第7話 セレナにて再会
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できたたこ焼きをもらい、公園に向かう。
真「ここらで食べよか」
『うん』
公園のベンチに座り、並んで無言でたこ焼きを食べる。
マ「・・・ごちそうさま。大阪にも負けてないね、神室町のたこ焼き」
マコトにも小さく笑顔が見られた。
真「ああ。そんだけお前は世間知らずやったっちゅうことや」
マ「・・・そうだね」
マコトが落ち着いてきたと思い、どうやって堂島組に復讐するのか聞く真島。
マ「・・・教えない」
真「アホな真似はよせや」
組の者に手を出したらどこまでも追われて殺されてしまう。それを心配していた。
マ「おいしかったな、たこ焼き」
マコトはもう一個食べない?と言って立ち上がる。
マ「私、買ってくる」
真「ここにおれや。まだ目がよう見えんのやろ?俺が買うてきたる。
名前はどないする?」
『・・・・マコトお姉ちゃんと一緒にいる』
マ「・・・・・ありがとう」
このままではマコトはきっと姿を消すかもしれないと思い名前はマコトと一緒にいると言う。
本当は3人で行動するのが一番なのだろうが、復讐を強く考えているのであれば、どんなことをしてでも独りで行こうとするだろう。
特に真島とは離れようとするはず。
だったら私が・・・。
真島がたこ焼きを買いに公園から出ると、マコトは立ち上がる。
マ「名前ちゃん、あの人に言っておいてほしいことがあるの、いい?」
『・・・どこいくの?』
マ「・・・」
『堂島組ってとこ?』
マコトは困った顔で見てくる。図星だ。
マ「よく知ってるね。そうだよ」
『ダメ、本当に危ないって言われてたよ』
マ「・・・大丈夫。考えがあるから」
『(ヤクザ舐めすぎだよ・・・)』
やはり、決意は固いようだ。
そうなればもう止められない。後はいかに自分がマコトを守りながら真島に居場所を伝えられるかだ。
『・・・じゃあ私も行く。子どもも行った方が話うまく行くかもしれないし』
そんなわけない。ヤクザは女子ども関係無く邪魔な者は消す奴らだ。最悪2人とも・・・。
そうならないために策を練る。
マ「・・・わかった、行こう」
『待って、明日あの人を足止めしないと、話する前に止められちゃうかも』
まずは、自分達が行くところと全然違う場所に真島を呼び出す。
そしてどうにかその場で自分達の居場所を知らせるしかない。
名前は回りを見ると、ホームレスのおじさんが公園に入ってきた。
『ねぇ、あのおじさんにお願いしない?』
ホームレスに、たこ焼きを持ってきた眼帯の男に“明日5時に、カラの一坪の上の屋上に来て”と伝えるように話す。
マ「じゃあ行こう」
マコトは歩き出す。名前はマコトを守ると誓うように手を取り並んで歩いた。
神室町にいては真島にも他の組にも見つかるかもしれないと少し離れた場所にあるホテルに泊まることにした。
翌日
お昼くらいにマコトと名前は行動を開始する。
マコトはどうにか調べた渋澤組の番号に電話をする。
例の土地を売りたいと。
渋澤は了承し、廃ビルで待ち合わせをすることにした。
『足止めの話だけどさ、あの人喧嘩強いから、来てって言った場所に渋澤組?の人送り込んじゃう?』
真島ならきっと勝って自分たちがいる場所を吐かせるはず。
マ「そうだね」
これで種は蒔いた。
後は全員うまく動いてくれるのと、堂島組が私たちをすぐに殺さずにいてくれるという奇跡が起こるのを願うばかりだ。
マ「ここだね」
マコトは渋澤と待ち合わせをしたビルを真剣な顔で見る。どこかから見ていたのか、入り口に入る前に組員らしき男が来て奥に通す。
最初名前を見て怪訝そうな顔をするも、マコトが一緒に入れてほしいと言うと渋々通してくれた。
ビルの最上階に渋澤がいた。
渋「・・・俺はマキムラマコトさんだけだと思ったんだが、なんだ?お前は。
そういや、桐生や尾田と一緒に逃げてたお嬢さんがいたな」
『・・・マコトお姉ちゃんの、知り合い・・・マコトお姉ちゃんが危ないとこに行くって言うから、守ってあげようと・・・』
震えながらマコトにしがみつく。
もちろん演技だ。怖がっている演技で油断をさせるしかない。
渋「健気なお嬢さんだ。まぁ、いても支障は無いだろう」
子どもなんていくらでも行方不明にする口実がある。
本当にいてもいなくても変わらないと思っているのだろう。
渋澤は堂島宗兵に連絡を入れる。
マキムラマコトが“カラの一坪”を売りたいと言って渋澤組に来たと。
電話を終えると、渋澤はマコトに向き直る。
渋「今から堂島組長のいる所に向かう、車に乗ってくれ」
マ「待ってください、その前にお願いがあります。」
『(忘れてなかった、良かった・・・)』
マ「今日の5時に“カラの一坪”の上にあるビルの屋上に男の人がいるはずです。
その人にしつこく付きまとわれて困っています。痛め付けて付きまとわないように言ってくれませんか?」
渋「・・・いいだろう」
渋澤は近くにいた組員に声をかけると、数人を神室町に向かわせた。
渋「もういいか?じゃあ行くぞ」
ビルの脇に車があり、それに乗せられて堂島宗兵のいる六本木まで向かうことになった。
マコトは車内でも前を見据えている。
マコトは何か案があるのか、それとも捨て身なのか・・・。
第7話 終