第10話 RK
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海藤が言うには、阿久津や相馬など東城会で報われなかった連中が、東城会解散後に“RK”というグループを作って半グレの有象無象を束ねているとのこと。
八「東城会といや、最近東とは会ってる?」
思い出したかのように東の名前を出す八神。
東はゲーセンのシャルルを託されて今ではそのオーナーになっているらしい。
そんな話をしながら源田事務所に着く。
簡単に事務所のメンバーに挨拶を済ませると、八神はさおりと拘置所へ、海藤は八神探偵事務所へ、名前は自宅へ向かった。
ーーー
『雨、降ってきちゃった・・・』
名前が自宅へ帰り、掃除や溜まっていた洗濯などをしていると九十九からメールが届いた。
宛先は八神探偵事務所の3人。
内容は御子柴の殺人動画がネットに出回りだしたというもので、その動画が添付されていた。
しっかり「相当グロテスクな動画故、苗字氏は見ないでください」と注意書きもされていた。
『・・・また迷惑かけてるなぁ・・・』
見ても見なくても足手まといになってしまう自分に苛立ってくる。
いつもはこんなことでイライラしないのに、1時間ほど前から天気が悪く昨日殴打された場所が痛み、精神的に不安定になり頭痛もしてくるというトリプルパンチをくらっていたため、最悪の気分だ。
頭痛薬を飲みソファに両膝を抱えて座り、頭痛に耐えているとスマホが鳴った。
~♪~♪
『文也くんから?・・・もしもし』
杉《名前ちゃん、九十九くんからのメール見た?》
『うん、見たよ』
杉《動画は見てないよね?》
『うん、見てない』
杉浦は「良かった」と言いながらも名前の声色がいつもと違うことに気づく。
杉《もしかして、迷惑かけてるとか思ってる?動画見れないから調査に協力できないって》
『・・・まぁ、ね。現場の写真を見れないのはいつものことなんだけど、今はちょっと心がしんどいかも。』
いつもだったら強がる名前だが、今日は相当不安定なようで珍しく弱音を吐く。
杉浦はそんな名前の様子を理解しており寄り添うように話す。
杉《うん、しんどいね。
でも気にすることないよ、みんな名前ちゃんも辛いの知ってるから。誰も責めたりしないって。》
『・・・うん』
杉《それより、東京は今雨でしょ?頭痛とか大丈夫?》
『頭痛い、腕も痛い・・・薬飲んだから落ち着くと思うけど』
杉《はぁ。何でこんなにタイミングが悪いんだろうね・・・僕の体調が万全ならすぐに名前ちゃんの所に駆けつけるのにさ》
『・・・うん』
杉《明日はどうするの?》
『まだ八神さんにどう動くか聞いてないから確認してみる』
杉《わかった。何かあったら連絡して。
明日はきっとすぐ動けるから》
『うん、ありがと』
杉《じゃ、またね》
名前は電話を切ると八神に連絡した。
八《もしもし、名前ちゃん、まさか九十九からの動画見たとかじゃないよね?》
名前は開口一番殺人動画の話を出してくる八神に、ふふっと笑ってしまった。
八《なに笑ってんの?》
『いや、文也くんにもさっき電話で同じこと言われたから』
八《さすが杉浦、連絡済みか。じゃあ大丈夫だな》
『・・・いつもごめんね、八神さん』
八《あ?なにが》
『事件の写真とか動画とかあまり見れないから、迷惑かなって』
八《名前ちゃんが?迷惑?
なに言ってんの。めちゃくちゃ頼りにしてるんだけど。
調査で女性目線で話してくれるし、強い、頭良いし、尾行も上手い、チンピラ相手でも臆さない。
記憶力のこと抜きにしてもこんなに頼りになる人いなくない?》
海藤も一緒にいるのか、八神の後ろから「そうだそうだ!」という声がした。
『ふふっ、ごめん。ちょっと自信無くしかけてた。』
八《雨だから不調なんだろ?ゆっくり休みな。
明日は源田事務所で江原の話を例の動画を見ながらする予定だから、それが終わるお昼くらいに源田事務所に来てくれれば良いよ》
『わかった』
みんなの優しさを感じながら一日を過ごした。
ーーー
翌日11時半頃
『おはよーございます・・・』
源田事務所にそーっと顔を出した名前。
源田事務所にいたメンバーは顔を名前に向ける。
八「お、おはよう。体調どう?」
『おかげさまで落ち着いたよ』
星「名前さん体調悪かったんですか?」
『まあ、ちょっとね』
それから午前中に話していた内容を共有した。
殺人動画はフェイクではないかと上は判断しているらしい。
動画の件を江原に確認しようと接見しようと思っていたが、「もう弁護人との接見に応じない」と江原から伝言が届いた。
江原に接見できないのであれば、防犯カメラの映像に残っていない部分の情報を聞くため間宮由衣に話を聞いてみようということになったと。
城「私が間宮由衣さんの住所などのプロフィールを確認してる間、八神さんたちは時間を潰してもらおうと思ってたところよ」
海「腹も減ってきたし飯でも食いに行こうと思っててな。名前ちゃんはご飯どうだ?」
名前はお腹が空いていないし、仕事もしていないのにご飯に行くのは、と遠慮しようとするが海藤が「気にするな」と半ば無理矢理外に連れ出された。
第10話 終