第19話
夢小説設定
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晴明は、万事屋と名前たちを屋敷に招き入れた。やはりエリートの家系、大きな屋敷だ。そのうちの1つの部屋に通される。
晴「嫌な思いをさせてすまなんだな。外道丸、不知火、よくぞクリステルの友人を護ってくれた、礼を言うぞ」
『あの、現在進行形で嫌な思いさせられてるんですけど』
不知火は今綺麗な姿勢で正座をしている。
名前に密着しながら。
銀「あ、テメー抜け駆けか」
ギュッ
不「俺は主を護っているだけです」
『もう、そんなにくっつきたいなら万事屋さんと不知火でくっつけばいいでしょ。ほら』
ぎゅむり
反対側から幅寄せをしてくる銀時と既に密着している不知火を避け、新八の隣に移動する。
支えがなくなった銀時と不知火は2人で抱き合った。すぐに離れ、お互いに睨み合っていたが。
新「あの・・・晴明さん、1つうかがいたいんですけど、何で僕らが結野アナの友だちだってわかったんてすか?」
結野アナの式神を使っているということもあるだろうが、それだけでは“友人”とはわからない。もしかしたら脅して式神を奪い取ったかもしれない。
しかし、結野衆は陰陽師。
目で“見る”のだという。
対象をあらゆる角度から分析し災厄凶兆を占う。
個人の凶兆を占うのは簡単だが、街や国という単位になると難しい。江戸には晴明の放った無数の式神がおり、それらの目を通じて分析し、街や国の行く末や進む道を導き出しているのだという。
晴「そのわしが妹一人のことさえ把握していないとでも?すべて承知じゃ。奴がぬしらに頼ったことも、ぬしらがここに何をしに来たのかも」
銀「どうやらお兄さんはすべてお見通しのようだな。伊達に長年江戸を護ってきたんじゃねーってワケか。
だったら話が早ェ。てめーら、結野アナに一体何しやがった」
晴「クリステルが天気を読めなくなったのはわしらの仕業だと?」
最強の陰陽師であればそれもできるのではないかと銀時は晴明に問い詰める。
晴明は、確かにクリステルが結野衆を抜けたときに、それをよく思わない連中もおり、自分もその一人だったという。
あの悲劇が起こるまでは。
『悲劇?』
名前がそれを聞き返したとき、部屋にドタドタと走ってくる音が聞こえ、勢いよく襖が開かれた。
「御頭ァァ!」
そして入ってきた人物が晴明を呼ぶと、焦ったように舌打ちをし、晴明は部屋を走って出ていった。
新「ちょ?晴明さん!銀さん、何かあったみたいです、行ってみましょう!」
万事屋たちは晴明の後を追った。
結《朝は予報はずしちゃってごめんなさーい。気持ちを切り替えてお昼からの天気、お伝えしたいと思いまーす》
そこではテレビがついていて、お昼の情報番組にも関わらず結野アナが出ていた。
テレビの前にいた結野衆と晴明は大騒ぎだ。
晴「クリステルぅぅぅ!何故じゃあ!何故朝の顔のクリステルが昼間に出ておるぅ!」
どうやら昼のお天気お姉さんが体調不良で休みになったため、結野アナが出ることになったらしい。
結野衆はDVDにそれをおさめようと必死になっていた。
結《それではいきます》
「御頭ァ!予報始まっちゃってます!!」
晴「おいィィお前らァァァ!五段祈祷法の用意はできたかァァァ!!」
『ご、ごだ・・・?』
結野衆は、結野アナの声に耳を澄ませる。
晴「なんとしてもクリステルの予報を当てさせるんじゃ!言った瞬間祈れよ!間髪入れずに祈れよ!」
結《今日の昼からの天気は晴れです》
結野アナがそう言った途端、結野衆は「晴れろォォォォ!!」と祈りを捧げ始めた。
その中には銀時の姿もある。
『一族上げて応援してるね』
新「ええ。晴明さん、妹萌えどころか、妹燃やしそうな勢いですね」
結野アナが一族を抜けようとして嫌がらせをしているわけではなさそうだ。
では誰が結野アナの邪魔をしているのだろうか。
カッ
『わ、何?』
突然、隣の屋敷から強い光の柱が天に登る。晴明はそれを予測していたようで、奴等の呪法を打ち消せと叫んでいる。
そんな結野衆からも強い光が登る。
そしてその2つの光の柱がぶつかった。
新「なんなんですかアレ!?向こうの屋敷から出てるあの光は一体誰が!?」
外「巳厘野家でござんす」
『さっき結野衆の方が言ってた・・・』
結野家と双璧をなす陰陽師一族、巳厘野家。昔から権力争いを繰り広げており、犬猿の仲なのだという。
何故そんなに仲が悪いのにも関わらず隣に住んでいるのだと聞くと、この江戸の時代になり、晴明の手によって平和協定を結んだのだという。
不「しかし、それによってまた新たな悲劇が生まれてしまった」
『さっき晴明さんが言いかけてたやつ?』
不「ああ」
平和協定を結ぶ時に、巳厘野家は結野アナを嫁によこせと条件を出したらしい。
当時、お天気お姉さんとして人気を博していた結野アナを苦々しく思っていた晴明は、結野アナを呼び戻すいい機会になると思ったがそうではなかった。
『結野アナはみんなのために、って了承しちゃったんだね』
大義のためとはいえ、心までは偽れない。
巳厘野家に嫁ぎお天気お姉さんを辞めさせられた結野アナは日に日に痩せていったという。
そんな結野アナを見て、晴明は自分の愚に気づいたようで平和協定を捨て、妹を巳厘野家から離縁させお天気お姉さんに復帰させたのだと。
そして後に残ったのが、形だけ仲良く並んだ屋敷と幕府の役職。怨嗟はより深くなり、結野アナを護ろうとする結野家と、結野家に恨みを持つ巳厘野家で再び戦いが繰り返されてしまったのだ。
呪法合戦、お天気戦争が。
『じゃあ、結野アナをお天気お姉さんから引きずり下ろそうとしてるのって・・・』
そんな話をしていると、今の呪法合戦に決着がつく。
ドン!
「ぎゃあああああ」
光の柱は結野家の陰陽師たちに降り注ぐ。
そして
ポタッ、
ポツ、ポツ・・・
ザアアアアアア・・・・
雨が降ってきてしまった。結野アナの天気予報はまた外れた、いや、外されたのだ。
外「クリステル様にふりかかる災いは、全て1人の男の呪法によってもたらされたもの。巳厘野家頭目、黒き陰陽師・・・クリステル様の元旦那、巳厘野道満でござんす」
破壊された結野家と巳厘野家の間にある塀からは、黒い着物の集団が見えた。そして一番前には長い黒髪を1つにまとめた男。その男が巳厘野道満なのだろう。
『はぁ、難しいご近所トラブルですね』
はたして結野アナはお天気お姉さんとして再び返り咲くことができるのだろうか。
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