第12話 マンションの攻防
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翌日、名前と杉浦は九十九課に出勤する。
昨日八神から電話があり、今日は異人町に来るとのことだったので、九十九課で待つことにした。
『痴漢被害者の女性が江原とグルかもしれない、か』
杉「そして、澤先生と同窓生かもしれない」
『御子柴殺害現場に来た冷やかしの連中も、同じ学校出身、年齢も間宮由衣と同じ・・・』
電話ではさらに、八神がさおりと間宮由衣と話をしてわかったこと、推察したことを教えてもらったため、杉浦と一緒に情報を整理していた。
杉「どんどん複雑になってくるけど、八神さんたちの仮説が真実だったらとんでもないことになるね」
『うん、今日澤先生と話をしてどうなるか・・・』
考えても埒が明かないため、お互い違う方面から調査を進めていくことにした。
杉「そろそろお昼だね、どうする?」
お昼時になり、グーっと体を伸ばしながら名前と九十九に話しかける杉浦。
『私ちょっと薬局寄りたいから外に出てくるよ。何か買ってくる?』
九「僕はおにぎりが食べたいのです。」
『わかった。文也くんは?』
杉「んー、僕は散歩しながらご飯食べてこよっかな」
『おっけー』
上着を羽織り、財布だけ持って外に出た。薬局までの道を歩いていると
『(!?RKが、何で異人町に・・・?)』
昨日会った阿久津が手下を率いて歩いているのが見える。幸いこちらには気づいていなかったようだが一応物陰に隠れておく。
『(ひとりで尾行してもな・・・後で八神さんに連絡しとこ)』
尾行する手もあったが、何かあった場合に困ると思い止まった。
すぐに用事を済ませ、九十九課に戻った。
『ただいまーおにぎり買ってきたよ』
九「おかえりなさい、ありがとうございます」
九十九と名前はコンビニで買ってきたご飯を食べながら話をしていた。
『九十九くんさぁ、最近異人町に新しい勢力が来た、とかって聞いてる?』
九「いえ、特に聞いてないですが、いかがされました?」
『いや、ないなら良いんだ・・・』
余計RKがいた理由がわからなくなりその話は一度終わりにすることにした。
ーーー
杉浦も帰って来て、とりあえずみんなで黒河学園や事件のことなどネットにある情報などを集めていると
~♪~♪
名前のスマホに電話が入る。
名前を見ると八神隆之の文字。
『もしもし』
八「名前ちゃん、いまどこにいる?」
少し焦ったような八神の声がする。何かがあったようだ。
もしかしたら事務所を出ることになるかもしれないと思ったため、スピーカーにして上着の準備をする。
『今九十九課。何かあった?』
八「これから澤先生の家に行く、理由は後で話す。
緊急なんだけどさすがに男の俺が1人で押し掛けるのは避けたいから一緒に来てほしいんだ。来れそう?」
杉浦と九十九と目を合わせる。「行ってらっしゃい」と言うように頷いたためスマホを持ちエレベーターへ向かう
『行けるよ、もう九十九課出た。どこ向かえばいい?』
八「さすが名前ちゃん。行動が早くて助かるよ」
場所は浜北公園近くらしい。公園で待ち合わせることになった。
浜北公園
八神と合流し、早歩きで澤先生の家に向かう。
向かっている間に事の経緯を教えてもらった。
澤先生に話を聞いている途中で職員会議が入り、別れた。
会議後にまた話したくて待っていたが、澤先生は会議中に「家に空き巣が入った」と連絡を受け家に帰ったということだった。
『それホントに空き巣?』
八「わからないから急いでんだ」
『澤先生、無事ならいいけど』
澤先生のマンションに着き、エントランスで304号室のインターホンを鳴らす。
インターホンに応答は無かったが、タイミング良く他の住人が扉を開けて出てきたためその隙にマンション内へ入っていく。
304号室がある3階に着く。
八「イヤに静かだな。少し前に空き巣が入ったって割には・・・」
304号室を見つけ、インターホンを鳴らす八神。
『出ないね、しかも雨降ってきた・・・』
その時、エレベーターが3階に着き、1人の男が出てきた。
八「あ・・・」
『桑名さん・・・?なんでここに』
出てきたのは桑名だった。
桑名も少し驚いた顔をするが、なにも答えない。
名前は桑名の手を見る。
先程まで固く結ばれていた手が開かれている。
『(桑名さんも警戒しながら来てたの?何が起きてるの?)』
きっと敵だと思って臨戦態勢でいたが、八神を見つけて敵ではなかったと安心したのだろう。
八「澤先生と繋がってるのか?あんたが?」
桑「まいったな」
八「どういうことだよ、便利屋の仕事で来たなんて言わないよな?」
明らかに敵対心を抱く八神。
その時、304号室の扉が開き、中から阿久津と手下数人が出てくる。
阿「よぉ」
阿久津は挨拶代わりの膝蹴りを八神に食らわせる。
『八神さん!!』
八「くっ・・・なんでRKがここに・・・!」
桑「後ろからも来てる!」
八神と名前が後ろを向くと、ゾロゾロとRKが現れる。
桑「こいつらのお目当てはお前らじゃない、俺がハメられたんだ。
連中の狙いは俺だよ」
『なんで桑名さんが狙われてるの?RKって神室町のグループだよ?』
名前の問いに桑名は眉間にシワを寄せるだけだった。
なにも話さない桑名にいつまでも構っているわけにいかず、八神は阿久津に話しかける。
八「阿久津・・・澤先生は?あの人はどうした?」
阿久津も表情を変えずなにも話さない。
八「どいつもこいつも、だんまりかよ・・・」
阿「とりあえず3人ともとっ捕まえろ。
やりすぎて殺さねえようにな」
阿久津らRKは勢い良く向かってきた。
八神、桑名、名前も応戦する。