第11話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
近「久しぶりだな、武州に帰るのは」
近藤、名前は、伊東や他の隊士とともに、新しい隊士を募集しに列車に乗っていた。
『近藤さんたちはみんな生まれも武州なんだっけ?』
近「ああ。俺やトシや総悟の生まれ育った地だ。そこで偶然名前ちゃんにも会った」
『懐かしいね』
近藤と名前は隣の座席に座っており、向かいの席に伊東が座っていた。
伊東は近藤と名前が昔の話に花を咲かせているのを静かに聞いている。
近「たまに不安になる。俺ァあの頃からちったぁマシな奴になれたのかって、少しは前に進めてるのかって」
ずっと自己研鑽し続け、謙虚に生きてきた近藤らしい言葉だ。真選組局長となり4年、たくさんの隊士に慕われていてもなおその悩みはあるようだ。
伊「君は立派な侍だ」
今まで話を聞いていた伊東が話し出す。
近藤ほど清廉な人物に会ったことがないと。
伊「無垢とも言うのかな」
『・・・』
褒めていないような言い方をする伊東に引っかかりを覚える。
伊「君は白い布のようだな。何者も受け入れ何色にも染まる。真選組とはきっと、その白い布に皆がそれぞれの色で思いを描いた御旗なのだろう。
比べて僕の色は黒だ」
『!』
伊東の醸し出す雰囲気が変わった。獲物を狙う者の目になる。そしてそれと同時に周りの隊士が立ち上がり近藤と名前に向けて刀を向けた。
名前も腰の刀に手をかけ、いつでも抜けるように準備しておく。近藤は必ず護ると。
『どういうつもりですか?』
伊「黒は何ものにも染まらないし、すべてを黒く塗りつぶしてしまう。私の通った道はすべて私の色になってしまう。
近藤さん、すまないね。君たちの御旗はもう真っ黒になってしまったんだよ」
それを聞いた近藤はワハハハと豪快に笑った。さすがにそれには名前も驚く。この状況でも笑うのかと。
近「さすが先生、面白いことを言うな」
近藤は、自分が白い布で真選組がその白い布にそれぞれの色を付けた御旗だということを否定していた。
伊東の周りにいる連中のことは知らないが、自分の周りの連中は色なんて呼べる代物ではないと。
近「垢だよ。洗っても洗っても取れねェ染み付いちまった汚れだ」
洗っても取れないから愛着が湧いてきて、年季が入るうちに見れるようになり、今となっては立派な御旗になっていたという。
黒に染めてしまっても、その垢はこびり付いたままだろう。近藤は伊東にその連中は手に負えないと言う。
その時、伊東派になっていたと言われる沖田が車両に入ってくる。見張り役で他の車両にいる予定だったらしい。伊東は元の場所に戻るよう伝える。
しかし沖田は俯いたまま動かない。
『・・・総悟くん?』
沖「・・・が何やってんだ」
伊「!」
沖「てめーが何やってんだって聞いてんだァクソヤロー」
顔を上げた沖田は怒りの表情だった。
伊東派の隊士がなんて口の利き方をするんだと注意しに行くと、一瞬で倒されてしまった。
沖「その人から手を離せって言ってんだァァ!」
伊東らに怒鳴る沖田。伊東はやはり寝返ってなどいなかったのかと、全ては自分を欺くための芝居だったのかと問う。
しかし沖田は芝居などではないと答えた。もともと副長の座にしか興味はないため、邪魔なものを排除したに過ぎないと。
そして土方が消えた今、目障りなのは伊東だと刀を向けた。
沖「俺ァてめーの下にも土方(やつ)の下にもつくのは御免だ。俺の大将はただ1人・・・そこをどけ、近藤(そこ)の隣は副長(オレ)の席だァ」
伊東は沖田が裏切ったとしても作戦に混乱はないようで、余裕の表情でいる。
自分の目的のために他人を利用し、用済みになれば消すという沖田のやり方に共感していたようだ。
すぐに沖田を斬り捨てようとするが、その瞬間沖田が何かスイッチを押した。
ドォォン!!
「うわぁあ!」
沖田は後ろの車両に爆弾を仕掛けていたようだ。それが爆発し、列車全体が揺れる。
近藤に刀を向けていた隊士たちもグラつく。
ズバッ!
ザンッ!
「ぐぁあ!」
『近藤さん!』
名前はその隙を逃さず近くの隊士を斬りつけ、近藤に逃げるよう促す。
沖田は伊東に向かって刀を振る。避けられると一旦攻撃をやめ近藤と名前の方に向かった。