第4話
夢小説設定
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数日後の雨の日、とあるニュースが流れた。
地下闘技場で何人もの敵を倒していた“鬼道丸”が誰かに殺害されたと。そこで鬼道丸の正体は元人斬りだとわかった。
真選組の屯所でそれを聞いた沖田は、すぐに万事屋へ向かう。
『土方さん・・・』
土「俺らも行くか」
名前と土方も万事屋へ向かう。
万事屋には、沖田の他に鬼道丸が養っていた孤児たちもいたようで、話し声が聞こえる。元人斬りだが、元の優しい性格もあり、子どもたちには立派な父親だと言われていた。
銀時は、子どもたちのために地下闘技場に行こうとしているようだ。
玄関の方に向かう銀時の前に土方が出た。
土「小物が1人歯向かったところで潰せる連中じゃねーと言ったはずだ。わざわざ死にに行くのか?」
銀「行かなくても俺ァ死ぬんだよ」
銀時には、身体の中をぶち抜く、心臓より大事な器官があると言う。
銀「そいつがあるから俺ァまっすぐ立っていられる。フラフラしてもまっすぐに歩いていける。
ここで立ち止まったら、そいつが折れちまうのさ。
魂が、折れちまうんだよ」
『・・・・・・』
土方と名前の横をすり抜け歩く銀時の後ろ姿を見て、胸のあたりが痛んだ。
なんと真っ直ぐな人なのだ、と心が揺れ動く。
土「己の美学のために死ぬってか?とんだロマンティズムだ」
土方は止めようとしているようだが、銀時はそのまま歩き続けた。
新「なーに言ってスか?男はみんなロマンティストでしょ?」
神「いやいや、女だってそーよ、新八」
新「それじゃバランス悪すぎでしょ?男も女もバカになったらどーなるんだよ」
神「それを今から試しに行くアルヨ」
神楽と新八まで銀時について行く。
土「どいつもこいつも・・・なんだってんだ?」
沖「まったく、バカな連中ですね」
沖田の言葉に土方は共感するが、沖田もまた銀時について行った。今日は真選組の隊服を着ている。業務中なのだ。何かあっては困ると土方は叫ぶが、沖田は振り返らなかった。
土「チッ、どーするよ名前・・・・って、オイ!」
『私もバカになってみようかなって。あの人なら、ついてってもいい気がして。
あ!一番は近藤さんですからね!もちろん!』
名前は土方の脇を通り、銀時のもとへ行こうとする。
土方はため息をつくと、銀時たちとは反対方向に歩いていった。
『総悟くん』
前を歩いていた沖田の横に並ぶと声をかける。沖田は来ると思っていたようで驚いてはいなかった。
沖「名前さん、来たんですねィ。土方さんは・・・」
『多分あの人もバカになるよ』
土方もそのうち来るだろうと思い、沖田にそう話す。
沖田もニヤリと笑みを浮かべ、地下闘技場に向かった。
沖「旦那は闘技場に参加してもらっていいですかィ?俺らは裏から叩きますんで」
表に出るところは万事屋に任せ、沖田、名前は奥に回った。
しばらくザコたちを薙ぎ倒していると、
土「はぁ・・・俺もバカんなっちまったよ」
沖「アンタはいつもバカでさァ」
土「ド直球で悪口ィイ!?」
土方が真選組の隊士たちを引き連れてやってきた。
このままこの闘技場を取り締まるようだ。
ワアァァアアア!
会場が沸き上がる声が響く。
ちらっと会場を見ると、銀時が立ち、大きな天人が倒れていた。そしてこの殺し合いを取り仕切っているであろう男が、部下を連れて銀時の方へ行く。
『そろそろ行ったほうがいいかな』
沖「そうですねェ」
真選組は会場へ向かった。
何人もの敵が万事屋に立ち向かっていったが3人は強く、ドンドン倒されていく。
「な、なんだこいつら」
主催者の男がそう呟くと、沖田が男の後ろから刀を突きつけた。そして男に、自分たちが何のために動いているか伝えた。
弔い合戦など得るものはないことはわかっている、しかし、今ここで動かないと自分が自分じゃなくなると。
「てめぇら、こんな真似してただで済むと思ってるのか?俺のバックに誰がいるか知らねーのか」
ジャカ
ジャカ
男の周りは土方と名前をはじめ、真選組の隊士たちが囲んでいた。
土「オメーたちの後ろに誰がいるかって?」
『真選組ですね』
沖「アララ、おっかない人がついてるんだねィ」
男の部下や闘技場の観客たちは、真選組が来たことで取り締まられると思い、逃げて行く。
手当たり次第、会場にいた人物らは取り押さえていったが、天導衆の姿はその中に無かった。もうすでに身を隠した後だったのだ。
夕方、後の処理を隊士らに任せた名前たちは橋の上で話をしていた。
銀「結局一番デカい魚は逃がしちまったよーで」
沖「悪い奴ほどよく眠るとよく言ったもんで」
銀時は、自分たちが沖田に利用されたことに苛立ちを覚えていた。
沖「だから助けに来てあげたじゃないですか、ねェ?土方さん、名前さん」
『え?うん、まぁ、そうだね』
歯切れの悪い名前。全員が不思議に思っていた。
土「てめーらなんざ助けに来た覚えはねぇ。だがもし今回の件で真選組に火の粉が降りかかったらてめェらのせいだ。全員切腹だから」
万事屋は切腹なんて無理無理と焦りながら話している。その話を耳で聞きながら名前は隊服の胸辺りをギュッと掴む。
『・・・・(なんだろう、この痛み)』
真っ直ぐな銀時を見てから胸が痛むのだ。
この痛みは何なのだろう・・・。
銀「おーい」
『え?』
名前の目の前にヒラヒラと大きな手が現れた。
ハッとして見ると、銀時がいつもの死んだ魚の目で名前に声をかけていた。
銀「怪我でもしたか?」
『いや、大丈夫です』
銀「ん、良かった。
で、あいつら行っちまったぜ」
『え!?あ!ちょっと!!置いていかないでよ!』
名前は小さく見える沖田と土方の背中に向かって走って行った。
銀時はその背中が見えなくなるまで見つめていた。
その眼差しは優しく、寂しそうなものだった。