第15話
夢小説設定
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テレビ局前、ゴール地点。
最初にゴールしたのは土方だった。寺門通親衛隊を退けるために、通選組のメンバーで肉の壁を作って妨害していたのだ。
『あ、みんな!』
「名前さん・・・万事屋の、旦那に・・・やられ、ました・・・」
しかし寺門通親衛隊も負けていなかった。銀時とタカティンは橋を崩落させたり、踏切で貨物列車が脱線していたり。名前のチームメンバーは、ボロボロの状態で道路に倒れていた。
もう進むことができない名前チームのメンバー。棄権するしかないだろう。
『まぁ、しょうがないか。相手は万事屋さんだしね。山崎さんのフォローしてくるよ』
名前チームは予選敗退になるだろうが、山崎は土方チームだ。土方がゴールしても、山崎が棄権してしまえばそこで終わってしまう。
そうならないためにフォローしながらゴールを目指すことにしたのだ。
『ほら、山崎さん、もうすぐゴールだよ』
名前のフォローもあり、山崎も銀時らから遅れることなくゴールへ辿り着くことができた。
銀時とタカティンがゴールしているのが見える。案の定タカティンについて問い詰められている銀時が見えた。
銀「あっ、丁度良い所に御到着だ。ホラ見てみろ、お前らのチームメイトの姿を」
『山崎さんのことじゃない?』
山「行かなきゃですかね、行かなきゃですよね」
山崎は顔を青くしてゴールに辿り着いた。
モヒカンの山崎を見た土方は髪型が変わっていることを大声でツッコミを入れた。
銀「山崎くんも成長してすっかり変わって」
山「うう・・・こんな派手な頭でこれからどうやって監察の仕事を続ければいいんだ・・・」
土「山崎お前、まさかこいつらに・・・」
『ええ。万事屋さんたちにやられてました。私のチームメイトもみんな万事屋さんにやられたって』
しかし、山崎は銀時らのことを見逃してやってほしいと言う。もっとヤバい不正を握られているからと。
キキッ
その時、車が止まる音がして、全員そちらを向く。
車はタクシーだった。そしてその中から出てきたのは、赤いハチマキにジーンズのベスト。
沖「あっ、ここでいいです。大丈夫大丈夫、バレやしやせんよ。あ、領収書もお願いします。
土方十四郎で」
沖田がタクシーから出てきた。
土方は何をやっているんだコイツはとでも言うように驚愕し絶句している。
そして銀時の口をガっと手で押さえた。絶対にバラすなと言うかのように。
土「そ、そういやいたような気がする!!よく考えたらいたわ、お前らのチームに外国人1人!あ、あの、名前何だっけ?」
銀「タカティン」
土「そォォォ、タカティン!いたわタカティン!妙な言いがかりをつけて悪かったな!」
銀「わかってんなら良いんだよ。最初からおとなしくそうしてれば・・・」
そこに更にパトカーが到着する。
「もう迷子になるんじゃないよ」という警察の声とともに出てきたのは、近藤と神楽だった。
そこにいた全員に衝撃が走る。
道を間違えたまま走りすぎて迷子になり、警察に保護されたのだろう。
2人は司会者に微妙な判定と言われていたが、お通が「そこまでして会いに来てくれるなんて」とオッケーを出していた。
周りのオタクたちからは非難轟々だったが。
ーーーーー
場所を移動し、今はテレビ局のスタジオ内。
お通の公式ファンクラブ決定戦の派手なセットの前に来ていた。
名前は観客席で様子を見ている。
結局本戦は寺門通親衛隊と、通選組1チームの計2チームで争うことになった。これから三番勝負を行い、より多く勝利したチームに公式ファンクラブの栄冠が与えられる。
1回戦はクイズ勝負。
全員滑り台に乗り、クイズで間違えたり相手が正解したらその滑り台が傾いていき最後まで残っていた人のチームが勝ちだ。
お通のことを知っていれば答えられる問題だ。しかし1問目が始まる前に新八(眼鏡)は脱落してしまい、その1問目でお通についてしっかり勉強してきた土方が不正解になるという波乱の展開となった。
しかも、勝ち負けの基準はお通の気持ち次第。
土方は1回の不正解で滑り台が直角まで傾き、下に落ちてしまった。
新八も土方も落ち、もうお通に詳しい人はいなくなってしまった。
『何を見せられてるの、これ』
結局、親衛隊のタカティンが奇跡的にクイズに活躍したものの、近藤のファインプレーで通選組の勝利となった。
2回戦は魅力勝負。
バーチャルの世界でお通を口説き、ラブホにチェックインするまでの流れで勝負を決めるようだ。
『えー、ちょっと見たくない。みんな殴りそう』
真選組の精鋭たちが土方のためなのは知っているが、必死にお通を口説く姿は見たくない。しかもラブホに誘うだなんて。
名前はスタジオを出て外の空気を吸うことにした。
『ふぅー・・・酸素酸素』
スタジオは色んな熱気に包まれ空気が淀んでいた。外に出て息を吸うと、こんなに気持ちがいいものなのかと幸せな気分になった。
外にもモニターがあったためそれを時々見ながら状況次第でスタジオに戻ろうと思っていた。
2回戦は親衛隊の勝利。
勝負の行方は最終3回戦で決まることになった。
3回戦はお通チップスについているオマケカードでカードバトル。土方と新八の一騎打ちだ。
そのカードバトルはどちらも譲らず引き分けに終わってしまった。しかしそんな結果では終われない2人。
カードを捨て、殴り合いの直接対決。
『トッシー・・・』
殴り合いも互角の戦いだった。しかし、いくら新八が道場で稽古をしている剣士だといえ、土方と互角などあり得ない。きっと今、土方の人格はヘタれたオタクのトッシーだ。
土方に任せればもう新八などダウンさせているはずなのにわざわざ自分が出てくるなんて、と思っていたが、真剣に新八と向き合うトッシーを見て理解した。
トッシーはオタクの覇王になることを望んでいるのではないと。
生きた証、それは形のあるものではない。
仲間とともに1つのことに熱中したという経験、その生き様を仲間の目に焼き付けることなのではないか。
そして決着はついた。
ーーーーーー
数日後、トッシーの遺影に手を合わせている土方の姿があった。
『トッシー、もう土方さんの中にいないんですか?』
土「ああ・・・あの日成仏したようだ」
『そっか。なんか少し寂しい気もしますけどね』
ふふっと笑いながら土方に言うと、土方もどこか憂うように遺影を見ていた。
山「あ、いた。副長、新八くんから預かったものが」
その時山崎がやってきて、ピッと何かカードのようなものを見せる。
それはお通の公式ファンクラブ会員カードだった。しかも1番。
結局決定戦では引き分けに終わり、どちらも会員になる予定だったのだが、新八がお通のファンに公式も非公式も無いと言って辞退したという。
『良かったじゃないですか』
土「良いわけねーだろ!これ以上奴らに借りを作るわけにいかねぇ!俺の手腕で散らばった隊員を親衛隊に戻す」
そう言って土方は屯所を出ていった。
残された名前は、山崎が持っていた会員証を見る。
『良い感じに写ってる』
山「こっちも遺影にしときましょう」
山崎は、会員証をトッシーの写真の前に置くと手を合わせた。