組の人も来て、真島が早く退院したいと駄々を捏ねている話を聞いた。
『・・・あ』
仕事に忙しくて終業時間まで携帯を開いておらずメールに気づかなかった。
『どうしよ・・・』
花「どうしたの?」
メールは翔からだった。
“今日、夜会えない?”
と。
花「デートのお誘いね。行っちゃいなよ」
『でも朝来たメールだし・・・今から連絡しても遅いかもしれないですよ?』
しかし返信しないのは申し訳ない。
一応今日の夜は空いているので、返事が遅れたことを謝りながら、夜空いているが今からでも大丈夫かとメールを送った。
本当は昨日のことを結構引き摺っていたし、ゆっくりしたい気分だったが断り方もわからなかった。
とりあえず少しだけ・・・と思い返事する。
帰り支度をしているとすぐに返信が来た。
花「なになに?
“返事ありがとう、大丈夫だよ
19時くらいに新宿駅来れる?”
・・・じゃ、解散しましょ!」
19時まではまだ時間があったが、花枝は名前の背中を押すように職場から出ようとする。
名前は“OKです”とだけ返信して花枝に身体を預けた。
花「じゃあ、新宿駅は反対側だから。また明日話聞かせてね!」
『・・・はーい』
そう話をすると2人別れ、それぞれ歩いて行った。
新宿駅に着き、着いた旨を翔に連絡する。
駅の改札の先で待っていると、翔が声をかけてきた。
翔「あれ、早かったね」
『思ったより近かったから』
一言二言話すと本題に入る。
翔「行きたいお店あるんだ、ご飯が美味しくてさ。
いい?」
『はい、大丈夫です』
翔はありがとう、と言うと先導し歩き出す。
神室町とあまり離れてはいないが違う雰囲気の街並みについキョロキョロしてしまう。
それに気づいた翔はクスッと笑う。
翔「新宿駅の方はあまり来ないの?」
『そうですね。人が多いところはなるべく避けます』
翔「あー、そんな感じする」
そんな話をしながら少し歩くと、オシャレな外装の洋食屋さんがあった。
高そう、と思っていたのがバレたのか、「見た目凄いけど意外とリーズナブルだから」と笑いながら翔が話していた。
翔が扉を開け中に入ると、内装も良い雰囲気であった。
テーブル席に案内され、向き合うように座った。
翔「決まったら教えて」
翔はメニューを渡しながらそう声をかけ、自分もメニューに目を向けた。
『(まつ毛長いんだなぁ・・・)』
と見つめていると、視線に気づいた翔が顔を上げたためパッと下を向く。クスクス笑われているのがわかり恥ずかしくなる。
『じゃあ、オムライスで』
翔「はーい」
翔はもう決まっていたのか名前が食べたいものを言うと店員を呼び、注文した。