第15話 セイレーンにて
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九十九課
杉「おはようございまーす」
『おはようございます』
2人が出勤してくると、すでに海藤と九十九がいた。
『海藤さん早いの珍しいね』
海「いてもたってもいられなくてな。
名前ちゃんは大丈夫か?」
『うん、大丈夫。落ち着いた。
私も澤先生のために調査進めるよ』
海藤は安心したように「そうか」と呟いた。
杉「さて、今日はどうしようか。」
『桑名さん、誰か連絡取れた?』
九十九も海藤も黙ったままだった。
『事務所の住所とかは?名刺にない?』
杉浦は、桑名はスマホ1つで依頼を受けていたため名刺にも住所は載っていないと話す。
どうしたものかと困っていると
海「前に行った飲み屋のやつら、桑名と結構親しい感じだったからよ、住所知ってるかもしれねぇな」
海藤は、飲み屋に電話していくことにした。
他3人は、外での聞き込みはさすがに危ないと判断し、事務所でインターネットなどを駆使し、桑名の情報を集める。
夕方、八神が高校から戻ってきた。
海「よぉ、戻ってきたかター坊」
『おかえり』
九十九が高校の様子を聞くと、澤先生のことで全校集会を開いていたとのことだった。
そして今後のことについて話し合う。
なぜRKは桑名を狙っているのか、澤先生と桑名のつながりは何なのか、桑名を早く見つけて話を聞かなければならない。
自分たちは桑名のことを全く知らないから。
八神が桑名の事務所の場所の話を切り出したとき、海藤は「待ってました」とばかりに話をする。
桑名のヤサは中央通り西にあるプレハブみたいな家らしい、と聞いたとのこと。
八「そこまでわかったんなら・・・うん、まずはそこに行こう」
海「フッ、そう来なくっちゃな」
『私も行く。じっとしてらんないから』
杉「僕はここで留守番してるよ。また九十九くんが誰かに指折られたりしたら大変だし。
だから名前ちゃんのこと頼んだよ?」
『もう大丈夫だってば』
八神、海藤、名前の3人は桑名の家に向かうことにした。
少し歩いたところに、プレハブのような家があった。
八「ここ?桑名のねぐらって。
なるほど、モグリの便利屋って感じの家だ」
階段を上り、入り口に向かうと、ドアが壊されていることに気づく。
『RK?』
海「だろうな」
中に入ると、すでに誰かが中に入って漁った跡があった。
八「完全に先を越されたな。桑名はたぶん、ゆうべからここに戻ってないんだと思う。
下手したらもう異人町から出てったかもしれない」
すでに荒らされた後ではあるが、桑名の正体を知る手がかりがあるかもしれない。
事務所内を見て回ることにした。
八「ずいぶん汚い部屋だな」
『?2人とも、ちょっと来て』
名前はテーブルの上の灰皿を見る。汚い部屋に似合わない綺麗な灰皿。しかも埃かぶっている。
八「あっちにタバコがあるな・・・。タバコがあるのに灰皿が埃かぶってるってことあるか?」
海「そういや、桑名はいつも電子タバコを吸ってたよな?」
八神がタバコの箱を調べてみると、ライターに見せかけたUSBが入っていた。
パソコンで中身を確認するため、九十九のところへ戻ることにした。
桑名の事務所を出ると、外は暗くなっていた。
海「すっかり暗くなっちまったなぁ」
海藤と名前が空を見ていると、八神は階段の下を見て眉をひそめる。
八「お出迎えが来てる」
階段の下には、RKの下っ端が待っていた。
『相馬と阿久津はいないね』
八「よかったじゃん。もし相馬がここにいたら・・・俺は自分を止められる自信がないよ」
『・・・・・』
八神はRKに相馬と阿久津はどこにいるか聞く。しかし、RKは答えず拳を向けてくる。
八「そっちがその気なら、こっちも遠慮なくやれるな」
八神たちは下っ端たちを一瞬で伸した。
もう一度相馬と阿久津の居場所を聞くが、下っ端はただの駒でしかなく相馬と阿久津から一方通行の連絡しか来ないらしい。
八「もっと言えば相馬も現場の駒で、誰か黒幕が付いてるんだと思う」
黒幕は桑名を捕まえるのが目的だと推測する。
『さっきのUSB、桑名さんの手がかりになるかもね』
八「ああ。」
すぐに九十九のところに戻った方が良いという話しになるが、近くの店の主人がこちらを見て声をかけてきた。
「あんたら桑名さんの知り合い?」
聞くと店主は10年以上隣に住んでいる上に便利屋だから、手が足りないときには手伝ってもらっていたと話す。
この店主なら桑名の居場所を知っているのではと聞いてみることにした。
すると、桑名の遠縁の親戚が営んでいるセイレーンというバーにいるかもしれないと話す。
『そこ行ってみよう』
海「ああ。次はRKに先を越されたくねぇ。急いだ方がいいだろうぜ」
店主にお礼を言ってその場を後にする。