変態三銃士~パンティ教授~
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ーーー
バッティングセンター
『いるならこのビルの屋上とかかな?』
2人はバッティングセンターの屋上に向かって行った。
屋上まで登っていくと、奥でしゃがみこんでいる男を発見する。
『八神さん、あの人怪しいって』
八「ああ。近づいてみよう」
小声で話し、男に近づいていく。
「くんか、くんか。くんか、くんか。
力強く、そして野性的なこの香り。ふむ・・・
これは汗の匂いですね。持ち主は筋肉質のOLでしょうか」
『ひぇ・・・(まさか、匂い嗅いでる・・・?)』
きっとGPSをつけた時に八神の手汗が付いたのだろうが、そんなごく僅かの汗を感じ取れる男は何者なんだ、とドン引きして見る。
八「おい」
八神が声をかけると、男は驚いて振り向く。
八「お前がパンティ教授か?」
「いかにも。ワタクシが変態三銃士の1人、パンティ教授ですとも!」
『自分で言うんだ・・・』
パンティ教授は、八神に一緒にパンティを嗅がないかと誘う。それに対して八神は、そのパンティは自分が買ったものだと告白する。
パ「なんですと!?」
パンティ教授は再度パンティを嗅いだ後、八神の匂いも嗅ぎに行く。
すると
パ「おえええええっ!!
こ、この臭いは・・・ぎ、ぎざまの汗かぁ!!」
自分の嗅いでいたパンティが八神のものだと確信し、えずく。
八「そういうこった、さぁ、おまわりさんの所に行くぞ」
パ「そうはいきません!探求すべきパンティがワタクシを待っているのですから!
邪魔するならば、死んでいただきましょう!
ん?」
パンティ教授は名前を見て固まる。
『え、なに?』
そして一気に間合いを詰め、
パ「くんか、くんか。くんか、くんか。
この香りは・・・・」
『っ!いやぁ!』
名前は自分の身体に顔を近づけ匂いを嗅いでくるパンティ教授を蹴り上げようとするが、パンティ教授はヒラリとかわし離れる。
そして懐から1枚のパンティを出す。
パ「くんか、くんか、くんか・・・
すん、すん、すん・・・
このパンティはここ最近で一番芳しい香りのパンティ・・・この可憐な美女と同じ匂いがする。
そうか、これは程よい汗と控えめな柔軟剤の香りか・・・探求が捗る」
『え、まさか、それ・・・私の・・・』
名前はパンティ教授が持っているパンティが、自分が2日前に干していたものだとわかると、顔を青くする。
『むりむりむりむり!もうやだぁ!』
八「名前ちゃん!」
座り込み、完全に戦意喪失の名前。
しかし、反対にパンティ教授は力が沸き上がっていったようだ。
パ「エロスの香りがワタクシに力を与えてくれる!
ほとばしるリビドーの力を思い知りなさい!」
八神は名前を端に移動させるとパンティ教授に向き合い、戦いが始まった。
決着はすぐに付いた。
パンティ教授が息を切らし膝を付いている。
パ「バカな!パンティの匂いを嗅ぎ、パワーアップした状態の私を・・・破っただと?」
そこへ警官がやってきてパンティ教授を連れていく。
パンティ教授は、まだ残りの変態三銃士がいると捨て台詞を吐き、連行されていった。
八「名前ちゃんは事務所で待ってな、陽介くんたちに報告するのは俺1人で大丈夫だから」
『うん・・・』
ーーー
事務所内で待っていると、海藤と杉浦が同時に入ってきた。
海「あれ、名前ちゃん1人?ター坊はまだ調査か?」
杉「やっほー名前ちゃん。何か用が・・・『文也くん!』おっと!」
名前は杉浦に勢い良く抱きつきに行く。
杉浦は一瞬驚いたものの、しっかり受け止め背中をポンポン叩く。
杉「珍しいね、名前ちゃんからこんなに積極的に来てくれるなんて。どうしたの」
『・・・癒される』
杉「ん?」
『パンティパンティパンティパンティ・・・変態ばっかりで頭がおかしくなりそうだったからさ。
常識人の文也くんに癒されてる』
杉「ぱ・・・え?」
杉浦は話が見えなくて海藤に目線で助けを求める。
海藤は、今八神と名前で下着泥棒を追っていたことを話した。
少しそのままの体勢でいると落ち着いてきたようで、名前は杉浦から身体を離した。
『いきなりごめん、文也くん。ちょっと限界だったの』
落ち着いた名前は、杉浦に早乙女兄妹と八神との話、パンティ教授のことなど全てを伝えた。
まぁ、プライバシーの侵害になるような月乃の下着の好みの詳細などは絶対に話さなかったが。
海「ター坊なにやってんだ・・・」
杉「帰ってきたら説教だね」
海藤は呆れ、杉浦はワナワナ震えて怒っていた。
少しして八神が帰ってくる。
海藤と杉浦は名前には席を外してもらっていた。
八「ただいま・・・ってあれ、杉浦?」
八神は杉浦がいることに疑問に思ったようだ。遊びに来たのか?なんて呑気に言っている。
杉「八神さん、ちょっとそこ座って」
杉浦が指差したのはフローリング。
八「なんでだよ」
杉「僕今めちゃくちゃ怒ってんの。」
海「おら、早く座った方が身のためだぜ。ちなみに正座な」
怒りのオーラが出ている杉浦に対し、海藤はニヤニヤして面白がっている。
なんだよ・・・と言いながらも正座し、なぜ杉浦が怒っているのか尋ねる八神。
八「お前に連絡しないで名前ちゃんを変態の所に連れてったからか?」
杉「それはもう名前ちゃんの大事な仕事だって割り切ってるから良いよ」
八「パンティ教授に名前ちゃんのパンティの匂いを嗅がれたからか?」
杉「・・・それはその変態の所業だから百歩、いや千歩譲って聞かなかったことにする。逮捕されたしね。
てかそれは僕が怒ることじゃないし」
八神はじゃあ何だよ、と心底訳がわからないといった表情で杉浦を見た。
杉「なんで八神さんが名前ちゃんの下着の柄を聞く必要があったの?
しかも被害者の下着の柄の聞き取りとか買い出しとかは名前ちゃんがやるからって、男は席を外してって言われたわけでしょ?
なんで引き下がらなかったの?
探偵の仕事とはいえ、外で男が女性の下着の柄を直接聞くなんてあり得ないって。」
八「あー、そのことか。
まぁ、なんだ。被害者の兄が熱心だったからそれに感化されたというか、なんというか・・・」
冷静に淡々と怒られて少しずつ自分のしたことがヤバイと振り返り始めた八神。
八「え、もしかして名前ちゃん怒ってる?」
杉「変態ばっかりで頭おかしくなりそうって言ってたよ」
八「・・・謝ってくる」
杉「名前ちゃん屋上にいるから」
八神は屋上に向かう。足が痺れて痛むが海藤と杉浦に自業自得と言われ、そのまま歩いた。
屋上では、名前がスマホをいじっていた。
八「名前ちゃん」
『あ、八神さん。文也くんにコッテリ絞られた?』
笑って聞いてくる名前に八神はホッとしながら肯定した。
『私だって八神さんを尊敬してんだからね。
探偵としても人としても』
八「・・・悪かった」
『しっかりしてよ、所長?』
八「ああ」
『あ、私の下着の柄はすぐに忘れてよ。
私と文也くんの踵を頭に落として忘れさせても良いけど』
八「すぐ忘れます」
八神と名前は2人で事務所へ戻っていった。
終