第3話 マキムラマコト
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真「こんなん言うても、慰めにならんか。
・・・・名前?」
真島は、さっきまでマコトを慰めていた名前が固まっていることに気づいた。
『・・・・!な、なに?』
名前は真島の話を聞いて自分の前世の記憶を思い出していた。
自分が失ったのは目どころではなかった。しかし、何かを失ったまま生きるというのはどのくらい大変なのだろうか、と想像していた。
真島はそんな雰囲気を変えようと、何か食べようと話をする。
マコトは一度食べないと答えるが、真島がお腹がすいてるから落ち込む、元気がないときは食べるに限ると話す。
マ「・・・それなら、たこ焼き」
真「わかった、ちょう待っとけ。ええな」
真島はすぐに倉庫を出ていく。
『たこ焼き、好きなの?』
マ「うん」
少しするとたこ焼きを買ってきた真島が倉庫に入ってくる。
真「おう、買うてきたで。たこ焼きや」
マ「ありがと・・・」
3人でたこ焼きを食べ、一息つく。
名前はお腹がいっぱいになり、睡魔が襲ってきたため寝ていた。
マコトは隣で小さくなって眠っている名前の背中を撫でながら、真島が片目が見えない理由を聞いていた。
冗談を交え、少しだけ笑いあいながら話す穏やかな時間だった。
その時
『っ・・・ぃや・・・』
寝ていた名前が魘され始めた。
真「名前・・・?」
真島は心配そうに見る。
『やだっ・・・もう・・・
殺し、たくないっ』
真「!」
マ「え?」
真「名前!起きぃ!」
真島は名前の肩を掴んで揺すり、起こす。
名前はゆっくり目を開けた。目からは一筋の涙が流れ落ちる。
『・・・あ、れ・・・』
真「魘されてたで、何の夢見とったん?」
名前は思い出そうとするが何も思い出せず、わからないと答えた。
『・・・ただ、懐かしい夢を・・・見てた気がする』
真「(懐かしい夢・・・)
さよか、俺はそろそろ仕事の時間や。」
真島は名前の頭を撫でると立ち上がり、扉の方へ向かっていく。
扉の前で立ち止まるとマコトに話しかける。
真「・・・佐川って名前に聞き覚えあるか?近江連合の極道や」
『(近江連合・・・?)』
マ「・・・知らない」
『なんでマコトお姉ちゃんが極道に狙われるの?極道ってこわい人たちでしょ?』
真「ほんまやで」
マ「あなたは・・・その佐川って人に脅されてるの?」
真「似たようなもんやな」
ただ、マコトを殺すことで東城会に戻れると言われていたと話す。
マ「じゃあ、もしこのまま私を殺さずにいたら?
あなたはそのヤクザに・・・殺されるの?」
名前はかなり物騒な話になってきたと思っていた。
真島は、李が何か策があると言っていたことを話し、マコトを安心させようとしていた。
真「うまくいったらお前も俺も・・・もう殺されんで済むっちゅう話や。
ほな、仕事が終わったらまた来るで、ええな?」
マ「うん・・・」
そう言うと真島は倉庫を出ていった。
『あれ、マコトお姉ちゃん時計どうしたの?』
名前はマコトがしていた腕時計がなくなっていたことに気づいた。
目が見えないのだから飾りや願掛けなどの理由でつけていたのだろうが急にはずす理由が分からず問いかけた。
マ「ああ・・・もともと壊れちゃってたし、もういらないかなって思って」
『外しちゃったの?』
マ「うん、可愛いオルゴールが鳴るんだけどね。
あれ、この辺に置いたんだけど・・・隙間に入っちゃったかな」
名前はきっと真島が大切に持っているのだろうと思った。
そして『そっか』と呟くと世間話を始めた。
第3話 終