第17話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
地雷亜はたくさんのクナイを銀時と名前に向け放つ。威嚇や周りに糸を張るためのクナイだと分かっており、2人は動かなかった。
クナイは全て2人の足元に突き刺さる。
地雷亜は本気を出すつもりのようだ。上着を脱ぐと、その下に隠した多量のクナイが見える。
地雷亜は糸の上に乗り、銀時らを見下して不敵に笑っていた。
ザワ・・・
『・・・』
銀時から殺気が漏れる。
怒りが爆発しているのだろう。先ほどから師弟の関係について話している時にずっと俯いていた。
やはり地雷亜が忠誠を誓った将軍を裏切ったことでもなく、弟子である月詠を裏切ったことに憤慨していたようだ。
銀「消えろ、月詠の前からさっさと消えろってんだ、腐れ外道」
銀時は蜘蛛を食い殺さんと、地雷亜を睨みつける。
その目は獲物のそれでも餌の目でもない。
獲物を捕まえようとする蜘蛛のような目だった。
銀「俺の巣、土足で踏み荒らしたからには、生きて出られると思うな。うす汚ねェ体液ぶちまいてくたばりやがれ」
銀時に睨みつけられても笑って臨戦態勢に入る地雷亜。糸で張り巡らされたこの部屋の中は自分の巣だ、そこではいかなる者とて自分には敵わないと言う。
糸を伝い、跳び回りながら銀時と名前を翻弄しようとする。
『糸は私が切るよ』
スパッスパッと地雷亜の動きを捉えるため、地雷亜の投げたクナイから伸びる糸を刀で切っていく名前。
地「小賢しい」
ヒュガガガ
名前に向けてクナイを投げる。
しかし名前はそれを全て避け、ついでに地雷亜に蹴りを一発入れるとさらに糸を切る。
地「鬱陶しいわ!」
ドドドドドド
『月詠さんっ』
地雷亜はまた部屋中に糸を張り巡らそうとクナイを部屋中に投げる。それは動けずにいた月詠の所にも向かっている。
キィン、ギンッ
月詠の前に立ち、クナイを落としていく。
そのクナイの影から地雷亜が飛び込んでくる。
ドゴッ
銀時の木刀が地雷亜の脇腹に入り、地雷亜の持つクナイが名前に届くことはなかった。
地「ぐっ・・・」
銀「名前、お前は月詠護ってろ。卑怯な蜘蛛野郎だ、どんな手使ってくるかわからねェ。
それに、コイツのクソ汚ねェ体液を1滴たりとも浴びせたくねェ」
『・・・わかった』
名前の返事を聞くと、銀時は部屋の出口に向かって走り出す。地雷亜はそれに気づき、素早く追いかけていく。
どこに行こうとたちどころに巣に変えてやると言いながら。しかし、銀時の狙いはそれではなかった。
出口まで来ると銀時は振り返り地雷亜を見据えた。
地「(狭い出口・・・コイツ・・・軌道を絞るために)」
ドキャァア!
銀時の振り下ろした木刀は真っ直ぐ跳んできた地雷亜にクリーンヒットする。しかしそれだけではまだ動ける地雷亜。土煙の中からクナイを飛ばした。
それは銀時の掌に突き刺さる。
銀時は掌に刺さったクナイをそのままにし、クナイの先から伸びている糸を地雷亜の腕に巻きつけた。
地雷亜は動こうにも動けない。
銀「つ〜かまえた」
ドゴォ
銀時は地雷亜の腹部に強烈な木刀の突きを食らわす。
動き回れない地雷亜は避けることもできず攻撃を食らうしかなかった。
銀「さァ、晩餐会の時間だ、たらふく食わせてもらうぜ」
銀時は何度も木刀を振り下ろし、地雷亜の頭、脚を殴打していく。しかし地雷亜も隙を見てクナイを銀時の脚に突き立てた。
「がぁぁぁぁあ!」
ガッ
お互いに武器を持つ右手に攻撃を受け、2人とも腕が上がらない状況だ。
『万事屋さん!』
銀「来んじゃねェ」
『!』
助太刀に行こうと、相手は深手を負っているから今なら、と思っていたのだが銀時に止められた。
その低い声は怒りも孕んでいたが、名前には何か悲しみのようにも思えた。
地雷亜は、なぜ全てを捨てられぬ人間が自分と拮抗する力を持っているのかと呟く。
銀時はそれに対し、地雷亜が捨てたものには大切なものも混ざっていたという。
銀「己を捨てた?違う。てめーは背負う苦しみも背負われる苦しみからも逃げた、ただの臆病者だ」
最初から全て持たなければ、捨てれば孤独になる苦しさは無くなる。
それを“強さ”だと思うことで全てから逃れようとした。
銀「荷を全て捨て、一人で生きる道を選びながら結局それにも耐えきれず、弟子をもてめーと同じ道に引きずり込もうとするてめー勝手な屁タレ野郎だ。
臆病者の相手は臆病者で充分だ、てめーの相手は、この俺で充分だ」
『万事屋さん・・・』
銀時はいったい何を背負っているというのだろう。
この師弟関係への怒り方、そして自分を責めるような言い方。名前は地雷亜との戦いよりも、辛そうな銀時の背中を見ることに夢中になっていた。
地「ぬかせェェェ!貴様に何がわかるぅぅ!」
銀「てめーに師匠の名を語る資格はねェ。
てめーに・・・
荷ごと弟子背負う背中があるかァァァァ!!」
ゴキャ
腕が2本とも使えない、脚も動かない。
銀時は地雷亜に頭突きを食らわせた。
地雷亜は白目を剝き、倒れる。
もう終わりだと地雷亜に背を向け名前たちの方に歩き出す銀時。しかし、その背後には意識を取り戻した地雷亜が迫っていた。
月「やめろォォ!地雷亜ぁあ!」
ドウ
地雷亜の首から血飛沫が飛ぶ。
月詠が銀時を護ろうと地雷亜の首にクナイを突き立てたのだ。
倒れ込む地雷亜。
そこに服部も現れた。
そして地雷亜の過去と本心を聞く。
家族を、大切な妹を失った地雷亜。失うことが怖くなり荷を負うことを止めたのだが、一心に日輪を護ろうと荷を負う月詠に惹かれたという。
だから、自分のように辛い思いをしてほしくないと、居場所も仲間も作らないようにと伝授したと。
しかし月詠の周りにはいつしか仲間ができていた。地雷亜は自分のもとから去ってしまうのではないかと恐れて月詠を自分に繋ぎ止めておこうとしてしまったという。
ゴフッと血を吐きながら自分の想いを吐露する地雷亜。もう長くはないだろう。
月詠は地雷亜のもとへ行き、抱え上げる。そして屋敷の出口の方に行くと月を見せた。
月「荷ごと弟子を背負うのが師匠の役目なら、弟子の役目は何じゃ・・・師を背負えるまでに大きくなることじゃ」
服「たいした弟子だな・・・俺は親父にゃ背負われてばかりで、そんなマネついぞしてやれなんだ」
銀「・・・俺もだ」
そして地雷亜は息を引き取った。