第23話 写真で啓蒙!
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ーーー
数日後
八神と名前の中で無鉄砲な鳥辺を放っておくと危ないという見解になったため、写真部部室へ向かうことにした。
部室に入ると、そこには鳥辺の他にもう1人男子生徒がいた。鳥辺曰く氷川という鳥辺の師匠だという人だ。
氷「はじめまして、写真部の前部長、氷川貫斗です」
氷川は写真の哲学を長々と話し出す。
『あ、ちょっと無理だわ』
八「へ、へぇ。そうなんだぁ」
考えることを放棄する名前と、困ったように返事をする八神だった。
今からさらに講釈しようとしている氷川を制止すると、氷川は退室していった。
鳥辺はその後思い出したように次の非行生徒の撮影について話し始める。
鳥「次のターゲットは、珍走団です!」
『ちん、そう、だん?』
八「暴走族のこと?」
鳥「はい、メイド・イン・ヘブンのように大きな集団ではないのですが・・・」
『ちょっと待って。メイド・イン・ヘブンてなに?』
八「・・・後で話す」
メイド・イン・ヘブンのことは置いておき、ノーヘル無免許運転を繰り返している珍走団の話を進めていた。
今回も非行の写真を撮って反省を促すらしい。
早速珍走団が出没するという伊勢佐木ロードに向かう。
『・・・九十九課帰りたい』
八「そう言うなって」
小さく愚痴る名前を慰める八神。と、そこへバイクの轟音が響く。
「かっとばせー、た・け・や・ん!」
「いえーい!」
バイク数台は、八神たちに煽るような顔を向け、通りすぎていく。
『・・・九十九課帰りたい』
2度目のぼやきに八神も溜め息を吐き、撮影を試みた。
無事写真を撮ることに成功すると鳥辺に恐怖写真だと褒められた。
鳥「では早速珍走団を説得に向かいましょう!」
『え、ちょっと!!』
鳥辺は珍走団が通る場所に仁王立ちして待ち、珍走団を止めた。
そしてまた写真を見せながらわけのわからない理屈で改心させようとし、タケヤンをキレさせてしまう。
八神はタケヤンを一瞬で叩きのめした。
鳥辺は藤丸の時と同様、再度珍走している写真を見せる。
タケヤンの中の良いタケヤンと悪いタケヤンが戦った結果、良いタケヤンが勝ち、もう珍走はしないと話した。
『(やっぱり八神さんの力なんだよなぁ)』
なにはともあれ一件落着。部室に戻ると、氷川の姿があった。
ごちゃごちゃと哲学的な話で湾曲的な言い方であったが、プロフェッサーは追うな、と言いに来たようだった。
しかし、鳥辺は氷川の言葉をを勝手にポジティブに解釈し、結局はそのままプロフェッサーを追うことになった。
『こういう悩みの無さそうな人になりたかったな』
八「いや、だいぶ危険だけどな」
ーーー
翌日、鳥辺から呼び出された八神と名前。
鳥辺は、社会科を教えている才賀先生が誰かに脅迫されていると話す。
“妻子がありながら女子生徒と交際をしている、ばらされたくなければ200万持ってこい。
自分の背後にはプロフェッサーと新・京浜同盟がいる。”
という脅迫文を見つけたらしい。
『プロフェッサー・・・来たね』
八「ああ。大事な情報だ、慎重に行こう」
3人は才賀先生が呼び出された場所まで向かった。
指定の場所付近にはガラの悪い男たちがいて、新・京浜同盟かもしれないと話す。
『さすがに半グレが近くにいたんじゃ鳥辺さん危ないから、私と鳥辺さんはここで待つよ』
八「OK、行ってくるよ」
八神は1人で取引の場所に向かう。
待っている間、名前は鳥辺に声をかける。
『鳥辺さんさ』
鳥「はい?」
『これからはこんな危ないこと止めたほうがいいよ』
鳥辺は頭に?を浮かべる。
『今はみんな素直に聞いて改心してくれたけど、そうじゃない人もいる』
それに、と名前は眉間にシワを寄せながら話す。頭には桑名のことを思い浮かべながら。
『鳥辺さんの啓蒙って、なんだかんだ自分の価値観を押し付けてるようで危ういんだよ。』
鳥「と、いうと?」
『やっぱり非行をしてる瞬間の写真を見せて説得って、話の持っていき方次第では鳥辺さんが加害者になりかねないからさ』
鳥辺は黙り込んでしまう。
『鳥辺さんが良かれと思って加害者になってしまわないよう、今後もこういう写真を撮るなら気を付けてね』
鳥「・・・はい!」
そんな話をしていると、八神が戻ってくる。
写真を見ると、才賀先生からお金を受け取っていたのは氷川だった。
鳥「そんな・・・師匠が・・・」
鳥辺は氷川を問いただすと言い、氷川のもとへ向かった。
近くに控えていた新・京浜同盟と喧嘩になるが、八神と名前が捻り潰し、氷川と才賀先生をミス研の部室に連れていくことに成功した。
八「氷川、お前もプロフェッサーの裏サイトを利用していたのか?」
氷川は正直に話す。才賀先生の浮気もそこで知り、盗撮して脅迫してやろうと思っていたらプロフェッサーから才賀先生たちの行動ルートを調べて送ろうか、と連絡が来たことも。
鳥「氷川師匠・・・なんであんなことを!?」
氷川は、進学にお金が必要だったと答えた。
そんな氷川に鳥辺は才賀先生を脅迫していた時の写真を見せる。
氷川はその写真から目を背け、反省していたようだった。
結局、才賀先生は責任をとって退任、氷川は自分から退学届を出すことになった。
氷川はお咎めなしのはずだが、と思っていると、諸国をめぐって写真を撮って回ることにしたと話す。
もちろん、氷川と鳥辺にしかわからない湾曲的な言葉遣いで。
八「相変わらずなに言ってるのかわからないが、治安の悪い場所には足を踏み入れるなよ?」
氷「はい」
そう言って氷川は去っていった。
『一件落着、でいいのかな?』
後日、ミス研の部室に顔を出す八神と名前。
天沢と、氷川がプロフェッサーと直接連絡をとっていたことに対して考察していた。
すると、
ガチャ・・・
部室の扉が開き、鳥辺が入ってくる。糸倉の笑顔が撮りたいと。
鳥「あ、あと苗字さんも!可憐で格好いい女性探偵である苗字さんの写真集も作らせてください!」
『え、いや、ちょ』
八「いつの間にそんなに懐かれてんの」
『わかんないよ!』
ジリジリと寄ってくる鳥辺。八神を見ると撮らせてあげればいいじゃん、と言ってくる。
糸「苗字さん、逃げよう」
『そうだね』
名前と糸倉はダッシュで部室から出ていった。
おわり