第36話 真島と冴島
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南が出ていったのを確認すると、名前は冴島に声をかける。
『吾朗ちゃんと喧嘩するんですか?』
冴「わからん。兄弟の話を聞いてみんことにはな」
できれば闘ってほしくないと思うが、きっと喧嘩することになるんだろうなと思った名前だった。
冴「で、お前はどうするんや」
『?』
突然の問いに首を傾げる名前に冴島はため息をつく。
冴「真島と会うのは明日や。今日はもう休もう思うとるがお前は女や。こんなとこでええんか?」
アジトは、初芝組という組が使っていた事務所だったようだ。革製の長いソファが1つだけある。
『ああ、大丈夫ですよ。毛布とか借りられればどこでも寝られますから!』
親指を立てながら冴島に話す。
強がっている様子のない名前に驚く。
冴「肝が座っとんな」
『吾朗ちゃんと一緒にいるんですもん。こんな風になりますよ』
冴島はそれを聞き、真島と名前はどんな関係なんだと不思議に思った。
その時、アジトの扉が開き1人の男が入ってきた。
「お、冴島さん・・・ってえぇ!?誰ッスかその人!?」
男は名前を見て驚く。
名前も知らない人が入ってきたことに目を丸くしていた。
冴島は2人に簡単に説明する。
男は、城戸という冴島にこのアジトを教えてくれた人だそうだ。東城会系の柴田組にいるとのこと。
城「堅気の女性が俺らなんかと一緒にいていいんすか?」
『え?別に、気にしてないですけど。城戸さんも悪い人じゃ無さそうですし』
城「え、えぇ〜・・・・」
若干引いている城戸。
しかし、冴島が何も言わないのであれば、とアジトにいることを受け入れた。
しかし、さすがに女性を床で寝かせるわけにいかないと、ソファを使うように説得した。
名前も冴島と城戸から説得され仕方なくソファを使わせてもらうことに。
もし真島と喧嘩になった時に、身体バキバキで動かなくても知らないと話すと笑われた。
ーーー
翌日
城戸が買ってきてくれたおにぎりやパンなどを食べながら3人は話をする。
神室町はまだ警官だらけだから、と城戸は真島組事務所のあるミレニアムタワーに行けるルートを探してくれたそうだ。
ミレニアムタワーに警官に見つからないように向かえる方法を教えてもらった。
『ありがとうございます、城戸さん』
冴島もお礼を言い、アジトを出ようとすると城戸に引き止められた。
冴島が振り返ると城戸は話しかける。
城「最後に、俺に1つ教えてください。
冴島さんは、後悔してないんですか?」
刑務所に入っていたことだろう、と理解した冴島と名前。名前は席を外そうかと城戸に聞くが、首を横に振った。大丈夫だそうだ。
城「25年ですよね?いくら親父のためとは言え、25年もの時間たった1人ムショにいて・・・それで後悔は無いんですか?」
何でそんなことを聞くのかと問う冴島に、城戸は口ごもり話し難そうにする。
きっと同じような状況になりそうなことをするのだろう。
それがわかった冴島は、それを止めるでもなく昔を思い出しながら優しい表情で話した。
冴「後悔か・・・無いことは無いな。
人をこの手で殺したっちゅうことは後悔しとる。後悔しきれんくらいにな」
自分の手を見つめながら話す冴島。
名前も、自分の手を見る。前世で真っ赤に染まった手。
冴島は、刑務所に入ったことは後悔していないと話す。
城「どうして冴島さんはそんなに強いんですか?」
冴「別に強ないよ。ただ、この世界に入る時に兄弟と決めたんや」
『吾朗ちゃんと?』
冴「ああ。極道っちゅう生き方を貫こうってな。人からはヤクザ言われるかも知れへんけど、俺は極道っちゅう生き方をプライドを持って選んだんや。
俺の極道は、仁義のためにあるんや」
25年前にあの場から逃げていたら、仁義に反した自分が許せなくてもっと後悔していたと話す。
『・・・・』
真っ直ぐで、良い人だと思う名前。
自分は命令され、断れずに人を殺めてきた。仁義など考えたことも、考える余裕も無かった。
冴島は城戸の眼の前まで行くと、肩を叩き「腹括れや」と話す。
自分の人生を賭けてでも勝負する価値のある瞬間が来た時には腹を括って勝負しろ、後悔する生き方はするなと。
城戸は冴島を真っ直ぐ見ながら、強く頷いた。
それを満足気に見ると、冴島は踵を返しアジトを出た。