第10話
夢小説設定
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『そんな、土方さんが・・・』
伊「ええ。僕が助けに入ったので大きな怪我には至りませんでしたが」
土方が攘夷浪士に囲まれた時、土下座をして命乞いをしていたと。刀も抜かずにただ平伏していたという。
名前はそんなことはあり得ないと思っていた。あの土方が刀も抜かず命乞いなど。いくら負け戦だとしても刀を出して最後まで戦い抜くような人物だ。
『何か事情があったんですよ』
伊「だとしても、局中法度違反には変わりない。敵に命乞いなど他の隊士に知られたら士気に関わる」
近「・・・トシと話をしてみよう。名前ちゃん、トシを呼んできてくれ」
『う、うん』
名前は土方を呼び、近藤の部屋に行くよう伝えると軒先に座った。
伊「考え事ですか?」
『え?』
伊東は名前の隣に座る。
そして、なぜ土方がそんなことをしたのか考えていたのではないかと問われた。
図星だった名前は沈黙する。
『やっぱり信じられないですよ、あの土方さんが敵に命乞いなんて。伊東さんを疑ってるわけじゃないですけど』
現に土方は言い訳をしていない。伊東が虚言を言って土方を陥れようとしているのであれば土方が黙っていないはずだ。
伊「あの男は今の地位、居場所に心地良さを感じている。それがあの男が弱くなった理由だ。
何をしても局長や苗字局長補佐が護ってくれる、そう思っているのだろう」
『そんなこと、無いと思いますけど・・・』
土方は他人に護ってもらえるから、など考える人ではない。自分の身は自分で護る、負けるのは自分が弱いからと思うはずだ。
伊「局長と貴方で、あの人の処遇をしっかり考えた方が良いと思いますよ」
『・・・伊東さんは、何を考えてるんですか?』
若干疑いの籠もった目で見る。この男は何をするつもりなのだろうかと。今まで真選組のために政治的な面で必死に動いてくれていたのに。
難しい日本語を知らない近藤にあんなに必死にわかりやすく政治的なことを説明していたのに。
伊「僕は今もずっと真選組のことを考えている」
そう言うと、伊東は立ち上がり歩いていった。
1人残された名前は近藤と土方が今後どうなっていってしまうのか、自分はどう立ち回るのがいいか悩んでいた。
『・・・・』
その後も土方の様子はおかしくなるばかりだった。
局中法度に、マガジン以外の雑誌を局内で読むことなかれとあるが、土方が堂々とジャンプを、しかも稽古中に読んでいたとか。
そして会議では
土「それでは今日の当番を割り振る」
今日の見回りをする地区を伝えていた。最近は真選組を狙った浪士も出ているため気をつけるようにと注意喚起も忘れず。
そんな真剣な会議中
プルルルル
誰かの電話が鳴る。会議中に携帯を鳴らした者は即切腹という局中法度があったため、鳴らしてしまった隊士は顔を真っ青にしている。
土方はその隊士のことを睨みつけるが、次の瞬間軽快なアニメのテーマソングが流れた。
その出処は土方のポケット。
土方はおもむろにポケットから携帯を取り出すと、通話ボタンを押し話し始める。
土「もしもし、土方ですけど。ハイ、今ですか?全然大丈夫です。
え?今回の限定版DVDBOXはフィギュア特典付きですか。じゃあ保管用とアレで2つ用意してください」
「・・・・・・・」
『・・・はい、じゃあ皆さん今日も見回りよろしくお願いします!』
唖然とする隊士たちに、とりあえず空気を変えようと見回りに向かうよう伝える名前。
隊士たちの背中を押しながら早く行ってこいと促す。
その他も、数名の隊士から土方の様子が変だと報告を受けたため、土方と話をしてみることに。
ファミレスで話をしようとした所、沖田がその話を聞きつけ一緒に行きたいと言っていた。
面倒なことにならなければいいが、と思いつつ沖田も連れて行くことにした。
沖「名前さんは最近の土方さんをどう思いやす?」
土方とは現地集合だ。ファミレスに向かう途中に沖田に問われる。
『うーん、変だとは思うけど、何でなんだろうって感じ、最近土方さんに何かあったかな。
伊東さんが来てからピリピリしてる感じはあるけど』
沖「どうなんですかねェ。ま、俺としちゃァ土方がいなくなっても構いやせんがね」
『総悟くん、そんなこと言わないで』
いつもは土方死ねと言ったりバズーカで撃ったりしているが、なんだかんだ慕っている・・・ハズ。
本当に土方にいなくなってほしいなど思っていない、と思いたい。
そんな話をしていると、待ち合わせをしているファミレスに着いた。
土方とも合流し、飲み物だけ注文して話を始めた。