第32話 口封じ
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クイーンルージュの目の前にタクシーが停まる。
海「あれか?迎えのタクシーは」
『・・・かもね』
と言っている間にさおりが店から出て来てタクシーに乗る。
海「じゃ、あのタクシー追うぜ」
八「ああ、よろしく」
少し道路を進むと、タクシーに乗り込んださおりが不安にならないように八神は声をかける。
八「大丈夫ださおりさん。俺も今ちゃんとついてってる。すぐ助け行けるようにしてるから」
『ねぇ、この方向・・・』
名前は、海藤が阿久津に勧誘を受け、相馬と初めて会ったクラブに向かっているのではないかと推測する。
八「ああ。ここんとこずっと閉まってたはずなんだけど・・・今夜は久々に開いてるってことかな」
『あ、やっぱりそこでタクシー停まったよ』
推測通り、以前のクラブに阿久津はいるようだ。
さおりは中に通される。
八「さて、俺らも行きますか」
海「いよいよだな」
4人は車から降り、クラブの中に入っていく。
クラブの中は人がおらず、奥までスムーズに入ることができた。
遠くで阿久津の声がする。
さおりがスパイだとバレたようだ。
様子を窺いながら少しずつ近寄り、もう阿久津は目と鼻の先だった。
『海藤さんは後から来た方が格好良くない?』
海「お、そうか?じゃあ合図してくれ」
海藤は、阿久津を動揺させるため後から登場することになった。
城「どうやら・・・マズイ状況みたいですね」
阿「弁護士のわりにゃ鈍いなぁ。今頃理解できたのか?」
城「マズイ状況なのは私ではなく・・・あなた方です」
さおりがそう言うと、一番手前にいた男を八神が殴り倒す。
「な、なんだ・・・?」
RKのメンバーは驚きざわつく。
八神、東、名前はゆっくり階段を上っていく。
八「よぉ、思ったより探すの大変だったよ、阿久津」
『さおりさん』
名前が手招きしてさおりを呼ぶと、さおりは走って名前の隣に来る。
阿「なるほど、さおりちゃんの糸ひいてたのはお前か」
東「久しぶりだな。三下のお前が、組抜けてからお山の大将だって?」
阿「笑わせんな、三下はてめぇだろが東。
お前らだけで乗り込んできた根性は買ってやるよ。
・・・八神ぃ、お前は一度拾った命だったのになぁ」
八神は、こっちは全員出揃っていないと話す。
名前が後ろを向いて合図すると、海藤が階段を登ってきた。全員の視線を浴びながら。
海「本当にぶっ殺してぇのは相馬の方なんだがよ。
とりあえず今夜はてめぇらで我慢してやる」
阿「海藤・・・てめぇ、まだ殺され足んなかったかよ」
八「名前ちゃんはさおりさん守っといてくれる?」
『オッケー』
八「じゃあ・・・戦いのゴングを鳴らすのは、今日ここまで頑張ってくれたさおりさん、頼めるかな?」
東「美人が鳴らすゴングなら余計に気合いも入るってもんだ」
海「おう、一丁景気のいいの頼むぜ!」
城「そうですか。ではお三方、やっておしまい!」
八神、海藤、東の3人はそれを合図にRKに向かっていく。
弱い下っ端たちはすぐに倒され、阿久津もすぐ参戦することになった。
『なにもされてない?さおりさん』
城「ええ、大丈夫」
八神たちがRKを全て引き付けていたため、さおりと名前は見守るしかなく話をしていた。
しばらくして、八神が阿久津を下した。
阿久津は這いずりながら後ずさりする。
それを八神たちは見下ろしながら問う。
八「相馬はどこだ?
・・・あいつはどこに隠れてる?」
阿「し、知らねぇ・・・
あいつは俺以上にころころ居所が変わるんだよ・・・」
ゆっくりと身体を起こす阿久津。戦意はもう無いようで、八神も目線を合わせしゃがみながら話す。
八「なんだよ、結局お前もあいつの駒か?
あいつはなんだ?
お前らはなんであいつの言いなりになってんだ!」
阿久津は、相馬の嘘を見抜く能力がこの業界には必要だったと話す。
海藤がそんな能力あるわけがないと言うが、相馬は東城会が無くなるのを見越し、抜けるのも早かったと。
極道は組を抜けるのに大金を上に渡すのが筋だが、それもせずに突然抜けたらしい。