第7話 セレナにて再会
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高級クラブ、セレナに真島が入ると、そこには店主である麗奈とカウンターに錦山が座っていた。
真島も錦山も互いの顔は知らない。
真島は錦山の真後ろのテーブル席につくとふうと一息ついて麗奈に話しかける。
真「よさそな店やな」
麗「ありがとうございます」
真島と麗奈がやりとりしていると錦山は立ち上がり、帰ると話す。
真「なぁママ、この店・・・
錦山いう男の行きつけって聞いたんやけどな」
帰ろうとしていた錦山が足を止める。
錦「誰だ、あんた?」
真「真島、いうモンや・・・お前は?」
錦「あんたの探してる男だって言ったら、どうする?」
真島は、マキムラマコトを探しており、一緒に行動している桐生の場所を聞きたいと話す。
錦山は顔色ひとつ変えずに返答していく。
錦山は真島という名前に聞き覚えがあった。嶋野組にいた真島という人が下手打って左目を抉られ、街から姿を消したと。
錦「東城会に復帰したってことですか?」
真「・・・まだや」
錦「だったら何でマキムラマコトを追ってんだ」
真「あの娘を守るため・・・って言うたら信じてくれるか?」
真島は立ち上がり、錦山の目の前まで行くと、真っ直ぐ目を見て問う。
真「お前の兄弟分はどこや。
マキムラマコトどこに隠しとる?」
錦山はゆっくり懐に手を入れると、拳銃を取り出し真島に向けた。
しかし、真島にはお見通しだったようですぐに手で弾かれた。
真「お前じゃ俺には勝てん」
錦「笑わせんな。会ったばかりで俺の何がわかんだよ」
真「今のでなんもわからんようやから、お前は俺に勝てんのや」
錦「あんたもわかっちゃいねぇよ。
俺は死んでも兄弟を売る男じゃねぇ」
睨み合いのあと、一触即発の雰囲気になる2人。
しかしその時
『いやぁああ!』
「「「!!」」」
奥の部屋から悲鳴が聞こえた。
その場にいた3人とも声のする方へ顔を向ける。
麗「っ・・・」
麗奈は一瞬真島を見るが、今はそれどころではない。
奥の部屋に向かう扉を勢い良く開け、声の主の方へ向かった。
麗「大丈夫よ、大丈夫」
麗奈は名前の身体を擦って安心させようとする。
真島は扉の隙間から見える、見知った顔に目を見開いた。
真「名前・・・どないしたんや名前!!?」
真島は麗奈の後を追い、名前の近くに来る。
名前はソファで寝ているようだった。
今の悲鳴は魘されていたのだろう、今も汗をかきながら手を伸ばし、何かを掻き分けている。
『ごめんなさいっ、ごめんなさい・・・
いやあっ、許してっ!』
真「名前!!」
真島は名前を抱き上げ、きつく腕の中に閉じ込めた。
『いや!離して!怖いっ、怖い!!!』
目からボロボロ涙を流しながら叫んでいる。目は覚めたようだが混乱しているのか真島の髪を引っ張り、服を千切れそうな程握り締めていた。
真島は動じず抱き締めたままゆっくり話しかける。
真「落ち着き名前、真島や。迎えに来たで」
『やだ!やだ!来ないで!!』
真「暗ぁい所におるんやろ、こっち来ぃ。怖いとこから出したる」
真島が背中をさすり続けていると、程なくして手の力が少しずつ抜けてくる。
『はぁ・・・は・・・ごろー・・・ちゃん?』
真「せや。吾朗ちゃんや。」
名前の彷徨っていた視線が真島に止まる。
『ホントに、吾朗ちゃん・・・?』
真「せやで。」
『っ・・・吾朗ちゃんっ』
名前はずっと抱き締めてくれていた真島の背中に腕を回す。