第30話 楠本玲子
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『もしもし、お疲れさま』
八《お疲れ。今まだ源田事務所?》
『うん』
八《どうする?迎えに行く?》
名前は、源田事務所に来るまでの間に感じた視線のことを思い出す。
『ううん。むしろ来ない方がいいよ。
今さ、神室町に阿久津戻ってきてるらしいから。
源田事務所に行くまでも私を知ってるRKかな、にずっと見られてた。
ただの監視だと思うけど』
八《マジかよ。じゃあなおさら『桑名さんに会いに行くんでしょ?』
八神がなおさら迎えに行った方がいいと言おうとするのを遮る。
『もし車に八神さん乗ってるのバレて尾けられて、桑名さんの場所も知られたらどうするの?
別にすぐに危害を加えるとかじゃなさそうだから普通にしてたら大丈夫だと思う』
八《そうか、わかった。何かあったらすぐに連絡してくれ》
名前の言葉で話の内容がわかったのか、星野がメモを渡してくる。
メモには“僕でよければ一緒に駅まで行きますよ”と書いてあった。
『うん、とりあえず駅までは星野くんが一緒に行ってくれるみたい』
八《なら安心だな》
杉《よろしくね》
電話を切ると、星野に感謝を述べる。
源「もう事務所閉める時間だから俺も一緒に帰るか」
3人で帰る準備をし、事務所の鍵を閉めて帰る。
通りに出るとすぐに感じる視線。
3人は怪しまれない程度にこそこそ話をしながら歩いた。
星「うわ、ホントにジロジロ見られますね」
『ね。何か企んでないか見てるんだろうね。
堂々と歩いてれば大丈夫だよ。
いざという時はよろしくね、空手三段お兄ちゃん』
星「いや、喧嘩では使ったことないんですってば。
ていうかこんな時だけ年上扱いしないでくださいよ」
『ふふっ、冗談だよ』
そんな話をして歩いていると駅に着いた。
源田とは駅前で、星野とは違う路線なので改札で分かれる。
『ありがとう星野くん。じゃあまたね』
星「はい、お疲れさまです」
さすがに駅の中にはRKは入って来ないようで、少し気を緩めながら帰ることにした。
ーーー
マンションに着くと、杉浦に連絡を取る。
運転中かもと思い何事もなく帰ったというメッセージだけ送った。
『お腹空いた』
名前はすぐに作れるオムライスを作っていた。
あと盛り付けで終わり、というときにスマホが鳴る。
『もしもーし』
杉《もしもし、ごめんね。やっと運転終わってさ》
『お疲れさま。楠本さん説得できた?』
杉浦は、八神が話をしたが、自首するつもりはないと返事をしていたことを教えた。
『・・・そっか、だいぶ規模の大きい話になってきたね。
これからどうなるんだろう』
杉《うん。もう僕にも何が何やら》
政界の話も色々聞いて、頭がパンクしそうだ。
『とりあえずオムライス食べよ』
杉《なに?作ったの?》
『うん、見せてあげよっか。だいぶ面白いことになってるけど』
杉浦から電話がかかってきたとき、オムライスの上にケチャップをかけていたところだった。
杉《え、気になる》
『オッケー、じゃあビデオ通話にするよ』
名前がビデオ通話にし、オムライスを見せる。
杉《ふふっ、なにそれ!》
『へへっ、犬』
ケチャップで犬を描こうとしたところスマホが鳴って驚き、吐血、鼻血のような線が入ってしまったオムライスを見て、杉浦も作った名前も吹き出していた。
杉《面白すぎでしょ。ていうか、ひとりでもそういうことしてるの?》
『うん。楽しいもん』
杉《(尊すぎる・・・)》
杉浦も鼻血を出しそうになるのを堪えていた。
『そういえば、心配してくれてありがとうね』
杉《急に真面目な話?
だって今僕も八神さんも異人町だからさ、何かあったらどうしようって思って。
明日はどうするの?》
『ん?神室町かな、事務所で待機してるよ。
RKに余計なことしてるって思われたらイヤだし』
杉《わかった、ちゃんと連絡つくようにはしててよ?》
『うん、わかってるよ』
少し話した後電話を切り、オムライスを食べ始めた名前だった。
第30話 終
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