第4話 素性
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〈真島side〉
真島がグランドで仕事をしていると、マッサージ店で李が撃たれたときに手当てをした闇医者が来店していた。
闇医者は李の遣いだったようで、李が真島のアパート前で待ち合わせすると言っていたと伝えに来ていた。
真島は一度仕事を抜け、李と話をするべくアパートへ向かうことにした。
しかし、グランドを出るとすぐヤクザに囲まれる。
見ると、昨夜マッサージ店を襲いに来た連中だった。
真島は怯むどころかチャンスだと思った。なぜマコトが狙われているのか聞き出せると。
真島はヤクザを叩きのめし、マコトのことを聞き出そうとする。
その時、
「店の前で何やってんだ、支配人?」
横から声がした。真島が声のする方を見ると、佐川が立っていた。
佐「何かトラブルか?らしくねぇな。
お前さんが店のすぐ近くで暴れるなんてよ。あ?」
真島はなんでもないと素っ気なく答える。
佐「なら、店ほったらかしてどこ行く気だ?
・・・マキムラマコトは見つかったのか?」
真島は頭を回転させる。少しでも矛盾や怪しい態度があれば、佐川はすぐに疑ってくる。
そうなればもう終わりだ。
真「・・・まだや」
佐「へぇ。・・・けど、ゆうべはお前、ねぐらに戻らなかったそうじゃねぇか。
で、てっきりマキムラを見つけたかと思ったんだがよ」
真「今探しとる途中や。昨日の今日やで。
まだ時間はあるやろ?
もうええでっか?無駄話しとるヒマないんで」
佐川は、これは無駄話ではなくホウレンソウだと言っていた。
真島はとことん佐川が嫌いなようで、報告と連絡は終った、佐川に相談するくらいなら電柱にでもしておくと吐き捨て、佐川の前を去ろうとする。
佐「そういや、前の嬢ちゃん・・・」
真「!」
佐川が言う“嬢ちゃん”が名前のことだとわかると、足を止める。
佐「警察に連れてってないのはもちろんバレてるからな。
今どこで待たせてるんだ?
5歳の女の子を1人でどこかに居させるのは可哀想じゃねぇか、誰かと一緒か?」
探りを入れられていると気づくと、平常心を装う。
真「・・・・あんたには関係ないやろ」
佐「マキムラマコト探し・・・頑張れよ」
真「名前に手ぇ出したらただじゃ置かんからな」
佐「それは真島ちゃん次第なんじゃないの?」
真「チッ・・・」
真島は舌打ちをすると歩き出した。
ーーーー
〈名前side〉
マコトと話をしながら真島の帰りを待っていると、倉庫の扉が開く。
『だれ?』
名前は入ってきた人物が真島ではなかったため警戒する。
李「おう、ホントにここにおったんやな、マコト」
マ「李さん?李さんなの!?」
マコトは笑顔を見せる。
店長に会えたことで安心したようだった。
『(この人が李さん・・・思った以上にゴツかった)』
と名前が思っていると、李が名前に話しかけてくる。
李「あんたが名前か?
話は聞いたで。マコトの話し相手になってくれたんか」
『う、うん』
李「もうすぐあいつも来ると思うで、安心しぃ。
マコト、あの男が来たらこれ渡しとき。
俺は飲みもん買うて来るわ」
李はマコトに何か大きめの封筒を渡し、倉庫を出ていった。
少しすると真島が入ってくる。
真島はマコトと名前の近くまで来ると、マコトの持っていた封筒を見る。
真「お前んとこの店長、もう来たんか」
マ「うん、今飲み物買いに行ってて、すぐ戻るって」
真島が封筒のことを聞くと、マコトは李が真島に渡すように言っていたと伝え、手渡す。
真島は封筒を受けとるとソファに座り、封筒を開けた。
中には知らない若い女性の写真。