第35話 冴島大河
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数日後、名前は休みをもらっていたが賽の花屋に呼ばれ、モニタールームに来ていた。
花屋には何度かここに呼ばれ、手伝いなどをすることがあった。そして前世のことも話してあった。
花屋も職業柄色んな人を知っているようで、少し驚きはしたが受け入れてくれた。
『こんにちはー』
花「おう」
?「!」
『あれ・・・・』
モニタールームには先客がいた。
どこかで見たような・・・・とジッと顔を見ていると、思い出した。
『脱獄囚さん?』
先日電光掲示板で見た脱獄囚の顔だった。
冴島も自分を知っている人間がここに来るとは思わなかったのだろう、警戒した顔で見てきた。
?「・・・花屋、この女は?」
花「俺の手伝いをしに来てくれたんだ。
すまねぇが、今回は手伝いを頼んだがやっぱり席を外しちゃもらえねぇか?」
『・・・・・』
名前は先日の真島の冴島を見た顔が忘れられなかった。
花屋には席を外してくれと言われたがどうしても確認しておきたい。
『真島吾朗って、知ってます?』
冴「!」
当たりだ、と思った。
冴島も真島の名前を聞いて少し反応していた。
2人は知り合いだ。
しかし25年刑務所に入っていたとなれば、いつの知り合いだろうか。
真島は今のところ逮捕歴は無いと聞いていた。
だから、自分と合う前か・・・
そう考えていると冴島が口を開いた。
冴「・・・兄弟や。お前は兄弟とどんな関係なんや?」
自分に真島のことを聞くのは、真島が極道だとわかっており、さらに近しい間柄だと思い正直に話す冴島。
『・・・昔、助けてもらったの。まぁ、今もだけど』
冴「さよか」
そこまで話したところで花屋が冴島に話しかける。
きっとそこまで名前と冴島で話をしたのであれば、このまま話しても良いと思ったのだろう。
花屋「で、どうする?情報が欲しいならついてこい。
名前も来るか?」
名前はきっと闘技場に行くのだろうと分かり、頷く。
名前の返事を聞くと花屋は闘技場に向かって歩き出した。冴島もついてくる。
地下のさらに奥、大きな扉の前に着く。
名前には先に客席の方に向かっているよう伝え、今は花屋と冴島の2人で話している。
冴「ここは?」
花屋「闇の闘技場だ。ここで特定の会員にのみ観戦できるリアルファイトを行っている」
冴島は、25年前に入っていた笹井組の組長の情報を得るために花屋のもとを訪れたと話していた。
そして、花屋は情報と引き換えに闘技場に出てもらおうという魂胆のようだった。
花屋「お前には、エキシビションのデスマッチに参加してもらいたい」
冴「デスマッチ?」
花屋は、テレビでやっているようなニセモノではなく、冴島か相手どちらかが死ぬまで終わらない本当のデスマッチだと言う。
冴島もそれに了承し、控室に向かった。それを見届けると花屋は名前の待つ場所へ。
『・・・ぁ、花屋さん』
花屋「どうだ、久しぶりの闘技場は」
『やっぱりこの雰囲気は苦手です』
客の酒や香水の匂い、下品な笑い声。
花屋を待っている間に何人かの男が声をかけてきたが、睨みつけ花屋の知り合いだと話すと冷や汗をかきながら去っていった。
花屋「じゃあ何でついてきた」
『・・・何ででしょうね』
自嘲しながら話す。
自分でも何故だかわからない。
本当はこのような場所にいたくはなかった。
しかし、ここで何かが変わりそうな、起こりそうな、そんな気がしていたのだ。
司会「第3632回、神室町地下闘技場トーナメント!」
『そんなにやってるんですね』
1日一回だとしても10年・・・と呟くと花屋に笑われた。なぜだ。
司会「ここで優勝者のエキシビションデスマッチを行います」
名前は以前真島たちが行ったものとはまた違う名前のトーナメントに首を傾げる。
しかし、周りの観客からは大きな拍手が巻き起こる。人気のトーナメントなのだろうか。
司会「青コーナーより、挑戦者冴島大河の入場です!
25年前、たった1人で敵対する組織に立ち向かい・・・18人もの極道者をこの世から消し去った伝説のヒットマン」
『言っちゃっていいの?脱獄してるんですよね』
そう思っていると、司会の人も“裏切りと復讐の脱獄囚”と言っている。世間にバレて大丈夫なのかと心配になった。
司会「赤コーナーより、チャンピオンの入場です!」
チャンピオンは、約半年間100戦無敗だと言う。
司会「地下闘技場、現チャンピオン
イワン・イブラヒモビッチ!」
大きな体躯の外人が入場する。
その瞬間大きな歓声が沸き起こり、同時に上から金網が下りてきた。
司会「この試合、特別ルールで行います」
『特別ルール?』
花屋「・・・・・」
名前は花屋を見るが、花屋はだんまりだ。
司会「この闘いにドローはありません。
どちらかの死をもって勝敗を決める非情のデスマッチ!」
『え、そういう振り、ですよね?』
司会の言葉に驚く名前。デスマッチというのはパフォーマンスの一環だと解釈するが、無表情で目を合わせる花屋と冴島に、困惑する。
『本当に、死ぬまで・・・?』
花屋「ああ、そうだ」
『そんなっ・・・』
しかし、司会による開戦の合図でデスマッチは始まってしまった。
名前は冴島を応援したいが、相手にも死んでほしくない。どうにか生きてこの試合を終わらせてほしいと願うばかりだった。
武器は使用禁止のため、お互いに拳や蹴りでダメージを与えていた。
冴島は刑務所にいたにも関わらず、力強い拳でイブラヒモビッチを攻めて行った。