第11話 会いたい、会いたくない、会いたい
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楽しそうな表情から一変、真島は一瞬で怒りの顔になる。
真「お前ら、誰に手ぇ出しとんじゃあ!!!」
いきなりの豹変にその場にいた全員の肩が震える。
真「こんボケが!!」
ガッ!!と名前を掴んでいた男に殴りかかる真島。
男は軽く吹っ飛んだ。
男2「ちょ、待ってください!親父!!」
後ろにいた男が制止しようと声をかけるが、真島は聞く耳を持たなかった。
真「言い訳なんぞ聞かん!!!」
ドガッ!!
バキッ!
『吾朗ちゃんやめて!まだなんにもされてないから!』
殴り続ける真島と殴られている男たちの間に入り、真島を制止する名前。
真「うっさいわ!邪魔しな!
知り合いに手ぇ出されて黙っとけ言う方が無理な話や!」
男「っ・・・やっぱり、知り合い・・・だったんすね」
『・・・え?』
真「あぁ!?」
殴られていた男が真島に話しかける。
名前も真島もどういうことだと驚き固まる。
男「分かって、名前さんを連れてきました。
全部、西田さんが仕組んだことっす」
真「あ?あの西田がか?」
西「・・・そうです」
後ろから聞こえる声に振り向くと、以前お店に来てくれ、真島のところに連れていってくれた西田が立っていた。
真「西田ぁ・・・説明しいや。」
真島はもし納得できなければドスで刺しそうな形相で西田を睨み付ける。
西田はビクビクしながらも答えていく。
西「前に、名前ちゃんを親父に会わせたときあるじゃないですか」
真「・・・」
西「次の日弁当屋に顔出そうとしたら、辛そうな顔で仕事してる名前ちゃんが見えて・・・」
きっと昨日の出来事のせいだと思った西田は、真島組のメンバー数人を誘い、真島と名前を再会させる計画を立てたとのことだった。
男「ここに来るまでも、なんか全てを諦めたみたいな、そんな顔してました・・・。
そして、死なせてくれるの?って・・・」
真「!・・・そうなんか?」
真島は名前を見る。
『もう・・・いいでしょ』
真島の問いかけにうつ向きながら答える名前。
真「あ?」
『もう関係ないじゃん、帰る』
名前はそそくさと路地裏を出て帰ろうとする。
真「待ちや」
真島は名前を止めようと声をかける。
『前、私が同じこと言ったら待たなかったじゃん』
そう言い、歩き続ける名前。
真島は舌打ちをし名前の腕を掴む。
『放してよ、いいよ今さら同情しなくて』
真「・・・すまん」
『謝るくらいなら放して』
真「ちゃんと話するまで放さへん」
名前は下を向いたまま真島の手を振りほどこうとするが、真島に力で敵うはずなくびくともしない。
『だから、話しなかったの吾朗ちゃんじゃん』
真「せやからその理由を話そうとしてんのや。
こっち向き」
静かに責めてくる名前に諭すように話す真島。
グイッと真島が名前を振り向かせると、目を見開いた。
真「・・・っ・・・」
14年前、名前と初めて会ったときと同じ表情。
辛い、寂しい、そんな感情しか写さない瞳。
そんな名前と目が合った。