第22話 特殊能力の使い道
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ロボ部の車崎を利用していた新・京浜同盟のアジトから拝借していたPCの解析が終わったと九十九から連絡が入る。
PCにはプロフェッサーからの指示書のスクリーンショットが保存されていた。
その指示書には車崎を名指しで非行に走らせるような内容が書いてあった。そして他にも7人、標的にするというような文章も。
ミス研はその7人を救いプロフェッサーを特定するべく再び動き出した。
ーーー
八神と名前がミス研の部室に入ると、天沢と糸倉がトランプをしていた。
変則的なルールのババ抜きをしていたようで、結果は糸倉の圧勝だったようだ。
『糸倉さん心理戦強そうだもんね』
八「(天沢は弱そうだしな)」
糸倉は満足したようで笑顔で部室を出ていった。
八「なんか、楽しそうでいいな」
天沢は真剣な顔になり、八神に遊んでいるわけではないと反論する。
新しい潜入先が見つかり、それがカジノだったということだった。
異人町のとあるカジノに、ボードゲーム部所属の早川琥珀という誠稜生が会員証を偽造して出入りしているとの噂がたっていると。
天沢は会員証の偽造は簡単ではないから第三者、プロフェッサーの力を借りているのではないかと推察していた。
八「なるほど、半グレとつながってるプロフェッサーなら、ニンベン師でも手配できそうだ」
天「物の本で読んだことがあります。会員証からパスポートまでなんでも偽造してくれる裏社会の職業ですね」
『まぁ、お金とツテがないと難しいけどね』
八神は、早川について聞く。
早川は普段は真面目な生徒だが、ゲームに対しては好戦的だと話す。
そしてとても強く、ボードゲームの大会で何度も優勝しているらしい。
天「彼女、ゲームで得られるスリルに非常に飢えていたそうです。だから大金をかけたカジノにハマってしまったのだと思います」
『スリル、ね・・・』
八「彼女の戦績は?」
天「かなり勝っているようです。常勝無敗と言えるほどに」
ボードゲーム部の部員が言うには、早川は他人の感情を読み取る特技があるらしい。ポーカーフェイスの相手でも。
八「オーケー。状況は大体わかった」
『そのカジノってどこにあるの?』
天「それがですね・・・秘密のカジノらしくて、場所がわからないんです。
会員制だとか地下にあるとかそういう断片的な情報は拾えたのですが・・・」
カジノの場所を特定するところから始まった。
中華街で早川を見失うことが多いらしく、中華街を探索してみることにした。
中華街の公衆トイレ付近を歩いていると、早川らしき人物が近くを通った。
『あれ、早川さんだよ』
バレないようカモフラージュしながら早川の様子を見ると、女子トイレに入っていった。
『女子トイレね。ちょっと行ってくる』
八「任せた」
名前がトイレに入り、洗面台で化粧を直す真似をして早川が出てくるのを待つ。閉まっている個室は1つしかないため、そこに早川がいるはずだ。
ガチャ
『・・・!』
個室から出てきた人物を鏡越しに見て驚く。高校の制服から、黒のスーツ、黒い帽子で出てきたからだ。
早「なにか?」
『っ!いえ・・・』
名前は自分が早川を待っていたことがバレたと確信した。
感情を読み取れるというのは本当だったようだ。確かに自分はあの一瞬で驚き、話しかけられたことに焦った。
トイレで個室から人が出てきただけで驚くことはまずない。
そしてチラッと見ただけなのに声をかけてくる、ということは“こちらを気にしているのがバレてるぞ”と圧をかけてきた証拠だった。
トイレから出て八神を見るとスマホを見ていた。
早川が変装して出ていったことに気づいていなかったようだった。
『八神さん!?トイレから出てきたスーツの人!早川さんだよ!』
八「マジかよ」
周りを見回すが、それらしき人は見当たらず、見失ってしまった。