第36話 真島と冴島
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花屋は、闘技場でのことは冴島を試しただけだと話した。
冴島の思想を確認するために。
花屋は、冴島の親父だった笹井は25年前に引退したが、上野誠和会という組織に命を狙われていた。
そして数ヶ月後、「ある男」が半死状態の笹井を賽の河原に連れてきてホームレスとなったようだ。
冴「それじゃ、笹井の親父はまだ生きとる、ちゅうことか」
花屋「ああ。一度は命を落としかけてホームレスになったものの、今も神室町で生きている」
しかし、冴島の知っている人間ではなくなっていると話す。
その言葉に冴島は困惑するが、花屋はとりあえず連れてくると言った。
『席、外そうか?』
冴「いや、大丈夫や」
名前と冴島が話している間に花屋は誰かに電話を入れていた。
少し待っていると、花屋が電話を入れたであろう人が誰かを連れてきた。
きっと笹井なのだろうが、足腰がふらついており視線も合っていなかった。
冴「あれが、親父・・・」
花屋「25年前、半死状態の笹井をこの場所へと運んだのは、あの真島だ」
冴「!?」
『?』
名前はなぜ冴島がそんなに驚くのかがわからなかった。兄弟分なのだからそういうこともあるのではと。
花屋は、逮捕された冴島の代わりに笹井を守ろうとしたのではないかと話す。
笹「あ・・・ぅ・・・」
冴島は声を発した笹井のもとへ向かう。
そして何度も名前を呼び、帰ってきたことを話す。
しかし、何も返事はない。
花屋曰く、もう笹井に自律した意識はないとのことだった。
冴島は根気よく語りかける。
すると
笹「さ・・・・・」
冴「親父?」
吐息ばかりだった笹井の口からはっきりと「さ」と聞こえ、全員目を見開く。
笹「さ・・・え・・・じ・・・ま・・・」
それを聞くと、冴島は小さくなった笹井の身体を抱きしめた。
冴「親父・・・、なんでこないなことに・・・
何でや?何でやぁああ!?」
冴島は涙を堪えながら悔しさに吠える。
花屋と名前は、少し離れた場所からそれを見ていた。冴島が落ち着いてくると、笹井は体調のこともあり戻ることになった。
冴「改めて礼を言わせてもらうわ。ありがとうな、笹井の親っさんに会わせてくれて。
名前」
『は、はい?』
水槽をボーッと見ていたら急に冴島に話しかけられ、驚く。
冴「次はお前や」
『え・・・?』
急に話を振られて戸惑う名前。
冴島は、自分の話は一旦済んだから次は名前の話を聞かせてくれと話す。
冴「お前は何にそんな泣いとったんや。まさか、ただ殺し合いが怖かったとかやないやろ」
『・・・・』
冴「言ったほうがスッキリすると思ったんやが。
まぁ、言いたくなかったら言わなくてもええ」
名前は小さく首を横に振ると、深呼吸をして話し出す。
『同じ、だったから』
冴「同じ?」
『私も、人を殺したことあるから、冴島さんのさっきの話が理解できすぎて・・・』
名前も同じ境遇だったことに驚きを隠せずにいる冴島。
名前は前世の記憶があること、前世で殺し屋をしていたことを伝えた。
『きっと冴島さんの、18人なんて、可愛く思えるくらい殺ってきてる』
冴「そうか・・・。辛かったな」
『はい・・・だから、観客の殺せコールとか冴島さんの口上を聞いてて、涙腺が決壊しちゃいました』
へら、と笑いながら話す名前の頭に、冴島は大きな手を乗せた。
名前は頭に感じる優しい重みと温かさに微笑んだ。
『やっぱり吾朗ちゃんの兄弟分だね。優しいところ、似てます』
冴「兄弟に助けられた言うてたな」
名前は今までのことを話した。
前世で死んだときのこと、生まれ変わったが母に捨てられて真島に拾われたこと、施設に入り退所した後真島に再会したこと、そして元彼のこと。
冴「・・・壮絶な人生やな」
『冴島さんだって同じじゃないですか』
2人で笑うと、冴島は真面目な顔に戻った。
冴「これからどないする?俺は真島の兄弟に会いに行く。25年前のことを聞きにな」
『邪魔じゃないなら、一緒に行きたいです』
真島の過去、監獄のように蒼天堀で働くことになったことと関係があるのだろうか、知りたいと思った。
真島が教えてくれれば、だが。
花屋「しかし、名前、お前は神室町で知らねぇ人はいないくらいの人間で、冴島は脱獄囚。
一緒にいるところがバレたらやべぇんじゃねぇか?」
『変装する?』
帽子と眼鏡とか。と話すと、花屋は「今あるぞ」と言って奥に向かって行った。ここは何なんだと思う冴島と名前だった。