第9話
夢小説設定
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『ただいま帰りましたー』
名前が見回りから帰ってくると、なにやら1つの部屋の前に山崎をはじめ隊士たちが集まっていた。コソコソ話をして盛り上がっている。
どうしたのか聞くと、珍しい客人が来ているという。
『誰?あ・・・』
襖の隙間から見えたのは、栗色の髪をした女性。
名前はその女性に見覚えがあった。
襖を開け、中に入っていく。
『ミツバさんっ、お久しぶりです!』
その女性は、沖田総悟の姉であるミツバだった。見た目は沖田と似ているが、とても優しそうだ。
近「おぉ、名前ちゃん帰ったか」
近藤が手を挙げて挨拶をすると、自分の隣に座ってミツバと話をするように促した。
ミツ「あら名前ちゃん、久しぶり。大人の女性って感じになったわね」
優しい微笑みで言われ、頬を赤らめる。
ミツバは名前よりも少し年上だった。とても穏やかでおしとやかな雰囲気が大人びた感じがし、名前も姉のように慕っていた。
『今日はどうしたんですか?』
ミツバは、もうすぐ結婚するからその挨拶に来たのだと話す。相手は貿易商の長者だという。
『わぁ、凄いですね!』
自分のことのように喜ぶ名前を見てミツバはクスクス笑っていた。
その時、ドフゥッという爆風とともに隊士たちが部屋の中にボロボロで吹き飛んでくる。
ミツ「まァ、相変わらず賑やかですね」
近「おーう総悟、やっと来たか」
沖田は、山崎に刀を向けながら、話はコイツを片付けた後でいいですかと言っている。
山崎が何か失礼なことでも言ったのだろう。
ミツ「そーちゃんダメよ、お友だちに乱暴しちゃ」
ミツバにそう言われると、沖田は土下座をしながらミツバに謝った。普段人に頭を下げることもしないのに、土下座までして謝っている沖田を見て周りの隊士は絶句する。
近藤や名前はそのことを知っていたため、笑ってその様子を見ていた。
今日は沖田とミツバ2人でゆっくりさせてあげようということに。沖田は嬉しそうにミツバと一緒に外に出て行った。
山崎は沖田の変貌ぶりに引いていた。
しかし、幼い頃に両親を亡くした沖田にとって姉であるミツバは母親代わりだったのだ。
近「男にはああいう鎧の紐解く場所が必要なんだ。特にアイツのように弱みを見せず片意地張って生きてるやつほどな」
山「わかりました、今日の沖田さんは見なかったことにします」
『(・・・なんかワクワクしてない?)』
見なかったことにすると言いつつも、どこかソワソワ、ワクワクしたような様子の山崎。
もしかしたら沖田の後を追っていくかもしれないとため息をついた。
『(きっと反撃されるだろうけど頑張れ)』
と思いながら。
『近藤さん、土方さんは?』
土方もミツバをよく知るメンバーの1人だ。挨拶しに来ない土方に首を傾げる。
近「ああ、不審船が最近港に着くという話があってな、その調査に向かってる」
『ミツバさんに会わなくて良いのかな・・・』
ミツバは昔から土方のことを想っていた。
土方も不器用ではあるが、ミツバのことを気にしていたようだった。
結婚したら江戸にいられるらしいが、さすがに結婚したての女性が他の男と会うわけにいかない。
そうなる前に会ってほしいと思っていたのだ。