第40話 真島の死
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2012年12月
『え・・・・・』
テレビのニュースを見ていたら、衝撃が走る。
《昨日未明、札幌市内で発生した発砲殺人事件に関してです。
北海道警察は今朝、被害者を関東一円を拠点とする広域指定暴力団東城会の幹部組員・真島吾朗氏であると断定。
緊急の会見を開き発表しました。》
『どういう、こと・・・』
マグカップを持つ手が震える。
このままではカップが落ちてしまう。
激しく鳴る心臓を抑えるようにマグカップをテーブルに置き、手を握る。
ニュースでは、真島の顔写真も出ており同姓同名の違う人ではないと思い知らされた。
〜♪〜♪
『・・・・もしもし』
西「名前ちゃん!?真島組の西田だけど、ニュース見た!?」
西田もニュースを見て知ったようだ。
真島は北海道に出張に言っていたと言う。東城会のために全国各地の組に五分盃を交わして同盟を結ぶために動いていたのだ。
北海道で北方組という組織と会談することになっていたようだが、そこで行方が分からなくなり、先ほど死亡を伝えるニュースが流れたとのことだった。
『ホントに・・・吾朗、ちゃんが・・・』
その日、名前はもう何も手につかなかった。
何かをしていても心がなくなったかのように、無意識で動いているという様子だった。
翌日、さすがに店を休むわけにいかない。それに真島組の人とも直接話せるなら話したかった。
弁当屋に着くとすぐ、花枝が焦った様子で声をかけてきた。
花枝「名前ちゃん!今朝ニュース見たんだけど、真島さんがっ・・・」
『・・・・・』
花枝は名前の表情を見て、既に知っているのだと気づいた。そして休んでいいと言ってくれる。
『お仕事、しますよ。真島組さんが来るかもしれない』
危ないから今日は厨房に立たないことを約束すると仕事を始めた。
準備をしていると、コンコンと窓が叩かれる。
そちらを見ると、西田と数人の真島組の組員だった。
花枝の方を見ると、行っていいということにだったため外に出て話をすることにした。
『皆さんも混乱してるのに、来ていただいてすみません』
西「いやいや、名前ちゃんだってダメージ大きいでしょ!今日は帰らせてもらったら?」
しかし、仕事でもしていないと気が狂いそうだった。
それを話すと西田も辛そうな表情になる。
西「あまり内部事情言えないんだけど、今東城会の6代目会長も行方不明なんだ」
『6代目・・・堂島大吾さん、でしたっけ』
西「そう。今東城会は結構ヤバい状況なんだよね。ちょっと俺たちも名前ちゃんたちと関わるの控えるから、何かあったらすぐに教えて。
絶対に探ろうとしちゃ駄目だからね!」
ほんの少しだが、真島の死の真相を探ろうと思っていたのだ。それがバレていた、というより名前のことだからそうすると思ったのだろう。釘を差された。
『西田さんも、気をつけてね。私はずっと弁当屋で待ってるから』
西「うん、ありがとう」
西田は急いで事務所の方へ戻っていった。
東城会は大混乱だろう。6代目も行方不明、大幹部の真島も死んでしまった。
これからどうなってしまうのだろう。
仕事もあまり集中できずに1日が終わった。
花枝もどこか上の空だった。
しかし、2人の中にに弁当屋を閉めるという選択肢は無かった。仕事をしていたほうが気が紛れるし、何か情報が入ってくるかもしれない。
「また明日」と挨拶をして別れた。