第6話 尾田の真実
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自分は前世でたくさん人を殺めてきた。
殺めても何も感じないよう訓練されてきたが、そんなことは不可能だ。
毎回吐き気を感じていたし、遺族のことを想い泣いたこともあった。
真っ黒な視界、そこから見えるのはさらにどす黒い怨念。
ーお前のせいで・・・・は死んだ
ーなんで・・・は死ななきゃいけなかったの?
ーお前が・・・
ーお前のせいだ・・・
ーお前の・・・・
〈〈〈〈お前のせいだ〉〉〉〉
全部、私のせい・・・そうだ。
私は死んだとき、誰かにすがってもらった?
誰かに悲しんでもらえた?
私はきっと
たくさんの人に恨まれながら
独り寂しく死んだ
『っ・・・うっ!』
名前は座り込み、えずいた。
桐生と錦山はマコトに向けていた視線を名前に向けると、名前は目を見開いたまま一点を見つめ、大きな瞳が激しく揺らいでいた。
錦「っ、子どもが見るもんじゃなかったな。桐生、俺ぁこの子連れて離れてるわ。
とりあえずセレナに行く。落ち着いたら迎えに来てくれ」
桐「ああ、頼んだ」
名前は錦山に連れられ、セレナに向かった。
『ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・』
名前は誰にも聞こえないくらいの音量で謝り続けていた。
セレナに着くと、幸い誰も客はいなかった。
麗「錦山くん?どうしたのその子」
セレナの店主である麗奈は錦山と一緒にいる名前を見て驚く。
錦山は訳有りの子で、と自分の知っている範囲で事情を話す。
その時、
フラ・・・
錦「!!」
名前が急にフラつき、咄嗟に錦山が支えた。
錦「っぶねぇ・・・。
おい・・・って、寝てんのか?」
名前はほぼ気絶するかのように目を閉じていた。
麗「お店の奥で寝かせてあげましょ」
錦「ああ、よろしく」
麗奈は店の奥の部屋で名前を寝かせる。
名前を見ると頬を涙が伝っていたため、拭き取り優しく声をかけながら頭を撫でていた。
麗「大丈夫よ、怖くないわ・・・」
すると
プルルルル・・・
店の電話が鳴った。
急いでカウンターの方へ戻り電話に出る。
桐《麗奈か?桐生だ。錦はまだいるか?》
電話は桐生からで、錦山に用があるとのことだったため、錦山に受話器を渡した。
錦「マキムラマコトがいなくなった!?」
麗「?」
錦「わかった、とりあえず俺の方でも探してみるわ。ああ、名前ちゃんはセレナで寝てる」
錦山は桐生と話し終えると、カウンターに座り麗奈と話をする。
麗「何があったの?」
錦「桐生が守ろうとしてる、例のマキムラマコトって女の子が、いなくなったらしい」
麗「え?」
錦「ちょっと俺も探すの手伝ってくるから、麗奈はあの子を見ていてくれないか?」
麗「わかった」
と、その時
カランカラン・・・
眼帯の男が店内に入ってくる。
第6話 終