第5話 イジメの実態
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『おはようございまーす』
よくあさ、杉浦と名前が出勤すると、九十九が作業服を用意して待っていた。
メンバー全員揃うと、最終的な作戦会議を終え各々準備を始める。
杉「よし、準備万端だね」
『じゃあ、私は先に行ってるね』
名前は業者ではなく、高校教諭を目指す理事長の親戚で見学に来たという設定で入り込むことになっている。
名前だけ先に行き、後から来た4人とカメラを仕掛け終わってから理事長室で合流の予定だ。
昨日誠稜高生数人とはいえ、顔を見られたのでいつもと化粧と髪型を変え、眼鏡もする。
八「やっぱ潜入の時は印象変わるねぇ」
杉「・・・あまり男の先生と接触しないようにね」
『何でよ』
杉「そりゃあ・・・」
海「名前ちゃんが大人っぽくなって綺麗になったから悪い虫が付かないようにしたいんだろ?」
口ごもる杉浦に、ニヤニヤしながらコソコソ話す海藤。
すぐに杉浦にお尻を膝蹴りされ悶絶する。
名前はそんな2人を訝しげな目で見て事務所から出ていく。
ーーー
誠稜高校前
授業中なのか、学校の前には誰もおらず玄関に理事長が立っているだけだった。
『おはようございます、今日はよろしくお願いします』
奥「こちらこそよろしくお願いします。では、他の方がいらっしゃるまで私の部屋で待ちましょうか」
挨拶をして理事長と一緒に校内に向かう。
何人か他の先生に会ったが、理事長が設定通り親族だと説明してくれてみんな納得していた。
男の先生には鼻の下を伸ばされたが笑顔でかわし理事長室へ向かった。
理事長室
八神に学校に入ったことを連絡すると、八神たちも今からタクシーで向かうと返事があった。
名前は九十九から預かっていたパソコンを出し、起動する。
九十九に教えてもらった操作の順番を思い出しながら操作していく。
カメラとの接続が完了すると八神たちも到着したとメッセージが来たため八神にインカムで連絡する。
『もしもし、八神さん聞こえる?』
八《ああ、聞こえてる。》
『こっちは準備OKだよ。後はカメラよろしく』
八《了解。もう少し待っててくれ》
『はーい』
二手に別れたと聞いたので九十九にも同様の連絡をし、パソコンを眺めながら理事長と話をして待つ。
理事長とお茶を飲んでいると数人の先生が相談などをしに来ていた。
ここに集まってカメラのチェックをするのは難しいと思い、九十九に連絡をとる。
九《そうですか・・・では体育館に集まりましょう。今丁度授業も行われておらず誰もいません。八神氏たちには僕から連絡しておきますゆえ》
『わかった、体育館ね。今から向かうよ』
理事長に声をかけ、パソコンを持って体育館に向かった。
来客の札を首から下げているが物珍しいようでチラチラ見られる名前。そこへニヤけ顔の男性教師が現れる。
男教師「理事長の親戚の方ですよね。何かお困りですか?」
『特に困ってはないですよ。見学させてもらっているだけなので。ご心配ありがとうございます』
ニコリと笑ってそそくさと歩き出す。が、教師は案内しますよ!と前を歩く。
『九十九くんごめん、ちょっと男性教師に捕まってさ。撒いてから行くね』
九《承知いたしました。気をつけて来てくだされ》
小声で九十九に連絡しておく。
『(さて、どうしようかな)』
周りを見渡しながら教師と歩いていると、先に階段が見えた。
『(この学校は折り返し階段のはず。手すりを上がれば3秒程度で教師の視界から外れられるかな・・・)』
ルートを決めるとそこからは速かった。
『あれ、先生。あそこで生徒さん困ってません?』
男教師「え、どこですか?」
階段の逆側を指差し、教師が階段に背を向けるように声をかけた。きっと良い顔を見せたいからと必死に探すはず。
教師が後ろを向いている隙に階段に静かに向かう。
階段内側の手すりに乗り、折り返している反対側の手すりへジャンプ。
すぐさま手すりから階段に下りれば教師からは見えなくなる。
『(よし、急いで離れよう)』
後は気づかれる前に角を数回曲がって行けば完全に視界から外れて撒ける。