第17話
夢小説設定
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『ただいまですー』
まだ寝るには早いという時間に屯所に戻った名前は近藤の元へ向かった。
近「名前ちゃん、帰ったか・・・だいぶやられたな」
近藤は名前の傷を見て驚く。
『私より万事屋さんのほうが重傷です』
胸元を開けさせ、近藤に処置してもらう。
以前沖田に処置してもらった時には酷い扱いを受けたため、近藤の処置に安心する。
処置してもらいながら、名前は紅蜘蛛党の話をしていた。
麻薬売買をしている組織で、吉原から出たところでも麻薬売買以外にも強盗などをしていると。
特にかまぼこ工場は狙われやすいと。
近「わかった、明日ザキに偵察に向かわせよう」
『ありがとうございます。あと、1つお願いが』
近「なんだい?」
『・・・もう少し、万事屋さんの所にいたいんです』
固まる近藤。
何か変なことを言ってしまっただろうかと首を傾げていると、こっそり聞き耳を立てていたのであろう、沖田が襖を開けてやってきた。
沖「名前さん、そりゃあ万事屋の旦那が好きってことですかィ?」
『・・・・・ちちちち、違うっ違うよ!万事屋さんが怪我してるから心配なの!!』
自分の言い方はそんなふうに聞こえてしまったのかと顔を赤くして手をブンブン振りながら答えた。
必死に弁解すると本当に銀時のことを好きな人みたいな感じになり気まずくなる。
『それに、今回の敵・・・なんか分からないけど心がざわつくの。自分の弟子を食いものみたいにして・・・怒りが湧いてきちゃったんです』
近「そうか。しかし、真選組としてではなく、ということは何かあった場合に責任が取れなくなるぞ?」
『うん、大丈夫。うまくやるよ』
沖「いざって時は土方さんに罪擦り付けりゃあ万事解決でさァ」
土「俺関係ないんだけど」
沖「あ、いたんですかィ」
盛り上がる近藤、土方、沖田を見て先ほどの地雷亜を思い出す。3人は師匠ではないが、名前にとっては先輩のようなものだ。
特に近藤は拾ってくれたうえ、稽古にも付き合ってくれ一緒に強くなった。
近藤ならそんなことはしない。
近藤と地雷亜を比べて、こんなにも心がざわついているのだろうと思っていた。
銀時が起きたと連絡が来るまでは真選組の仕事をし、銀時が起きたら吉原へ向かうことにした。
ーーーーーーーーー
銀時が起きたのはそれから3日後だった。
『万事屋さん!』
名前は急いで屯所から吉原に駆けつけた。
銀時は起きたばかりのようでボーっとしている。
銀「オイ、俺なんで助かったんだ、どうやって吉原まで戻ってきたんだ」
混乱している銀時に、服部と名前が運んでくれたことを話す。名前にお礼を言うと、服部の居場所を聞いていた。
日輪が銀時を助けたお礼にとお金を渡したため、それで“ブスっ娘クラブ”という店に行っているらしい。
銀時はそれを聞くと布団から出てその店にズンズン突き進んでいった。傷口が開くと新八に心配されていたがお構い無しだった。
『私も行ってくるよ』
名前もついていくということで了承してもらい、銀時の後を追う。
銀「おめーは大丈夫なのかよ」
『大丈夫です。万事屋さんほどの傷じゃなかったですし』
“ブスっ娘クラブ”に向かう途中、銀時が名前の顔を覗きながら言う。三日三晩意識を失っていた人に心配されたくはない。
すぐに“ブスっ娘クラブ”に着いた。
3日前に銀時を助けた忍者、服部全蔵がお世辞にも可愛いとは言えない遊女を口説いていた。
そこへ、
ドゴッ
銀時が蹴りを入れる。銀時の蹴りは服部の頭にクリーンヒットし、吹き飛んでいった。
服「てめェェ!命の恩人に何しやがんだ!!」
銀「何が命の恩人だテメーコノヤロー。人が死にかけてる時に高みの見物決め込んでた奴に言われたくねーんだよ」
銀時と服部のやりとりを見ていると、本当に知り合いだったのだと実感した。
しかし、服部は銀時のピンチに助けに行くつもりは更々無かったようで、仲はあまり良くないのかもしれない。
悪友というものかもしれない。
銀時は服部にあんな所で何をしていたのか、月詠はどうなったか聞くも、ヤボ用と言われたりべっぴんには興味がないと言われ良い情報は得られなかった。
銀「チッ、名前、行くぞ」
ここには用は無いと踵を返す銀時に、服部は2人じゃ地雷亜には勝てないと言い放つ。
『あの男のこと、知ってるんですか?』
服部は地雷亜について語り始めた。
糸を自在に操り戦う蜘蛛手の地雷亜。御庭番歴代最強と言われる服部の父に匹敵するほどの実力を持っているという。
その忠誠心は常軌を逸したものであった。
公を護るために顔まで焼き潰し、正体と名前を変えながら隠密活動をしていたらしい。
銀「滅私奉公・・・」
しかし、地雷亜は危険な思想を持っていた。
自分が仕えていた公、その公に身を捧げるほど、それを食した時に虚しさと快感を覚えるのだと。
そしてその歪んだ思想で、仕えていた将軍を殺害しようとしたらしい。
危険を察知した服部の父が影武者となったことで将軍は無事だったらしいが、そこで服部の父は脚をやられて隠居することになったようだ。
『意味がわからない』
幕府に仕える身として、幕府のやり方がおかしいだとかイライラさせられることはあるが、そんなこと考えたこともなかった。そんな考えになど至るわけがなかった。