第18話
夢小説設定
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『・・・・』
名前は真選組内の資料室に来ていた。
見ていた資料は、真選組ができるさらに前の攘夷戦争についてのものだ。
以前高杉に攘夷戦争に参加していた、と言われたことが頭の中にずっと渦を巻いていたのだ。
今まで忙しくてあまり来れなかったが、今日は時間があったためこっそり来ていた。
『攘夷四天王・・・』
資料には、攘夷戦争末期の主な出来事が書かれていた。
“攘夷四天王による幕府軍への猛攻”
“攘夷四天王の1人である白夜叉と双璧を成す紅風姫により幕府軍は窮地に立たされる”
“攘夷四天王離散後、幕府軍は勝利し攘夷戦争終結”
『・・・・・』
攘夷四天王のうち、2人は今では名前も知られている。
鬼兵隊総督、高杉晋助
狂乱の貴公子、桂小太郎
残りの2人は攘夷戦争が終わってからは亡くなっていなければ一般人となっているのだろう。現代では名前を聞かない。
『白夜叉・・・桂浜の龍・・・紅風姫・・・』
知らない。
何も知らない。
資料で読んだだけの知識、ただそれだけ。
「ご苦労様です、沖田隊長!!」
『!』
奥の方にいた名前にも聞こえるくらい大きな声が響く。
沖田も資料室にいたのかとドキッとするが、自分は死角になっているところにいるはず。
「出廻りから帰ったとみるや資料室で勉強とは、流石っス隊長!!」
この大きな声は、一番隊の神山だろう。かなり沖田を慕っている部下だったはず。
神「文武両道!!隊長は侍の鑑っス!!自分一生隊長に付いて・・・」
沖「来なくていいうるせーから。そのままUターンして帰れ。一生戻ってこなくていいから」
神「六角事件ですか!!また随分昔の事件を!!意外っス!!自分、隊長は過去は振り返らない方だと思っておりました!!」
沖「未来に進むためには時に過去を振り返ることも必要なんでィ、覚えとけ」
神「イエッサー!!メモしときます!!」
沖「わかったらそのままUターンして過去を振り返れ。一生戻ってこなくていいから過去から」
神「イエッサー!!メモしときます!!」
名前はうるさい神山と面倒くさそうに返事をする沖田のやり取りに苦笑いを浮かべると、資料室から出ようとする。
しかし、資料室にはもう1人いることに気付いた。
『山崎さん・・・?』
山「!・・・シー・・・」
山崎は沖田と神山のやりとりを見ているようだ。
面白いのはわかるが、そんなにバレないように覗く価値があるものなのだろうか。
山「沖田隊長が資料室に来るのなんてサボり以外で無いから怪しくて」
『あー、なるほど』
沖田が見ていたのは、“六角事件”のもの。
2年前に旅籠六角屋で起きた過激派攘夷党“創界党”と真選組の争闘事件だ。
その六角屋に突入したのが一番隊だった。
そして“創界党”の党員は全員死亡、一番隊も沖田と神山を残して全員死亡するという事件だった。
神「しかしなぜ今になって六角事件などお調べに!?」
沖「親父の仇だって六角屋の娘に」
沖田は、先程暗殺されかけたことを話した。それには山崎も名前も目を丸くし、話の続きを聞いた。
神「刺されたァァァ!?大丈夫なんですかァァ、一体どこをを!!
ケツですか!!ア◯ルですか!!ア◯スですか!!それとも肛門ですか!!」
沖「全部ケツだろ、いい加減にしねーと刺すよホント」
神「刺してください!隊長となら本望です!!」
『・・・』
聞こえてきた言葉に拳を握る名前。
しかし今怒りを抑えなければ潜伏がバレてしまうため、必死に山崎は名前の耳を塞ぎ聞こえないようにする。
神山は沖田が六角屋の娘に仇だと思われていることが許せないようだった。
しかし、沖田は自分は潔白ではないからその娘のことは放っとくように言う。
神「しかしこのままでは隊長が人殺しの汚名を・・・」
沖「人殺しにでもなんでもなってやるよ、てめーがそのベラベラ軽い口閉じねーってんならな」
沖田は、自分を襲ってきた娘を焚きつけた奴がいると推測する。あの時の六角屋で生き残ったのは自分たちだけではなかったのかもしれないと。
沖「神山、もう一度この事件洗ってこい。ついでにその血だるまの汚ねェケツもな」
神「イッ・・・イエッサー!!」
沖田と神山は資料室から出ていく。
山崎と名前は顔を見合わせ、土方に相談しに行くことにした。
土「なに、総悟が陰でコソコソやってる?」
山「ええ。どうにも怪しい動きをしてまして。
誰かに刺されただァ、俺を刺してくれだァ、ケツを洗ってこいだァ、神山と2人で何か話し込んでるんです」
土「山崎、いくら監察といってもなァ、そういうプライベートな?性的な嗜好?そういうところまで探りを入れて介入するというのはいかがなものだ?」
何か大きな勘違いをしている土方。しかし今のは山崎の説明不足すぎる言い方が問題だろう。
『とにかく、総悟くん、命を狙われてるみたい』
山「六角事件を覚えていますか?」
山崎もここに来るまでに沖田が読んでいた資料を確認した。すると、報告書にも不審な点が多いという。
『私神山に探り入れてこようかな』
土「ケツにか?」
『ぶん殴りますよ』