幽霊騒動?
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アパートの前に着くと、大家の長谷川がやってきた。
長「島津さん、あなたもしつこい人だね。幽霊なんていないって言ってるでしょう?」
島「それを確かめてもらうために彼らを呼んだんです」
島津は八神たちを見る。
八「探偵の八神と苗字、助手の杉浦です」
大家は幽霊を全く信じていないため、すぐに解決してくれと笑いながら言っていた。
長「幽霊の正体見たり、枯れ尾花・・・ってね」
杉「?」
『怖がって実際とは違うものに見えちゃっただけだよ、ってこと』
杉「ふーん」
八神はあの部屋で過去に誰か亡くなったことがあるかなど真面目に聞き取りしていた。
そして鍵をもらい、部屋の中に入ることになった。
『うう・・・いよいよかぁ・・・』
一番前を八神、その後ろに杉浦、杉浦の後ろに隠れながら名前が部屋に向かう。
中に入ると、何もない空間だった。
杉「入居前って感じだね」
八「とりあえず部屋を調べてみるか」
3人は部屋の気になるところを調べ始めた。名前はずっと杉浦の後ろに隠れており、何か気になったときに杉浦に声をかけていた。
八「ん?これは・・・?」
八神は床にキラリと光るものを見つけた。
八「女物のイヤリングか?何でこんなものが?
名前ちゃん」
『ん?』
八「今日実はたまたまイヤリングしてましたってことある?」
『・・・何言ってんの。イヤリングしたことも所持したこともないの知ってるでしょ』
八神は名前に落ちていたイヤリングを見せる。
『何でここに?幽霊のアクセサリーは実物・・・とか?』
杉「(幽霊の話になると推理力が皆無になるのかな?)」
あり得ないことを言う名前に杉浦は吹き出しそうになった。
結局どこの窓やドアも全て閉まっていて、外から侵入するのは無理だと結論付けた。
『あれ、この水道・・・』
水道が気になり杉浦とともにそちらへ向かう。
『まだ濡れてる、水アカもある』
杉「ということは?」
『幽霊が頻繁に水飲んでた・・・?』
杉「・・・・」
八「イヤリングに水を頻繁に使ってる痕跡か。
どういうことだ?」
暗い空間なら何か変わるかもしれないと思い、電気を消して待機することにした。
杉「暗いのは僕もダメなんだけど・・・」
『うー・・・』
杉浦と名前は身を寄せあっている。
八「イチャ付いてる場合じゃないって」
しばらくして
ガチャ、バタン
「『!?』」
何か物音が聞こえる。
八神が電気を付けて3人が玄関の方を見ると
黒くて長い髪に白い服の女が立っていた。
『・・・・・・・・』
杉「は?」
八「え!?」
?「・・・・・・え?」
驚いて口をパクパクさせる名前。
驚きと戸惑いの杉浦、八神、そして幽霊。
幽霊は扉からダッシュで逃げていった。
八「今のは!?幽霊・・・じゃないよな?足が付いてたし」
杉「追いかける?」
杉浦の一言に我に返った八神は、杉浦に名前を任せて幽霊を追いかけることにした。
『・・・・・』
泣きそうな顔をしている名前に杉浦は声をかける。
杉「たぶんあれ由香子さんだよ」
『・・・・え?依頼人の彼女の?』
杉「うん」
と、そこへ八神から電話が来た。
幽霊を捕まえたから来てほしいと。
八神が言った場所に着くと、普通に幽霊が立っていた。
そしてすぐに島津と大家もやってくる。
?「・・・あ」
島津を見て声を上げる幽霊に、島津は首をかしげた。
島「あれ?・・・もしかして、由香子?」
杉「やっぱり」
八「でも、髪型が・・・」
?「バカね。ウィッグよ」
幽霊もとい由香子は観念したのか、ウィッグを取り、白い服を着替える。
すると、島津とペアルックの、“マモル命”と書いてあるハートのパーカーを着た女性が現れる。
その顔は正真正銘、島津にスマホで見せてもらった彼女だった。
八「なぁ、由香子さん、どういうことか説明してくれる?」
由「だってあの部屋家賃が高いんだもん」
幽霊が出る部屋と証明できたら家賃を下げられるから、と白状した。
『まさか、そのために・・・』
由「うん。少しでもダーリン・・・マモルの負担を減らしてあげようって、そう思ったの」
呆れる周りに対して、島津と由香子は
島「ゆ、由香子・・・お前ってやつは・・・
俺のためにそこまでしてくれるなんて、なんていい子なんだ!
かわいいメロンちゃん!」
八「え?」
杉「メロンちゃん?」
由「マモル。私のかわいいダーリン!
あなたのためなら、死ねるわ!」
島「ゆ、由香子ぉ!愛してるよシュガー!
死が2人を分かつまで!」
『こわいこわいこわい』
2人だけの世界に水を差したくない、いや差せない一同であったが、八神が意を決して話す。
八「・・・ええっと、お2人さん。お取り込み中悪いがひとつ問題が・・・
入居前ですし、由香子さんの行いは不法侵入に該当する恐れがあります」
まぁ、大家がどうするか次第だと話して大家に意見を求める。
みんなが大家に注目すると、開いた口が塞がらないという表情で島津と由香子を見ていた。
長「なんなんだあんたら!狂ってやがるのか!?」
島「いいえ、狂おしき愛です」
由「狂ってるのは世界の方よ。
こんな家賃が相場なんておかしい!」
大家は、島津を訴えるつもりはないが、入居させるわけにもいかないと言う。
怒り心頭の大家に、島津はラブラブな僕らに嫉妬していると懲りずに話しかけている。
八「し、島津さん。その辺にしときましょう。
長谷川さんが考えを変えて訴えを起こす前に!」
八神は焦りながら島津を止める。
由「ねぇ、マモル。ま、いいんじゃない?」
島「どういうことだい、パインちゃん」
由「もっとデンジャラスな事故物件を探しましょう!
2人のデンジャラスな愛があれば幽霊なんて怖くない!」
島「そうだね!生きてるって素晴らしい!」
こうして人騒がせなカップルの幽霊騒動は終わった。
杉「どう?幽霊怖くなくなった?」
『・・・怖いものが増えた・・・』
杉「僕たちもやってみる?」
『なにを』
杉「メロンちゃん」
『やめてむり』
幽霊騒動? 終