第16話 セレナでの攻防
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『おはようございます、昨日はお休みありがとうございました』
花「おはよう、真島さん大丈夫だった?」
花枝もだいぶ心配しており、真島がピンピンしていたことを話すと花枝も安心したようだった。
遥を拐ったことを話すと花枝も怒りそうだったため言わないでおくことにした。
『あと松崎さんとお茶しました』
花枝は少し考えてから、「あの手紙のイケメンね」と思い出したようだった。
花枝は興味津々に昨日の話を聞き出そうとしてくる。
話した内容や翔の様子などを伝えると、名探偵のような表情になる花枝。
花「その松崎くん、やっぱり名前ちゃんが好きなのね。
そのうち告白されちゃうかも」
花枝の言葉に驚き狼狽える。
『え、え、そうなったら、ど、どうしたら!?』
もう22歳だ。人並みに恋愛漫画や小説は読んでいたし、施設の人や友だちが彼氏を作った話も聞いてきたため、知識はある。
しかし、自分のこととなれば話は別だ。
花「名前ちゃんはどうなの?松崎くんのことどう思ってる?」
『ええ・・・優しいなぁ、とは思いますけど・・・』
実際真島組の人たちと同じような、関わりのある優しいお兄さんのようなものだと思っていた。
花「嫌じゃないなら一回付き合うのも手よね。
ほら、人生経験人生経験。」
『そういう感じで良いんですか?』
合わなかったらサヨナラすれば良いと言うが、そんな簡単な話じゃない。
他人との関わりは慎重に行きたい名前にはとてもハードルが高かった。
しかし、せっかくアドバイスいただいたから、考えてみようとは思った。
花「ね、今日セレナ寄らない?麗奈にもアドバイスもらえるんじゃないかな」
『アドバイスは別にいらないですっ。
でもセレナは行きたいです』
大人の女性2人に問い詰められたりグイグイ話を進められたりしてはたまったものではない。恋愛話は程々にしてほしいと伝えると「残念」と口を尖らせる花枝だった。
2人は閉店後にセレナへ行く約束をし、仕事に集中することにした。
閉店作業後、携帯電話を覗くと翔から連絡が入っていた。
「昨日はありがとう、またお弁当買いに行くね。
今度は時間決めてゆっくり話したいな」と。
じっくり文章を読んでいると花枝が覗き込んでくる。
花「・・・よし、セレナで作戦会議ね」
『えー、作戦会議って・・・』
色々なことに困惑している名前を引きずるようにセレナへ連れていく花枝。
しかし、それどころではない状況に陥るのはあと少し後のことだった。
ーーー
カランカラン・・・
花「麗奈ー、今日も来たわよ」
麗「!?・・・花枝ちゃん」
『・・・?』
どこか緊迫した雰囲気に反応する名前。
何か殺気立っているような・・・。
花枝も、麗奈がいつもと違うことには気づいたようで、どうしたの、と聞いていた。
麗「ごめんなさい、今日は先客があって。
お店、入れないのよ」
花「え、そうなの?わかった、また今度ね」
花枝は納得して踵を返す。
しかし名前は考え込んでいた。麗奈のただならぬ雰囲気に嫌な予感がしたのだ。
セレナを出て歩道に出たところで
『あ、あれ、セレナで携帯電話落としちゃったかもしれないです』
花「え?携帯なんて出してたっけ?」
『ちょっと。セレナ戻りますね、花枝さんは帰っててください』
少し言い訳がわざとらしすぎたかと思ったが、花枝は信じて帰っていった。
心が若干痛むが、何かあったときに花枝を危険な目に遭わせられない。
1人で戻ると決めた。