第2話 真島宅へ
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朝方、真島は寝苦しそうにしていた。
昔の夢を見て魘されていたのだ。
真「・・・はっ!」
ぱっと目を開けた真島。周りを見て自分が魘されて起きたことを理解した。
真「はぁ・・・はぁ・・・。」
身体を起こし、息を整える。
横で寝ていた名前は、真島が動いたことで起きかけているのか、寝返りをうった。
真島は名前の背中を優しく叩き、起こさないようにした。
名前の眠りが深くなったことがわかると、そっと布団に戻った。
やることもないが寝たくもない。
真島はただ布団の中でボーッとして過ごしていた。
日が昇る頃
真「(・・・またロクに寝られんかったか)」
スーツを着直して仕事の準備をする真島。
『ん・・・おはよ・・・』
名前が目を擦りながら起き上がると返事をし、もうすぐ仕事に向かわなければならないことを話した。
真「・・・仕事についてくるとか言わへんよな」
『さすがにしないよ。お家で待ってる』
真「さよか。ほな今からコンビニとか行ってくるけどなにか欲しいものはあるか?
服はウチの従業員に買うてきてもらうとして」
食べ物で好き嫌いがあるか、買って欲しい玩具や道具はあるか、と色々聞いてくれる真島にフッと笑ってしまった。
真「なんや?」
『ううん、何でもない。
甘いパンが良いな、あとは、迷惑じゃなかったら何か小説的なのがあったら暇潰しできるかな・・・』
他愛の無い他人との好き嫌いの話はいつぶりだろうか。以前は母が買ってきたものを適当に選んで食べていた。
真「わかった、ちいと待っとき」
『うん、ありがとう』
真島はアパートを出ていった。
名前が布団を畳んだり、端にあったホウキで掃除をしたりしているとすぐに真島が帰って来た。
真島は感謝の言葉を述べると、買い物袋をテーブルに置き、買ってきたものの紹介をする。
食べ物、本、新聞、クロスワードパズルなんてものもある。
『色々ありがと』
真「一緒におってええって俺が決めたことやから。
でも一個約束して欲しいことがあるんやけど・・・」
申し訳なさそうに、しかし真剣な顔で話す真島に名前は不思議に思う。
真「この部屋から1人で出ちゃアカンで。あと、窓も閉めとき。」
昨日の佐川の話を聞いていてなんとなくわかっていた、真島は普段から監視されていると。
“罰”と言っていたし、金づるの真島をみすみすと逃亡させるわけにいかないだろう。
『うん、わかった』
真「窮屈ですまんの」
『大丈夫だよ、お仕事頑張ってね』
真「おう」
真島はそう返事をするとアパートを出ていった。
1人残された名前は、チョコパンを一個だけ食べ、本を読むことにした。
いつもと同じ1人の空間。
でも今は少し心が落ち着いていた。
自分を否定したり危害を加えたりする人と離れたからだろうか。
穏やかな一日を過ごす名前だった。